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八王子城山・富士見台・高ドッケ [高尾・陣馬]

2016/11/20(日)

■第339回 : 八王子城山(460m)・富士見台(550m)・高ドッケ(560m)


今回歩いたのは、ここ数年の間に新たに整備されたらしい、私自身その存在を最近になって知ったコースです。ほとんどの登山道を歩いてしまった感のある高尾界隈でも、探せばまだ知らない道があったりするものですね。
歩きやすくて快適だったその新しいコースは、分岐点ごとの道案内も万全で、親切な道標の数々に細やかな心配りが行き届いているなど、整備されている方々の愛情が感じられて、とても気持ち良く歩いてきました。

また、スタート地点の心源院で、ささやかながら紅葉が楽しめたり、コース後半の富士見台では、人混みとは無縁の中で静かに富士山を眺めることができたりと、ショートコースの割にはいろいろと見所もありました。まだあまり知られていないコースのようですので、今回は普段より写真を多めに使って紹介したいと思います。

(往路)
古淵 06:33-06:55(先発遅延06:29-06:50) 八王子
八王子 06:58-07:05(遅延07:06-07:14) 高尾
高尾 07:20-07:28 川原宿大橋

(登山行程)
川原宿大橋バス停 07:30
心源院      07:35-07:45
秋葉神社     07:50-07:55
向山北砦     08:05
大六天      08:15-08:20
八王子城山    09:10-09:15
富士見台     09:50-10:00
高ドッケ     10:20-10:25
富士見台     10:40-10:45
小山神社     11:20-11:30
裏高尾バス停   11:35

(復路)
裏高尾 11:44-12:01(臨時11:40-11:58) 高尾
高尾 12:01-12:08(遅延12:04-12:11) 八王子
八王子 12:30-12:42 橋本 12:44-12:55 古淵


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高尾駅から、このバスに少しだけ乗って行きます。後方で陣馬高原下行きの乗り場に長い行列ができているのと対照的に、こちらの乗客は2人だけ。並んで待つ必要もなく、発車間際まで写真を撮っている余裕もありました。
高尾駅から10分ほどの、川原宿大橋でバスを降ります。周囲に歩いている人の姿はほとんどありません。自宅付近では、雨は夜中には上がった様子でしたが、このあたりは明け方まで雨が残っていたような道の濡れ方でした。
バス通りを戻る形で川原宿大橋を渡っていると、川の上流側にこれから歩く予定の尾根が良く見えていました。

川原宿大橋バス停から5分ほどで、登山口でもある心源院に到着です。紅葉の名所として知られる程ではないけれど、そこそこ楽しめる場所だという情報を得ていたので、見頃であろう時期に合わせて出掛けてきてみました。
本堂に向かって左手のモミジやイチョウが、いい感じに色付いています。
まだ朝早い時間ということもあってか、境内にこの時いたのは私だけ。このくらいの規模の紅葉でも、人混みに紛れずに静かな中でのんびりと楽しめることが、なによりも心地良く感じました。来てみて良かったです。
色付いている樹木の本数は少ないながら、1本1本はやはり綺麗でした。
こちらの2本は、色付くのはまだこれから、という様子でした。もうしばらくの間は楽しめそうですね。
私がいた10分ほどの間、結局ほかには誰も現れませんでした。朝早くに来てみて、静かに楽しめたのは目論見通りだったのですが、境内がまだ日陰の時間帯だったとは!(この点はさすがに事前には思い至らなかった)。このため、撮った写真はどれもくすんだ色合いになってしまいましたし、明るい陽光の下でも見ておきたかったです。

紅葉を十分に楽しんだら、心源院の境内を後にして、奥にある秋葉神社の鳥居をくぐって登山道に入ります。
はじめはスロープ状のジグザグ道を登っていきます。登山口には、誰でも自由に使えるようにと、たくさんの杖が置かれていて、有志の方々がボランティアで整備したらしい道ならではの暖かな雰囲気が感じられました。
ジグザグ道を登るにつれて、次第に心源院の境内を上から見下ろすようになりました。
境内にまで朝日が差し込むのは、もうしばらく時間が経ってからになりそうですね。

最後に少しだけ石段を登ると、その上が秋葉神社の境内でした。
心源院から秋葉神社までは、写真を撮りながらゆっくり登って5分というところでした。この日は朝から気温が高めで、まだいくらも歩いていないのに汗ばんできたので、早くもここでジャケットを脱いでいます。
まだ、すぐ下に心源院があって、さほど高い場所というわけではありません。でも、ちょっとした山の上にある(のもまた確か)にしては、狭い境内ながら立派な神楽殿があるなど、風格が感じられる神社でした。

秋葉神社の本堂の奥から、いよいよ登山道が始まりました。穏やかな尾根上に付いているので、緩やかで歩きやすい道です。最近になって登山地図に載るようになったにしては、良く踏まれていて道幅も広い印象でしたから、整備が進んだのがここ数年のことだったとしても、道は以前からあっていくらかは歩かれていたのでしょう。
こうしたベンチが随所に置かれていて、手間を惜しまずに心を込めて整備した様子が窺えました。
心源院~向山北砦間には、実はコースが3本もあって、今回選んだのは一番歩かれている秋葉神社経由のコースです。この地点で、残る2本のうち男坂コースが合流しますが、そちらは倒木のため通行止めとなっていました。
はじめのうちコースが3本あるのは、尾根が末端で3本に分岐して、そのそれぞれに道が付いているからなのですが、周囲の景色を見ながら進んでいると、目前に迫った次の小ピークで、まだ合わさっていないもう1本の尾根が合流するのが分かりました。実際に道標が立っているのが見えるので、確かに分岐点になっているようです。
その分岐点が向山北砦で、右から女坂コースが合わさります。振り返ると歩いて来た方向が開けていて、ここで尾根が2つに分かれることや、それぞれに道が付いて心源院の方向に下って行く様子などが良く見て取れました。なお、さらに暑くなってきたので、ここでフリースのベストも脱いで、山シャツ姿になっています。

向山北砦の先も、道は引き続き穏やかでした。
ほどなく次の分岐点が現れます。このコースは、分岐点ごとに必ず分かりやすい道標が立っていて、八王子城山までの間、道に迷う心配は全くなさそうでした。これだけ整備するのに、一体どれだけの労力をかけたのだろう?
その分岐点からは、大六天への道が分かれていました。展望の良い地点らしいので、寄り道していきます。

分岐点から大六天まではわずかな距離で、1分もかかりませんでした。
展望が大きく開けていて、置かれていたいくつものベンチに腰掛けながら、その眺めを楽しむことができます。
大六天では、北側から東側にかけての広い範囲を眺めることができました。気温が高いゆえか、まだ朝早いのに空気が淀んで、特に都心方面は霞んでしまっていましたが、それでもなかなか爽快な景色でした。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
ところで、小春日和どころではない季節外れの陽気に、ここまで登ってくるともう山シャツ姿でも暑くて仕方ありません。大六天で山シャツの袖をまくって半袖にしたら、あとはもう自宅に帰るまでずっとその格好でした。

大六天から先に進み、八王子城山への道に入ると、それまでよりも道が細くなりました。私の想像ですが、心源院から大六天までなら、歩くのは易しくて山登りというほどのことでもないので、大六天までが地元の人などに普段から散歩がてら良く歩かれたりしているのに対して、大六天より先になると歩く人が少なくなるのでしょう。
そして時折、クモの糸に引っ掛かるようになりました。ここから先は、今日はまだ誰も歩いていないようです。大六天まではそういうことがなかったので、早朝に歩いた人がいたのかもしれません。
三叉峠という地点(地形的には峠ではなくピークでしたが)で、北条氏照墓への道を左に分けました(北条氏照墓への分岐は、すぐ先にもう1箇所あり)。とにかくこの道は、分岐という分岐には必ず親切な道案内があります。
ツツジ台と書かれた地点にはベンチと1級基準点。写真を撮る場所が次々と現れて、なかなか先に進めません。

368m標高点ピークを前にして、このコースで最も急な登りが立ちはだかりました。でも距離は短かったです。
368mピークにもベンチが置かれていました。良く見ると、ベンチの上に何かあります。
ベンチに打ち付けられていたのは道案内でした。なるほど、これなら別に道標を立てる手間が省けますね。
上の写真はベンチの手前側にあった道案内で、進行方向側にもちゃんと別の案内が付けられていました。

368mピークはその前後がともに急坂だったので、ピークを越えたら一旦ガクンと下ることになります。
急な坂道に、雨に濡れたままの落ち葉が積もっていて滑りやすく、ここは足元に注意して慎重に下りました。
八王子城山が近くなってくると、登山道のところどころに岩の露出が見られるようになります。
またまた分岐点に差し掛かります。はじめは四叉路に見えましたが、実際には三叉路でした。
右後方に鋭角に折れていたのは、松竹へ下る道でした。地形図に実線で描かれていて、登山地図にも前々から載っていた道ですね。これより先は、以前から良く歩かれている道ということになりそうです。
前方を見ると、直進方向に踏み跡があって、八王子城山に直登できそうな感じでしたが、道標が示しているのは左に回り込む道だけでした。雨上がりで足元があまり良くないので、ここは案内通りに歩いておきましょうか。

ほどなく「柵門跡」の解説板とベンチがある地点に出ました。いよいよ八王子城山の核心部に入っていきます。
柵門跡も分岐点になっていて、八王子城山への最も一般的なコースが左から合わさり、この日初めて見る、行政が設置した公的な道標が立っていました。ここまで誰にも会うことなく静かに歩いてきましたが、ここからは登山者が増えていきそうです。すでに前方からは、先行者らしい人たちの話し声が聞こえてきていました。
柵門跡からは広い道をジグザグに登っていきます。ところどころで見られた石段は、山城の遺構でしょうか。
途中には、八王子市街が一望できる地点がありました。彼方には都心の高層ビル群が霞んで見えていたので、空気が澄んだ冬の朝ならば、そこまでスッキリと眺めることができそうです。
休憩舎が建つ地点にも解説板がありました。ここで、直進する富士見台への道(のちほど歩きます)から、本丸跡がある八王子城山の頂上への道が分岐していたので、まずは頂上を目指して分岐道に入ります。

まず、すぐ上にある八王子神社への短い石段を登ります。
八王子神社は、一見ちゃんとした建物に見えて、正面から見えているのはほとんどが覆屋(おおいや)でした。良く見ると、中にある小さな本殿の周囲を、壁のない屋根と骨格だけの建物が覆っている、変わった構造をしています。北条氏照が山城を築いた際に、八王子権現を守護神として祀ったことが、「八王子」の地名の起源だとか。
山の中だけに、さほど広くない境内には、ちょっとした神楽殿のような建物もありました。
八王子神社の奥に、道標が「本丸」と案内する山道が続いていました。頂上は間もなくです。
狭い頂上には、小さな社と八王子城址の碑のほか、本丸跡の解説板があるだけで、山名板など頂上を示す物はありません。なお、八王子城山の標高を446mとする資料が結構ありますが、最高点でもある本丸跡は地形図の446mピークではなく、その南西に隣接する別のピークにあって、国土地理院の標高データでは460mとなっています。
頂上の社については何も説明がなくて、どのような謂われのものかは分かりませんでした。
この日は私にしては珍しく、八王子城山への到着が予定よりも10分だけですが遅れていました(普段ならば大抵、かなり前倒しになるのです)。心源院からのコースで、何かあるごとに小休止しつつ、いつになく多くの写真を撮りながら歩いていたのがその原因でしょう。ゆっくり登ってきただけに疲労感は少なかったですし、ベンチすらない頂上では立って過ごすしかなかったので、頂上での休憩を5分で切り上げて、先に進むことにしました。

富士見台への道に戻ると、しばらく下りが続いたのち、深い堀切になっていた「馬冷し」と呼ばれるこの地点から登りに変わります。この先はこれまでよりもきつい傾斜の登りが増えて、ようやく登山らしくなってきました。
途中で詰城跡を通過します。本丸陥落時に最後の砦となる場所だったようですが、現在は石垣の名残らしい大石がゴロゴロするだけ。天守閣跡という碑が立っているものの、それらしい建物が建っていたかどうかは良く分かっていない模様です。まぁ、すごく狭い場所ですから、建っていたとしても櫓くらいのものではないでしょうか。
詰城の先には八王子城跡最大規模といわれる堀切があって、そこへの下りは足元が悪くて要注意でした。その後はやや急な登りが断続的に続く少し苦しい区間を経て、北高尾縦走路となっている尾根に上がります。

北高尾縦走路に出たら、わずかに左に登ったところが富士見台。ここも楽しみにしていた場所でした。
富士山は、期待通り綺麗に見えていました。富士山の手前を奥のほうで横切っているのは道志の山々、その手前が高尾-陣馬縦走路の稜線で、左側の割と平坦なピークが小仏城山、道志の山々の手前の鞍部が小仏峠です。
富士山を少しアップで。しっかりと冠雪した姿をスッキリと眺められたのは、今シーズン初めてでした。
富士見台から、最終的には東の尾根を下るのですが、今からそのまま下ってしまうと少し物足りない感じなので、反対側にある高ドッケまで往復する計画を立てていました。歩きはじめがゆっくりしすぎていた影響で、予定通りのバスに間に合うのか少し際どいタイミングになっていましたが、この先が順調に歩ければ大丈夫でしょう。

ということで、北高尾縦走路を一旦西に向かいます。隣接する杉沢ノ頭には、下って登って5分で到着しましたが、山頂には三角点があるだけで、狭くて展望もありません。時間にも余裕がないので、写真を撮ったら先へ。
杉沢ノ頭と高ドッケの間は、一旦大きく下ってから急斜面を登り返す具合で、大きな段差もしばしば現れます。
高ドッケへの登りは2段構えになっていて、頂上に近い2段目がこの日一番の急登。ここは結構苦しみました。
少々辛い思いをして着いた高ドッケの頂上は、予め分かっていたとはいえ、狭くて標識も展望も何もなく、地図でも見ながら歩いていないと確実に見過ごすような、あまりに地味すぎる地点です。今回は歩く距離と標高差を少し余計に稼ごうと足を伸ばしてきましたが、普通はおよそここを目標にして来る人など、まずいないでしょうね。
気持ち良く長居できる場所でもなかったのですが、急登で息が乱れていたので、それが落ち着くまで待ったら、時間も気になることですし、すぐに引き返します。往路と同様に杉沢ノ頭はスルーして、富士見台へまっしぐら。

本日2度目の富士見台です。先程は多くのハイカーと居合わせたこの場所も、再び戻ってきた時は無人でした。
富士山を見てみると、ほんの40分ほどの間に背後の空が白く霞んでしまって、なんだかパッとしない眺めに変わっていました。わずかな時間差で、まだ空に青さがあったうちに見ておけたのは、ラッキーだったんですね。
さて、ここで時間を最終確認すると、乗る予定にしているバスはちょうど1時間後で、バス停までの標準コースタイムは1時間10分。普通に歩いていればまず間に合うと思いますが、何があるのか分からないのが山道です。しかも、それまでずっと20分間隔で運行されているバスが、なぜかその便を逃すと次が1時間後というダイヤなので、間に合わないと悲惨なことになりかねません。引き続き、少し飛ばし気味でバス停を目指すことにしました。

富士見台から、今度は南東に向けて尾根を進みます。道は軽く下ってから、530m圏のピークに登り返しました。
530m圏峰はてっきり無名峰だとばかり思っていたら、熊笹山と書かれた山名板が樹木に掛けられていました。
なるほど、そのピークを過ぎると、地面がクマザサに覆われるようになりました。
裏高尾バス停への分岐点まで来ました。富士見台からここまで、標準タイムで35分のところを20分で来られたので、この日初めて計画上の時間よりも先行できて、5分だけ貯金ができたことになります。でも、山道ではいつどんなアクシデントが起きて時間をロスするか分からないので、この先もペースは落とさずに下ります。

分岐点からの下りは、概ね快適に歩ける道が続きました。しかし、かなり下ったあたりで2度にわたり、滑りやすい赤土が露出した短い急斜面があって、それらの箇所では補助ロープを頼りに慎重に下ることになっています。
この道は、下るにつれて高速道路の走行音が大きくなっていき、最後に道路に降り立ちました。裏高尾バス停は摺差バス停と同じ方向にあるので(道標等には裏高尾バス停の名前は一切出てきません)、ここは右に進みます。
フェンスの左側は、中央道と圏央道が交差する八王子ジャンクションです。この区間は道がヤブっぽく、突破していく間に棘状の植物の種子がウェアやザックにいっぱい付着してきて、このあと取り除くのがひと仕事でした。
少々急な階段を下って、さらにジャンクションに接近します。ヤブっぽさは、この階段を下るまで続きました。
こんなに高速道路(本線ではないけれど)のすぐ脇を歩くなんて、なかなか珍しいのではないでしょうか。
このあと中央道の下をくぐって‥‥
JR中央線の踏切を渡ったら、もうバス通りはすぐ先です。
季節外れの暖かさになった上、最後はペースを上げて歩いてしまい、下りなのに大汗をかかされていました。でも幸いに最後までほぼ順調に下り切れていて、バス停にはかなり早く着けそうです。踏切を渡ってすぐのところに小山神社があったので、境内でウェアを着替えたり汗を拭いたりして、バスに乗る前に身なりを調えました。
裏高尾バス停には少し早めに着いて、すっかり油断していたら、すぐにバスが来たので驚きました(1本前が遅れて来たようです)。このあとバスに乗ってから分かったのですが、この日は八王子いちょう祭りが開催されていたことから、国道20号線がもう大渋滞していて、バスも定刻での運行ができなくなっていた様子だったのです。

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陣馬山・景信山 [高尾・陣馬]

2016/09/17(土)

■第333回 : 陣馬山(855m)・景信山(727m)


せっかくの3連休なのに、3日間すべてに雨マークが登場するという絶望的な天気予報が出されていましたが、その中で登山できる可能性が唯一あるとすれば、天気の崩れが午後からとされていた初日の土曜日でした。
とはいえ、都市部でも夕方には雨が降り始めるとの予報から、山間部の天気なんて昼頃まで持つかどうかと思われて、正直、登山にはあまり乗り気ではなかったのです。それでも一応は早起きして、5時に発表される最新の予報を確認していますが、それが前夜までと変わらない内容だったので、もう諦めて2度寝してしまいました。

ところが、次に目覚めた時に明るくなっていた窓の外を見てみたら、なんとスッキリと晴れているではありませんか。なんだか家の中に閉じこもっているのが勿体なく感じられたので、ダメ元で出掛けてみることにしました。
何のプランも持たない上に少し遅い時間の出発となったため、無計画でぶらっと気の向くままに歩いても大丈夫なように、何度も足を運んでいろいろなコースを歩き尽くしている、高尾・陣馬エリアを行先に選んでいます。

そうして現地に着いてみると、意外なことに山の上まで良く晴れていて、しかも天気が崩れる気配すらまるでありません(結果的に日中いっぱいは天気が持って、帰宅してくる時間までずっと晴れていたのでした)。
まさか山間部まで晴れているとは思えませんでしたし、空模様が怪しくなったらすぐ下山できることも念頭に置いて、近くの低山を行先に選んでいたのですが、午後になっても続いていた青空を見て、もう少し標高の高い山を選んでも、割と気持ち良く歩けたのではと思えてなりませんでした。実際のところはどうだったのでしょうか。

(往路)
古淵 08:26-08:50 八王子 08:56-09:03 高尾
高尾 09:20-09:33 藤野 09:45-09:52 上沢井

(登山行程)
上沢井バス停 09:55
陣馬山    11:20-11:40
明王峠    12:05
景信山    13:05-13:25
小仏峠    13:40
底沢バス停  14:20

(復路)
底沢 14:47-14:55 相模湖 15:14-15:23 高尾
高尾 15:28-15:34 八王子 15:59-16:22 古淵
古淵 16:14-16:19(延発16:25-16:35) 長久保


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この日、出掛ける時点で決めていたのは、とりあえず陣馬山に登るということだけです。その先は現地の天候を見てから判断することにして、雨の気配が近ければすぐに下山し、そうでなければ高尾山方面への縦走路に入って、空模様を窺いながら行けるところまで行こうと考えていました。
遅めのスタートになったので、車道歩きは省略して、藤野駅からバスに少しだけ乗って上沢井で下車します。バスは午前中の最後の便で、乗客もあまり多くはなく(駅から出発する時点で立ち客が数人いた程度)、マイナーな登山口だけにこのバス停で降りるのも自分だけかと思っていたら、女性2人組のハイカーが一緒に降りました。私が支度を調えている間に、彼女たちの姿はすぐに見えなくなりましたが、その後を追う形で歩き始めます。
上の写真はバスを降りてから藤野駅方向を振り返ったもので、進行方向側を見るとこんな感じ。すぐ先に見えている石垣の所から、脇道に入ります。
マイナーなコースですが、一応は登山地図に載っているだけあって、石垣には道標が設置されていました。

陣馬山への登山コースはあらかた歩いていますが、登山地図に載っている中では唯一、一ノ尾根コースの末端で上沢井に分岐する区間が未踏だったので、今回は登りにそのコースを選んでいます。
すぐに集落を抜けて、竹林に入ったところから、登山道が始まりました。
良く歩かれていた道は、竹林のすぐ先にあった墓地まで。その先にどこが道なのかハッキリしない区間があり、そこを抜けて明瞭な山道に出ても、あまり踏まれていない感じの細い道で、マイナーコースの雰囲気満載でした。
昨日まで割と涼しい日が続いていたのに、この日は晴れた上に時間も遅めで気温が上昇。しかもここ数日の雨の影響で湿気が多く、不快指数も高めです。そこそこ傾斜もある道なので、最初からかなり汗をかかされました。
登山口から20分ほどで一ノ尾根コースに合わさると、ここで初めて歩く道は終了です。分岐点では同じバス停で降りた2人組が休憩中でしたが、ザックを道標に掛けて休んでいたため、道標の写真は撮り損ないました。山を歩き慣れている感じの人たちでしたから、道標を撮る人が結構いることくらい、良く知っているでしょうに。

この先はもう何度も歩いている道です。しばらくは傾斜が穏やかで楽に登れるのですが、せっかく尾根筋に出たのに風を全く感じません。あまりの暑さに耐えかねて、扇子を広げてパタパタと扇ぎながら登ることにしました。
分岐点からさらに20分ほど登った頃、登山道脇から談笑が聞こえると思ったら、こんな休憩所が現れました。以前は見なかったので、ここ最近に新設されたらしいです。「一ノ尾根テラス」という名前まで付いていました。
2つある和田への分岐点のうち、1つ目の地点を通過します。頂上までの標高差の2/3は登ったでしょうか。
2つ目の和田への分岐点まで来ました。ここから傾斜がやや強まって、そして最後にはアレが控えています。
その“アレ”が始まりました。この木段が最後の試練だとばかり思って構えていたのでしたが‥‥。
しかし木段は意外に短くて、すぐに頂上の小屋が見えてきたのには少々拍子抜けでした(写真を縮小して分かりにくくなりましたが、中央やや左上に小屋の建物が写っています)。
このコース、最近は下りで歩くことばかりだったので、段差が大きくて下りづらい印象が強かったこの木段が、登る時には頑張りどころになるだろうと思っていたのですが、距離的には大したことがなかったのでした。

陣馬山に到着しました。まだこのクラスの標高の山に快適に登れる時期ではないのですが、さすがにいつ来ても人が多いですね。でもこの時は、頂上に出ると北東からの風が当たるようになって、割と涼しく過ごせました。
そして、下り坂の天気予報から、山の上なんてお先に曇っているものと確信していたのに、なんと青空が広がっていたのが嬉しい誤算でした。
さすがに、遠くの山々は雲の中で大遠望とはいきませんでしたが、近い範囲にはまだ雲がほとんど出ていません。奥多摩あたりまでの展望ならば十分に楽しめたのも、期待していなかっただけに少し得をした気分でした。
  ※下の写真は山名ガイドを入れた縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
でも南側の眺めは霞み気味で雲も多く、丹沢の核心部は雲の中に入ってしまったようでした。
  (下の写真にマウスを乗せると山名ガイドを表示します)

陣馬山で休んだら、高尾山への縦走路に入ります(何度も歩いているだけに、以降の写真は少なめ)。歩く人が多いコースゆえ、昨日までの雨で所々に大きな泥濘がありましたが、幸いに靴を濡らすような箇所はありません。
そして縦走路上でも、北寄りの風をほぼ正面から受けられる状況が続き、アップダウンが穏やかで楽に歩けることもあって、扇子であおぎながら歩く必要がなくなりました。この時期にしては、まずまずの快適さです。
明王峠を通過。この天気ならば、まだ当分は山を下りる必要がなさそうなので、このまま縦走路を進みます。
底沢峠を過ぎて、堂所山への分岐点に出る手前あたりに差し掛かると、登山道の右手側が広く伐採されていました(写真は振り返って撮ったものなので、説明文と左右が逆の見え方になっています)。
伐採地はしばらく続いて、今もなお作業中の様子。この規模からすると、このまま防火帯にするのでしょうか。
この縦走路、昔は尾根通しの道ばかりだったように思いますが、現在は大きなコブの多くに巻き道があります。天気がいつまで持つか分からなかった今回は、すべて巻き道に入って、少しでも早く先に進むことにしました。

予想を大きく覆されて、まだまだ晴れ間が続いている中で、景信山に到着です。写真には撮りませんでしたが、この向こうには茶屋のベンチが広がっていて、休憩中の多くのハイカーで賑わっていました。
ここがたぶん景信山の最高点で、頂上標柱と三角点があります。
八王子城山と、その向こうの八王子市街です。さすがに都心方向までは霞んで見えていませんでした。
でも西側にはまだ大きな青空が広がっていて、ここまで来ても天気が崩れる気配を全く感じませんでした。

景信山から軽く下った鞍部が小仏峠。まだ体力には余力があって天気も持ちそうなので、このまま縦走路を進んで高尾山まで問題なく行けそうでしたが、ここから底沢へ下る道をまだ歩いていなかったので、今回はそちらへ。
底沢へ下る道の入口は、今まで完全スルーで見向きもしませんでしたが、親切に案内図が設置されていました。
この先は、かつて甲州街道だった小仏峠越えの道。どんな道なのかが楽しみです。
底沢への道は、穏やかな傾斜が続いて、とても歩きやすかったです。同じ旧甲州街道でも、何度も歩いている反対側の小仏へ下る道が、そこそこ傾斜がある上に石ゴロで歩きにくいのとは対照的に感じました。
歩きやすいだけに、快調なペースで下ることができて、20分ほどで登山口の車道まで下ってしまいました。
さらに車道を歩いて、国道に出たところにあるのが底沢バス停です。今回はここをゴールとしましたが、バスを待っている間、後続のハイカーが何人か現れては通過して行ったので、皆さん相模湖駅まで歩いたようですね。

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三ツ森北峰・麻生山・権現山 [高尾・陣馬]

2016/05/21(土)

■第327回 : 三ツ森北峰(1240m)・麻生山(1267m)・権現山(1311m)


東西に緩やかな尾根を従えている権現山は、稜線まで上がってしまえば、アップダウンの少ない快適な尾根歩きを長いこと楽しめるので、2006年に最初に登った時から、大好きな山のひとつになっていました。
でもその割にはなかなか再訪の機会を作れていなかったのですが、今回は新緑とセットでそのゆるゆるとした尾根歩きを堪能しようと、10年前とほぼ同じコースで出掛けてきました。

実はこの計画、先週出掛ける予定で立てていたのに、うまく体調が整わず1週遅れでの実現となったものです。
このため、新緑にはやや出遅れた感が否めませんでしたが、若葉にはまだ淡い色合いが残っていましたし、吹きわたる風も爽やかで、この時期ならではの清々しい山歩きを堪能できています。

(往路)
古淵 06:43-07:06 八王子 07:13-07:21 高尾
高尾 07:26-08:11 猿橋 08:28-08:52 富岡

(登山行程)
富岡バス停 08:50
三ツ森北峰 11:10-11:25
麻生山   11:55
権現山   12:35-12:45
雨降山   13:10
二本杉   13:45-13:55
用竹バス停 14:40
鷲神社   14:45-15:00 (時間調整)

(復路)
用竹 15:10-15:32 上野原 15:41-16:25 八王子
八王子 16:39-17:01 古淵


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猿橋駅からバスに乗って、富岡から歩き始めます。バスの乗客は単独行の男性3人だけで、そのうち2人がここで降りたほか、降りなかった1人ものちほど北峰で会うことになるので、全員がほぼ同じ行先だったのでした。
ところで、猿橋駅を1本前に出た浅川行きのバスには、座席があらかた埋まる程の乗客があったのですが、この日の権現山界隈は思いのほか静かでした。浅川で降りた後は、扇山方面に向かった人が多かったのでしょうか。
最初に向かう三ツ森北峰は、バス停付近からすでに見えていました。
下の写真にマウスを乗せると山名ガイドを表示しますが、これから歩き始める登山道は、稜線分岐と表示される鞍部で稜線に乗り上げてから、三ツ森北峰を目指すことになります。
この日歩く登山道は、最初から最後までほとんどの区間で傾斜が緩やかなのですが、稜線分岐と三ツ森北峰の間だけは険しさを伴うアップダウンが続いていて、その様子はこの写真のギザギザでも少し窺うことができます。

細い道で集落内を進むと、T字路に突き当たります。登山地図では、左右どちらに進んでもそれぞれ登山口があることになっていて、私が向かうのは左折する駒宮の登山口なのですが、道標は右折側だけを示していました。
その道標がこれです。元々は、左折側の登山口を案内する指示標も、この上に付いていたのではないかと。
このT字路を左折すると、すぐ後方にいたもう1人の男性の姿が見えなくなったので、その方は道標に従って右折したようです。どちらに進んでも、ほどなく合流するのですが、合流点までの距離が右折側の登山道は少し長く、歩くペースも私のほうが少し速そうなので、これで三ツ森北峰までは1人旅が確定したようなものでした。

左折して進むと、その先も道案内は皆無でしたから、地元では歓迎されていないコースなのかもしれません。
登山地図に道が分かりにくいと書かれていたため、ネット上の情報を元に道順は完全に調査済みだったのですが、途中でこんな細い道を経由したりするので、予め調べていなかったら迷わずに歩くのは無理だったでしょう。
集落を抜けて道が登り坂に変わり、左手に光養寺が見えてくると、間もなく右手の斜面に現れる階段が駒宮の登山口。この地点の写真もネット上で事前に見ていて、すぐに分かったので、ここまでは至ってスムーズです。
ところが、少し登った所に地図にはない新しい道路ができていて、そこで少しだけ迷っています。
すぐに右に分かれる山道があったのを認識しつつ、その踏み跡があまりに薄かったため道路をそのまま歩いていたら、そんな姿を見て前方で工事をしていた方が近寄ってきて、山道に入るのが正しいと教えて下さいました。

その山道もほどなく二手に分かれますが、その方が「左に行くと神社がある」などと少し先の様子まで説明して下さっていたので、迷わず左に進んでみると、その通りにこの神社がありました。
そして神社を過ぎた先には、やはりその方の言葉通りに道標が立っていて、駒宮コースとしては初めて見る道標になります。大月市の設置による公的な道標ですから、ここまでの複雑な道順を何も案内していないのは明らかに不自然なので、一旦は設置された道標が、何らかの理由で外されたなどの事情があるのではと感じています。
この日はまだ誰も歩いていないらしく、時々クモの糸に引っ掛かりながら進んでいくと、この写真では分かりにくいですが、右から別の道が合わさってきました。きっと、神社の手前で右に分かれていった道なのでしょう。
駒宮コースは、登り始めの間はそこそこの傾斜がありますが、そう長くは続きません。登山口から20分ほどで長尾根に乗ると、ここで集落内のT字路を右折して進んできた道と合流です。

ここから先の長尾根は2008年に1度歩いたことがあって、穏やかな登りがどこでも続き、急坂や大きな段差などが全く出てこない、とても歩きやすい道だったのが印象的だったのです。4月末のことで、まばゆいほどの新緑も楽しめたのでしたが、今回は5月も中旬を過ぎて、下のほうはかなり緑が濃くなっていました。
駒宮コースばかりか、長尾根自体も私がこの日最初の登山者だったようで、引き続きクモの糸に引っ掛かったりするものの、大きな巣は現れないのでさほど煩わしくないのが救いです。そんな状況だからか、登山道上ではこんなヘビもマッタリと過ごしていて、私が上を跨いでも動こうとしませんでした。
しばらく登ると、登山道がジグザグを描く区間に入って、この一帯だけは少し傾斜が強まります。
ジグザグの一帯を頑張って登り切ると、今度は一転して緩やかな登山道になりました。地形図との照合で、標高が900mを過ぎたあたりだと分かります。
ところによっては傾斜がほとんどない区間もあります。新緑の盛りは少し過ぎたにしても、柔らかさの残る緑色が十分にきれいで、吹き渡る風も涼しくて心地良く、とても清々しい気持ちで歩いていきます。
楽に歩ける緩やかな傾斜がしばらく続きますし、登るにつれて、木々の葉がより淡い色合いを増していくのが感じられるので、気分は高まる一方でした。

久しぶりに見る道標。ここを左折すると、登山道は尾根から外れて、山腹を巻くようにしながら、引き続き少しずつ標高を上げていきます。(尾根を直進する踏み跡もあって、急登の末に麻生山付近に出られるらしい)
トラバース区間に入ると、路面が傾斜した(いわゆる片斜面)箇所が増えて、やや歩きにくくなりますし、沢を横断する地点で登山道がえぐられていて、通過に注意を要する箇所なども現れるようになります。
それでも上を見れば、緑がいっそう鮮やかになっていました。稜線まではもう間もなくです。
ここなどは、沢による登山道の分断で路面が荒れていた上に、落ち葉の堆積で道の所在も分かりにくくなっていました。現時点では、ロープを頼らなくても通過できますが、これ以上崩落が進んだら危ないかもしれません。

権現山から続いてくる稜線に出ました。ここから、まずは三ツ森北峰まで往復してから、権現山に向かいます。
最初に書いていた通り、分岐点から三ツ森北峰までは、急なアップダウンが何度か繰り返されます。三ツ森北峰へ向かう間は、下りの区間がいずれも岩混じりの急斜面になっていて、写真を撮る余裕はありませんでした。
岩混じりの区間を抜けて、最後にザレ気味の斜面を急登していくと、いよいよ頂上が見えてきました。

三ツ森北峰に到着すると、3度目の登頂にして、初めてここで人と会うことになりました。先客は駅からのバスでご一緒だった方で、富岡の次のバス停で降りて、私が2006年に登った鋸尾根コースで来られたのでしょう。
少しお話を伺うと、下山先はまだ決めていない様子でしたが、とりあえず権現山までは一緒のようです(そりゃそうだ)。5分ほどでその方が先発してしまうと、これまでの2回と同様、頂上には私ひとりが残されました。
頂上は狭くて、ここに写っている範囲がほぼ全景になります。私製標識とともに木に括られていたのは‥‥
結構大きくて立派な鏡でした。現在は割れていますが、時々新品に取り替えられることがあって、すでに何代目かになっているらしい。一体どんな人が何のために、こんな重い物をわざわざ担ぎ上げて来ているのだろう。
三ツ森北峰からの展望です(北西から南西方向)。条件が揃えば素晴らしい眺望が楽しめるはずなのですが、空気が淀んでいたこの日は、近くの山々ですら霞んでいてパッとしません。富士山は影も形もありませんでした。
  ※下の写真は山名ガイドを入れた縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
さらに南側の展望です。辛うじて見えていた道志あたりの山並みは、縮小写真では空と同化してしまいました。
  ※下の写真は山名ガイドを入れた縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。

三ツ森北峰での休憩後は、先ほどの分岐点まで戻ってから、そのまま尾根上を進んで権現山へと向かいます。ここから先は、ゴールの用竹バス停までずっと、2006年の時と全く同じ道のりを10年ぶりに歩きます。
ついさっき通過してきた、分岐点までの3箇所ほどの小さなアップダウンは、今度は急な斜面がすべて登りに変わるので、それぞれに取り付くたびに写真を撮ってみました。まずは1箇所目を見上げたところです。
アップダウンの2箇所目。岩の露出はここが一番でしたが、手掛かり足掛かりは十分にあって、傾斜もさほどキツくはなく、最初に下った時も普通に前を向いたままで通過してきた程度のものでした。
最後の3箇所目です。
これらの急斜面、いずれも今の自分はさらっと通過していますし、一般登山道に見られる岩場として特段難しい部類に入るとも思わないのですが、山を始めて半年ほどでまだ経験の浅い2006年に歩いた時は、この場所に相当のインパクトを受けていたようで、当時の記録を読み返すと「難コースと言えるだろう」なんて書いていました。
ネット上で記録を公開するに当たっては、なるべく客観的な記載をするよう心掛けてはいますが、結局は主観が多分に入ってしまいますし、このように同じ者が同じ場所について書いても、その時々の経験値の差で書きぶりが違ってきてしまうのですから、難しいところですね。。。

分岐点まで戻ってきました。先程登ってきた道を見送って、引き続き尾根上を進みます。
もう急斜面こそ出てきませんが、麻生山までは割としっかりと登らされる感じです。そして、この標高まで来ると、いよいよ緑がまばゆい色合いに変わってきました。
麻生山は樹木に囲まれた展望のない頂上で、腰掛ける物もないのでスルーしてしまいます。
麻生山を過ぎると、登山道は登りも下りもいたって穏やかな傾斜に終始して、すこぶる軽快に歩けるようになりました。それとともに、新緑もいっそう色鮮やかになって、とても気持ちの良い尾根歩きが続きます。
このあたりの林相ならば、秋の景色も良さそうなので、紅葉の頃にも来てみたくなりました。
道が緩やかなことも、新緑が美しいことも、どちらも最高でした。
浅川峠からの道を合わせると、権現山はもう間近です。2012年には、SNSを通じて知り合った仲間とここから上がってきたことがあったので、この先しばらくの区間は、歩くのが4年ぶりに変わります。

権現山に到着しました。ここまでは6~7人のハイカーしか見掛けていなかったものの、さすがに権現山にはそこそこ人がいるだろうと思っていたら、先客が2人だけだったのは意外でした。しかもその2人が相次いで出発されたため、しばらくこの頂上は私だけのものとなります。とはいえ、間もなく三ツ森北峰でも一緒になった方(途中で追い抜いていました)が現れたので、1人で過ごした時間はそう長くはなかったのでしたが。
権現山の頂上を、前の写真とは逆のアングルから。ここもあまり広い頂上ではありません。
頂上標柱は山梨百名山のものでした。
三ツ森北峰と同様に、権現山からの展望も、この日は今ひとつでした。こちらは北側の眺めですが、普通に見えていたのはすぐお隣の笹尾根までで、奥多摩の核心部はぼんやりと霞んでいました。
  ※下の写真は山名ガイドを入れた縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
東側には、奥多摩東部から陣馬・高尾エリアにかけての山並みが見えていました。
  ※下の写真は山名ガイドを入れた縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
南西方向も高木がなくて見通しが良かったので、富士山が見えるようにそうなっていたのでしょうけれど‥‥。

権現山を後にすると、東西両方に延びる緩やかな尾根の中で、東側の頂上直下だけは急坂となっていて、その急坂を下り終えたところに大ムレ権現があります。10年前の時はちょうど祭礼の日に当たって、この中で宴が行われていたのですが、少し調べてみたら、そのしきたりは今でもちゃんと続けられているようですね。
その後も新緑に彩られた緩やかな尾根が続いていたのですが・・・
次第に左側の斜面から植林地が広がってきて、景色も味気ないものに変わってしまいます。
不老山への分岐点。2012年の時はここで尾根を離れていたので、この先は再び10年ぶりに歩く道になります。
雨降山の直前で、初戸への道を分けます。ここも単なる分岐点ですが、雨降山の標識はここに立っていました。
雨降山の頂上は、いくつかの電波施設で占められています。最高点っぽい場所には行けそうだったのですが、その付近から無線を交わしている大声がひっきりなしに聞こえてくるので、気が進まなくてスルーしました。

その後は、しばしば尾根全体が植林で覆われるようになったので、気持ちの良い尾根歩きは雨降山まででした。
それでも、傾斜が緩やかなことは変わりがなく、新緑も時折は復活するので、引き続き軽快に進んでいきます。
寺ノ入山を通過します。顕著なピークではなく、公的な標識はありませんが、私製の山名標を発見しました。
木の枝に括られていた山名標です。
このあたりまで来ると、周囲の景色はすっかり植林が主体になっていました。
二本杉の直前で、左から登ってくる道を合わせました。新しい道ですが、八重山トレイルコースの経路になって良く踏まれているのか、後日最新の登山地図を書店で確認したら、すでに一般登山道として書かれていました。
ここが二本杉で、登山道から少し左手に外れた林の中に、三角点(写真左下)と私製の山名標があります。
この山名標はここを「二本杉山」としていますが(手前の分岐点にあった八重山トレイルコースの標識も)、山頂と呼ぶのが相応しい地点には思えなかったので、この記録では登山地図の表記通り「二本杉」としています。

二本杉のすぐ先で、前回歩いたばかりの要害山・尾続山への分岐を見送ります。その時は、コヤシロ山の頂上で権現山への分岐標識を見ていて、そこからの道がここに繋がっていたのですね。
権現山以来、ずっと木立に囲まれた道が続きますが、その木立が僅かに途切れると、久しぶりに下界の景色が現れました。見えていたのは棡原集落の上部で、笹尾根上の日原峠や土俵岳への登山道が始まる付近だった模様。
景色は相変わらずの植林です。二本杉を過ぎてからは、なだらかな道でもなくなって、グングンと高度を落としていく具合に変わりますし、道の上に石がゴロゴロと転がる、あまり歩きやすくない箇所も増えてきました。
その後は2回ほど、墓村へ下る道を右に分けながら直進を続けます。
その先に登山地図にはない分岐が現れて、真新しそうな標識が用竹バス停方向を右折と案内していました。
直進方向でも、1つ隣のバス停に出られるようです。まだ歩いたことのない道に少しそそられましたが、今回は10年ぶりの再訪を楽しむことがテーマのひとつでもあったので、前回歩いた通りに右折することにしました。

さらに高度を落とし続けて、登山道脇に民家が現れると、登山道も残りわずかです。
ほどなくガードレール付きの車道が現れて、登山道はおしまい。ここが終点だった車道の延長線上(写真右上)を見ると、すぐ先が前の写真の民家でしたが、そこへの道は藪に埋もれていて、廃屋と化していたようです。
あとは車道を歩いて、用竹バス停に到着しました。ベンチがあるので座って待つことができますが、バスが来るまで30分ほどありますし、日向にいると暑いので、予め地図で確認していた場所に移動して時間をつぶします。

それがこの鷲神社で、大きな鳥居は用竹バス停からも見えていました。
境内は草ボーボーで、普段はあまり人が入っていない様子。汗びっしょりのウェアを着替えたりする分には、ひっそりとした雰囲気がかえって好都合でしたが、今でも例祭日のお祭りでは結構賑わったりしているようです。
御輿庫の中を見ると、きれいな御神輿が格納されていたので、お祭りの時にはここから繰り出すのでしょうね。
しばらく時間をつぶして涼んだあとで、バス停に戻って待っていると、バスはほぼ定刻にやって来ました。飯尾発の便なので空いていましたし、その後も上野原駅までほぼ順調に走ってくれたので、少々タイトなのを心配していた中央線への乗り継ぎも予定通りに完了です。実は、すぐ後に来るのが10両編成の東京行きで、上野原からでも楽に座れそうなので、できればそれに間に合わせたいと思っていたのでした。
タグ:高尾・陣馬
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