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美ヶ原(茶臼山・王ヶ頭・王ヶ鼻) [八ヶ岳とその周辺]

美ヶ原(茶臼山・王ヶ頭・王ヶ鼻)

2016/08/07(日)

■第331回 : 美ヶ原(茶臼山(2006m)・王ヶ頭(2034m)・王ヶ鼻(2008m)


昨年、一旦は公共交通による日帰り登山が難しくなってしまった美ヶ原ですが、今年になってその状況が改善されたので(昨年までの状況を詳しく知りたい方は、 こちら で)、早速訪ねてきました。
美ヶ原は、バスで労せずして頂上台地まで上がれてしまいますが、登山気分をしっかり味わうべく、前回(2008年に1度登っているのです)と同様にバスを途中で降りて、それなりに自分の足で登るプランとしています。

標高が2000mそこそこということで、さすがに登っている最中は暑さがかなり身体にこたえたりしましたが、頂上台地まで上がると、そこには予想外の涼しさがあって驚きました。気温が期待以上に低かった上に、心地良い風がずっと吹いていて、日差しの下で歩き回っても全く汗をかかされないのです。
頂上台地いっぱいに緑の草原が広がる、深田久弥が著書「日本百名山」の中で、「さあ、どこでも勝手にお歩きなさい、といった風に」と記した伸びやかな風景を、思いのほか快適なコンディションの中で堪能してきました。
(台地上の草原は牧場になっていて、牛が思い思いに草を食んでいた。後方は頂上の王ヶ頭)

(往路)
古淵 06:43-07:06 八王子 07:29-09:42 松本
松本バスターミナル 10:35-11:34 三城

(登山行程)
三城バス停 11:40
広小場   12:05
茶臼山   13:10-13:20
美しの塔  13:55-14:00
王ヶ頭   14:30-14:40
王ヶ鼻   14:55-15:15
美ヶ原自然保護センターバス停  15:40

(復路)
美ヶ原自然保護センターバス停 16:30-17:45 松本駅(アルプス口)
松本 18:35-20:35 八王子 20:44-21:06 古淵


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この日は松本でも30度以上の最高気温が予報されていましたが、松本駅に着くと思いのほか涼しくでホッとしました。やはり東京とは違いますね。
駅前のバスターミナルに移動して、美ヶ原高原美術館行きのバスを待ちます。8月上旬の2週間だけという、超季節運行のこの路線、ついに昨年からは運行回数まで1日1往復に減ってしまって、もはや風前の灯火ともいうべき状況です。でも、この日の乗客は30人くらいはいたので、需要はあると思うんだけどなぁ。
乗客の大半は往復割引乗車券を持っていたので、終点の美術館付近だけを散策してすぐに戻るプランなのでしょう。でも私がそこまで一緒にバスで上がってしまうと山登りにならないので、途中の三城バス停で下車します。
バス停の目の前にはきれいな水洗トイレがあって、有難く利用させて頂きました。

道標に従って進むと、バス停前からすぐに山道が始まります。
しばらくは緩やかな登りが続きます。時刻はすでにお昼前ですが、元々が涼しい上に、森の中で道がずっと木陰になっているので、このあたりでは楽に歩けました。下山するランナーさんと時々すれ違いながら進みます。
美しい森の中に続く、とても気持ちの良い道です。
やがて小さな沢の近くを進むようになり、所々で沢と絡んだりして、いっそう涼やかでした。
分岐点の広小場は、草原状の小さな広場。ここだけ空が大きく開けていました。

頂上台地に直行する百曲り経由の道を分けて、ここから茶臼山コースに入ります。
すると、傾斜が一気に2段階くらい上がります。沢沿いから離れて、風が通らない場所も多くなり、暑さとの戦いが始まりますが、でも頂上まで登っても標高2000mそこそこなので、ある程度の暑さは織り込み済みでした。
茶臼山への道はあまり歩かれていないのか、草深い区間や、道が崩れかけて歩きにくい箇所があったりします。苔生した岩の上を縫って歩くような滑りやすい箇所もあるなど、あまり下りには使いたくない道でした。
茶臼山コースに入ると、全く人と会わなくなりました。百名山にしてその静けさは、とても心地良かったです。
森の美しさは相変わらずで、苔生して緑に染まる綺麗な場所もあり、暑ささえ我慢すれば気持ち良く歩けます。
最上部では、頂上を目前にして迂回させられるトラバース区間に入ります。ここではしばしば笹を漕ぐ羽目になるのが煩わしく、しかも少し長く続くので、早くここから抜けてくれと、そればかり念じながら歩く具合でした。

茶臼山に到着しました。すでに午後1時という時間のためか、先客が1人だけという静かな頂上です。そして、ついさっきまで風が通らない森の中で暑さに苦しめられていたのに、開けた頂上に出た途端に別世界にでも入ったかのようで、一気に涼しくなりました。少し強めに吹いていた風も、とても爽やかです。
美ヶ原自体は良く晴れていたのに、周辺には雲が多くて、開けていた東側を見ても浅間山や八ヶ岳などの姿はなく、比較的近くの霧ヶ峰ですら霞んで辛うじて見えていたに過ぎません。その状況はこのあと王ヶ頭に行っても変わらず、日本百名山の41座までを見渡せるとも言われる絶好の展望を楽しめずに終わったのは残念でした。
(下の写真にマウスを乗せると山名ガイドを表示します)

茶臼山は美ヶ原頂上台地の南端にあって、あとはもう頂上台地を歩くだけですが、美しの塔や王ヶ頭などがある核心部へ向かうには、一旦少し下って登り返す形です。行く手にやや遠めに見えてきたのが、頂上台地の核心部。
下り切ったあたりで、牧柵に設けられた出入口から牧場内に入ります。進行方向に広がるのが美ヶ原の核心部で、平坦な草原がどこまでも続いているのが良く分かる景色でした。電波塔が林立しているのは、最高点の王ヶ頭。
牧場の先には大勢の観光客が行き来する道が見えていますが、牧場内には人の姿が全くなく、そこまでは静かに歩けるようです。ところで北側に少し黒っぽい雲が出ていて、牛伏山付近まで迫っている様子。空模様が心配になってきたので、当初予定していたアルプス展望コースを経由せずに、早めに王ヶ頭へ向かうことにしました。
こちら(茶臼山側)の牧場内では、放牧は行われていないのか、牛も一頭も見掛けませんでした。

ここで牧場から道路に出ると、一気に観光客の世界に変わりました。
この先の広大な草原では放牧が行われていて、のんびりと草を食む牛たちの姿がありました(冒頭と同じ写真)。
今歩いている場所も、最高点の王ヶ頭も、今のところ良く晴れているのですが‥‥
美しの塔に寄り道しようとすると、その方向はこんな具合で、牛伏山あたりはすっかり曇ってきた模様です。
美しの塔に到着しました。濃霧になることが多い美ヶ原では、かつて遭難が多発していたため、その対策の一つとして建てられた避難塔で、霧鐘を備えています。この時も、通りがかる観光客が次々に鐘を鳴らしていました。
帰りのバスの時間が夕方なので、どこでのんびりと過ごしても良かったのですが、すでに書いた通りいつまで晴れているか分からなかったので、美しの塔では小休止をしただけで、とりあえず王ヶ頭に向かってしまいます。

美しの塔から王ヶ頭へは、少しだけ来た道を引き返します。左奥に見えているのは、最初に登った茶臼山です。
王ヶ頭付近の上空にはまだ青空が見えているので、なんとか晴れているうちに着けると良いのですが‥‥。
ということで、茶臼山への分岐点まで戻った後は、アルプス展望コースを歩く予定を変更して、やや遠回りのそのコースではなく、牧場内の道路で王ヶ頭に直行します。この道は2008年にも歩いていますが、雲の多いこの日はとてもアルプスなど望めないと分かっているので、展望コースは次の機会のお楽しみにしました。
牧場内の道路ですから、引き続き牛たちに見送られながらの道のりとなります。
しばらく歩いて振り返るとこんな感じ。本当に広々とした草原です。

王ヶ頭が近付いてきました。どうやら晴れているうちに着きそうです。
それにしても、林立する電波塔群が異彩を放っていて、軍事施設を思わせるほどの物々しさなのが、ちょっといただけません。深田久弥も、もし今の時代に「日本百名山」を選定していたら、この山をそこに入れただろうか。
王ヶ頭の手前で再度振り返りました。右奥の盛り上がりは、最初に登った茶臼山です。
王ヶ頭の頂上がもう目前に迫りました。
頂上にはホテルまで建っています。ロケーションが最高なのはもちろんのこと、施設やサービスの評判も上々で、かなり人気がある様子。その分、それなりのお値段がして、予約も取りにくいらしいけれど。
王ヶ頭ホテルの前から、ずっと歩いて来た牧場側を振り返りました。美ヶ原高原のほぼ全貌に近い景色です。
  ※下の写真は山名ガイドを入れた縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
王ヶ頭ホテルと電波塔の間を縫って、最高点に向かいます。

美ヶ原の最高点、王ヶ頭の頂上です。到着したのは午後2時半。すぐ下まで車で来られる頂上とはいえ、さすがにこの時間になると人が減って、ここで居合わせたのは数人ほどでした。
ここでは木製の標識ではなく、立派な石碑が頂上を示していました。
王ヶ頭からの展望も、近くの山々止まりであまりパッとしたものではありませんでしたが、それでも2013年に縦走した三峰山~二ッ山~鉢伏山という稜線を間近に眺められたのは感慨深かったです。
  ※下の写真は山名ガイドを入れた縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。

王ヶ頭でゆっくりしても良かったのですが、上の写真のように王ヶ鼻にガスがかかり始めていたので、少しでも早いうちにと短い休憩で王ヶ頭を後にしました。王ヶ鼻はすぐ近くにあって、私の足で15分ほどの距離です。
王ヶ鼻に着いても、幸いなことに、しぶとく晴れ間が続いていてくれました。
王ヶ鼻にはいくつもの石仏が並んでいました。美ヶ原から御嶽山が展望できることで、江戸時代には御嶽信仰の山として人々を集めていたようで、これらの石仏群はいずれも御嶽山の方角を向いているとのことです。
王ヶ鼻からの展望は、王ヶ頭からのものとほとんど変わりませんでしたが、一応パノラマ写真を作成しました。
  ※下の写真は山名ガイドを入れた縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
王ヶ鼻にいる間に午後3時を過ぎて、さすがにほとんど来る人がなくなりました。とても静かな雰囲気の中で、しばらくゆったりと過ごすことができています。

帰りのバスはすぐ下の美ヶ原自然保護センターから出ているので、王ヶ鼻を後にしたら、あとは100mほど下るだけ。一旦、先程までいた王ヶ頭への道を少し戻ってから、美ヶ原自然保護センターへの道に入ります。
自然保護センターまで車道が続きますが、カラマツなどの美しい林の中を歩けて、退屈ではありませんでした。
あらかた下ったあたりで、頂上を振り返りました。一時、空模様が怪しくなると感じたのは杞憂に終わり、結果的には曇ることがほとんどなく、最後までずっと晴れていたので良かったです。
この日のゴール、美ヶ原自然保護センターに到着です。建物内には売店があって、食事ができたりもしましたが、外にいるほうが涼しくて快適だったので、日陰にあるベンチでバスの時間を待つことにしました。
今年の6月から新たに運行が開始された「美ヶ原高原直行バス」。朝夕の2便があるこの路線の開業がなければ、今回の計画は立てられませんでしたし、来年以降もぜひ運行を継続して欲しいと思います。この日の帰りの便の乗客は、20人ほどだったでしょうか。

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三峰山・二ッ山・鉢伏山 [八ヶ岳とその周辺]

2013/08/03(土)

■第260回 : 三峰山(1887m)・二ッ山(1826m)・鉢伏山(1928m)


今回は、三峰山から二ッ山を経て鉢伏山に至る稜線を縦走してきました。
美ヶ原と霧ヶ峰のちょうど中間に位置し、「山と高原地図」の収録エリア外であることから、歩く人は少ないらしく、この日も縦走中は誰ひとりとして登山者を見掛けず、少し心細いくらいに静かな山旅となっています。

すっきりしない天気で、周囲の高山がいずれも雲の中に入っていたため、展望はあまり楽しめませんでしたが、見晴らしの良い草原が広がる縦走路を、開放的な気分を味わいながら歩くのは、とても清々しいものでした。

(往路)
[前日] 古淵 14:58-15:20 八王子 15:25-15:35 立川
     立川 16:04-20:00 松本(泊)
[当日] 松本 08:30-09:45 扉山荘前

(登山行程)
扉山荘前バス停   09:55
三峰山       10:55-11:05
二ッ山       12:55-13:00
前二ッ山      13:25-13:30
鉢伏山       14:05-14:30
牛伏寺コース下山口 15:05
牛伏寺駐車場    15:50
中信松本病院バス停 16:15

(復路)
中信松本病院 16:18-16:43 松本
松本 17:18-19:35 八王子 19:37-19:59 古淵


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8時半発のバスに乗るために、前日のうちに松本入りして、松本で朝を迎えました。
前の晩の天気予報は終日ずっと晴れが続くという願ってもない内容でしたが、朝起きてみたら曇りがちの予報に変わっていてガッカリ。松本駅の上空もどんよりとした曇り空で、もちろん周囲の山々はみんな雲の中です。
これから乗る美ヶ原高原美術館行きのバスは、松本駅の向かいにあるこのバスターミナルから発車します。
今年は7~8月のわずか23日間しか運行されない路線で、その数少ない運行日に合わせて出掛けてきました。
松本バスターミナルの内部です。
観光路線はグリーンの照明のホーム、近郊路線はブルーの照明のホーム(写真奥)と色分けされていました。

「扉山荘前」バス停で下車します。昼間になれば晴れ間もあるという予報でしたが、この時点ではそれを予感させるものは何もありませんでした。
バス停から少し歩くと、扉峠の広場に出ます。方角によっては、雲がすぐ上の高さまで下りてきていました。
使われなくなって久しい扉峠のバス停。2006年までは、霧ヶ峰と美ヶ原を結ぶ路線がここを通っていました。

扉峠から三峰山までは距離が近くて3kmほど、標高差も300m程度です。三峰山は頂上が見えていましたが‥‥
そのあとで向かう予定の二ッ山や鉢伏山はすっかり雲の中にあるようです。

ビーナスラインを南下して、扉橋を渡り終えた所から、三峰山への登山道が始まります。実は三峰山には昨年8月に登っていて、今いる扉峠に下ってきているので、その時に見た景色が逆回転で再生されています。
歩き始めは美しい針葉樹の森を進みます。地面がフカフカで、足裏に伝わる感触がなんとも心地良いです。
針葉樹林から抜け出すと、行く手には三峰山が、ちょっとガスってる感じで見えてきました(写真中央奥)。
このあたりからは、開放的で気分の良い草原の道が三峰山まで続きます。
三峰山に近付くにつれて、だんだんと空が晴れてきました。そして頂上には誰もいない様子です。

三峰山の頂上に到着して、登ってきた緑の草原を振り返りました。縮小写真では分かり難いですが、スタート地点の扉峠も見えています(写真中央付近で、山肌が禿げたように見える地点)。
写真左上には美ヶ原高原が見渡せるはずなのですが、雲に覆われてしまっているようでした。
草原状の頂上では、昨年同様たくさんのトンボが舞っていて、トンボと仲良しになれます。
頂上部は東西方向に広がりがあって、三角点は向こうに見える東側に設置されています。
南側に一段下がった所にある大岩の陰には、「大峯山大権現」など三種の小さな石碑がありました。
「三峰山」という山名からも窺えるように、かつては信仰の山だったのでしょう。
東側の三角点のある場所から、先程までいた西側を振り返ってみました。

三峰山では360度の展望が開けています。そのうち東から南にかけての眺めはこんな具合で、霧ヶ峰の奥にあるはずの八ヶ岳が全く見えていないのが残念した。大きな写真は こちら です。
そして今度は西側の眺めです。高ボッチから鉢伏山にかけての稜線は2010年に歩いているので、このあと鉢伏山に到着すると、その時のルートと繋がります。大きな写真は こちら です。

そうこうするうち、私が昨年登ったのと同じ東側から、たくさんの子供たちを含む団体さんが到着して、頂上は一気に賑やかになりました。リーダーらしい方と少し会話を交わしましたが、扉峠へ下るとのこと。きっと、複数台の車を絡めて上手く周回ルートを組んだのでしょうね。
子供たちの歓声に私の気分も明るくさせてもらったところで、次に向かうことにしたのですが、この日の私の装備で気持ち良く歩けるのが実はここまでだったとは、全く思いもよりませんでした‥‥。

三峰山から、これから向かう二ッ山・鉢伏山を見ると、そちらも雲が晴れてきているようでした。
でも、その間に見えるギャップを通過しなければならず、一旦400mほど下ってから登り返すことになります。
三峰山を後にすると、すぐに草付きの斜面を一気に下り始めます。ジグザグを描くので道の傾斜は急ではないのですが、草深くなっていて、ロープがなければ道がどこにあるのか分からないほどです。
草を掻き分けて進むので、草露で足元が濡れてきてしまいます。ここには防水性のある靴で来るべきだったようですが、この日は迂闊にも非防水のアプローチシューズ。スパッツでも着ければ少しは違うのでしょうが、立ち止まって装着できるような場所もなく、やがて靴の表面はビショビショに。いずれ靴内にも浸みてきそうです。
下りの傾斜が落ち着いたところで、今さら遅いと思いつつスパッツを着けながら振り返ると、三峰山はもう遙か上でした。頂上部に見えている突起物は、「大峯山大権現」などの石碑があった大岩です。

一旦ガクンと下った後も、草露に濡れたササが登山道に張り出す道が続くのは、非常に頭の痛い問題でした。
いい加減、靴内にも浸み始めていた上、まだこの先には16km以上の長丁場が控えていて、もしも途中で足がふやけてしまったら、とても満足に歩ける距離ではありません。引き返すのが賢明かどうかで迷いましたが、一応予備の靴下は用意していましたし、靴ズレ予防のパッドも持っていたので、もう少し進んでみることに。
そしてしばらくは、見通しの悪い樹林の中で、変わり映えのしない景色が1時間以上続くようになります。
マイナールートは良く歩くので、誰にも会わないのには慣れているはずでしたが、深い森の中で全く人の気配が感じられない状況ばかりが続くのは、さすがに少々心細い気分にもなっています。
ササの道も相変わらずで、靴への草露の供給が止まりません。
長い間ずっと緩やかに下った後で、傾斜が登りに変わると、所々でロープも下がる急坂を二ッ山まで一気に登り詰めていきますが、その間もずっとササの道でした。

急坂を登り詰めたところが、二ッ山への分岐点で、すぐ隣に見える頂上までは片道1分ほどです。
ここが二ッ山の頂上ですが、三角点はササに埋もれていて、展望もほとんどありません。
腰掛けられる物でもあれば、休憩がてら靴の中や靴下を少し乾かそうかな、という思いもあったのですが、こんな頂上なので、写真を撮った以外には何もせず、5分で引き返しています。
二ッ山から鉢伏山方向に少し歩くと、すぐに北側が見渡せる場所があって、今朝からずっと雲の中にいた美ヶ原が姿を現していました。

二ッ山と鉢伏山の間は、比較的アップダウンが軽めの穏やかな道です。この標高帯では樹林よりも草原が優勢なのですが、草露で靴が濡れる状況がいつまでも続くので、開放的な雰囲気の中を気持ち良く歩けることを、手放しで喜ぶ気分にはなれませんでした。
特に、前二ッ山の手前のコブへの登りは、ササを掻き分け進む道。靴内がグジョグジョになりつつありました。
前二ッ山の手前のコブに立つと、その先の眺めはなんとも爽快でした。右半分の緑の丘が前二ッ山で、その左後方が鉢伏山です。でも、この爽快な眺めは、草露の道がまだ当分続くことを約束したも同然であって、多少ウンザリしつつあったのも正直なところでした。

前二ッ山に着きました。ここは展望の良いピークです。東側を見ると、さっきまでいた二ッ山の左奥に、最初に登った三峰山が重なっていました。三峰山はもう遠くに見える感じになっています。
そして北側では、先程雲の中から顔を出していた美ヶ原が、どうやら晴れてきているようでした。
前二ッ山からの展望もほぼ360度で、北から南東にかけての眺めはこんな感じ。大きな写真は こちら です。
西側は、北アルプスが全く見えていないのが残念でした。大きな写真は こちら です。

ずっとササ原を歩いているので、見られた花は少なかったのですが、前二ッ山から鉢伏山にかけて、この花を単発で何度か見掛けました。調べてみるとエゾカワラナデシコである可能性が高そうです。
草露とのお付き合いは、どうやら最後まで続きそう。これ以上濡れる心配がない、という所まで来たら、靴下を履き替えようと思っていたのですが、鉢伏山までは濡れた靴下のままで歩き切る必要がありそうです。

鉢伏山まであと2kmを切ったあたりで、景色がいっそう開放的になるのと同時に、草の背丈が低くなって道幅も広がり、ようやく草露から開放されました。
三峰山から鉢伏山までの約3時間、結局ほかの登山者を見掛けることはありませんでした。
こんなに気持ちの良い道なのに、どうして誰も歩いていないのだろうか。
分岐点に出て、ついに見覚えのある遊歩道に合流しました。2010年に歩いている、鉢伏山への道です。
残す標高差は50mほどなのですが、砂利に足を取られて少々歩きにくい道なので、思うように前に進めません。

鉢伏山の頂上に到着したら、まずは三角点を確認しておきます。実際にこの付近が最高点っぽかったです。
南へ少し行き過ぎると、一段下がった場所に展望台が建っています。ここで、3時間ぶりにほかの登山者を見掛けました。
展望台の上に立って、南側から西側にかけて見渡すとこんな感じでした。大きな写真は こちら です。

展望を楽しんだら、広場のベンチに戻って、靴下を予備の物に履き替えつつ、脱いだ靴もしばらく風にさらしておきます。幸いにも足の皮は、少々ふやけている程度に留まり、それでここまで支障なく歩けていたのでした。
非防水の靴で出掛けることが多いことによるリスクは理解していたので、予備の靴下を必ず持つようにしていたのですが、実際にはもう何年もザックの底に入れたままになっていて、使用するのはこれが初めてのこと。
軽量化も良いけれど、やっぱり万一の場合への備えまで軽んじてはいけない、ということなのでしょうね。

足の具合を確かめつつ、少し下って鉢伏山荘の前まで来ました。靴下を替えたとはいえ、靴の生地はまだ濡れたままなので、どこまで快適に歩けるものかと思っていたのですが、どうやら全く問題なさそうです。
この先も10km近くを歩いて約1200mの高度差を下らなければなりません。もし少しでも不安がある場合には、もっと近くて標高差も小さい扉温泉へのルート(2010年に歩いて道の様子も分かっている)への変更も考えていたのですが、計画通りのルートを下ることにしました。
鉢伏山荘からの下りは、しばらくは舗装道路歩きとなります。
舗装道路がジグザグを描くため、時々進行方向に鉢伏山が現れます。
写真を縮小したので分かり難くなりましたが、頂上にある展望台がハッキリと見えていました。

鉢伏山荘から30分ほどで、牛伏寺コースへの分岐点に出て、ここから再び山道に入ります。
山道を下っていくと、すぐに左への分岐があり、「フランス式階段工経由」となっていました。そのまま直進する「尾根筋道経由」を選択しましたが、「フランス式~」のほうは木段が多い遊歩道のような道らしいです。
全般的には、歩きやすくて良い道が続いていきます。途中にはロープが下がる急坂があって、地面が濡れていると滑りやすそうでしたが、それは短い区間のことでした。
すでに午後4時になろうとしていますが、西向きの尾根だけあって、最後まで明るい道なのも良かったです。
かなり下ると、行く手に動物除けの扉が現れました。これを開閉して抜ければ、間もなく車道に降り立ちます。

牛伏寺駐車場の奥に出てきました。ここからは車道歩きです。
当初の予定よりも1本早いバスに乗れそうだったので、最後は小走りも交えて20分ほど急いで道路を進むと、少し先にバス停がある中信松本病院が見えてきました。なんとか間に合ったようです。
発車時刻3分前に、中信松本病院バス停に到着。バスはダイヤ通りに来たので、ギリギリのタイミングでした。
バス停の位置は、事前にグーグルのストリートビューで確認済みでしたが、病院の敷地内にあるため外の道路からは見づらく、来てから場所を探す気で病院の周囲をウロウロしたのでは、たぶん間に合わなかったでしょう。

休日の夕方に郊外から市街地へ向かうバスなんて、乗客が少なくてのんびりした雰囲気なんだろうと思っていたら、同じバス停からも6~7人が乗ったほか、以降のバス停でも次々と人を拾って、しまいには超満員に。
その訳は、松本駅が近くなって分かります。ちょうど松本ぼんぼん(夏まつり)の日に当たっていたのでした。
そういえば、三峰山に去年登ったのも8月の第1土曜日で、同じように市街地が混雑して帰りのバスが遅れたんだったっけ。バスを降りると駅前は多くの人出で賑わっていて、お祭りの活気を感じながら帰路に就きました。
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麦草峠から雨池周遊 [八ヶ岳とその周辺]

2012/10/08(月・祝)

■第238回 : 麦草峠から雨池周遊


連休最終日のこの日は、八ヶ岳の森と池を巡って、ゆる~いトレッキングを楽しんできました。
麦草峠を起終点にして、雨池・縞枯山荘・五辻・コケモモの庭といったあたりを周遊するプランです。
2009年に登った縞枯山や茶臼山の周囲をぐるっと1周しながらも、山の頂上には見向きもしないルートでした。

(往路)
古淵 07:54-08:16 八王子 08:33-10:06 茅野
茅野 10:35-11:39(延着11:55) 麦草峠

(登山行程)
麦草峠バス停    11:55
雨池(南側分岐点)  12:40
雨池(西側分岐点)  12:55
雨池峠       13:30
ロープウェイ山頂駅 13:45-13:50
五辻        14:10-14:15
出逢いの辻     14:30
コケモモの庭    14:50
麦草峠バス停    15:00

(復路)
麦草峠 15:20-16:24 茅野 17:32-19:12 八王子
八王子 19:17-19:39 古淵


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茅野駅からバスに揺られること1時間で、麦草峠に到着。三角屋根の建物は麦草ヒュッテです。
帰りのバスに乗るのが約3時間半後で、あまり余裕のないところへ、15分も到着が遅れて、ちょっと焦って出発です。
バスの到着が遅れた理由はこれ。麦草峠周辺では道の両側に路上駐車が連なって著しく交通を阻害しており、車が全然流れていなかったのです。一体どんな神経をしていたら、こんなふうに車を停めて平気でいられるのか、不思議で仕方がない。

歩き始めは快適な木道。森の雰囲気も素晴らしく、気分上々のスタートでした。
しかし木道が終わると、岩がゴツゴツした歩きにくい道に変わって、それが結構長く続きます。
地面はジメジメしていてぬかるみが多く、足の置き場を選ぶ必要があって、ちょっと煩わしい気分にさせられました。
この日のルートは、その後もこんな状態の箇所があちこちに出現するのでした。
登山道を歩いていたのに林道に出てしまうと、「あ~つまんないの」となるのが普通ですが、この時ばかりは歩きにくさから開放されるのが大歓迎で、ずっと手前から、「早く林道に出ないかな」と待ち望んでいたほどでした。
林道から再び山道に入ると、今度は木道が続いて快適でした。
木道の下は池のような水溜りになっている箇所が多く、ここは木道がなければ歩けなかったと思います。

雨池に着くと、水面いっぱいに靄が立ち込めていて、すぐ近くの対岸も白く霞んでいます。
墨絵のような世界が幻想的で、ちょっと立ち去りがたい雰囲気でした。
靄には動きがあり、まるで生き物のように形を変えていて、見ていて飽きません。

雨池を2/3周ほどしますが、遊歩道は池畔からは少し離れてしまい、ほとんど池の姿を見られません。
どうやら池畔の木々が紅葉しているようなのですが、近づいて見られないのが残念です。
北東側の分岐点まで来たところで、再度池畔に出られたので、紅葉していたあたりを撮ってみます。
上の写真では少し暗い写りになってしまいましたが、実際とほぼ同じような明るさで撮れたのがこちら。

雨池を離れると、また少し林道を歩きます。こちらも秋の色に染まり始めていました。

あまりアップダウンのない今回のルートにあって、雨池から雨池峠への登りが、短いながらも急で唯一苦しい場所でした。
岩が折り重なる中を、岩の上から上へと飛び移るようにして進んでいきます。
滑りやすそうな所も結構ありますが、ステルスソールのシューズが威力を発揮してくれる状況なので、足元の不安は全くなく、サクサクと進めます。それでも、下りだったらかなり神経を使ったかもしれないですね。
いくらサクサク進めると言っても、ひと息には登り切れません。途中でひと休みしつつ、振り返って景色を楽しみます。
今回のルートには、展望の良い所がほとんどなかったので、ここからの眺めがこの日一番だったかも。

十字路となっている雨池峠に着きました。
雨池峠から木道を歩いていくと、行く手に青い三角屋根が見えてきます。
三角屋根の建物は縞枯山荘。
ちょっと寄っていきたいところですが、歩き始めが遅れたせいでそんな余裕もなく、写真を撮るだけで後にしました。

縞枯山荘の先にも木道は続きます。
ロープウェイの駅が近づくと、坪庭の探勝路が合流してきました。ここから先は軽装の観光客で賑わう世界に変わります。

ロープウェイの山頂駅です。実際のところは、山頂でもなんでもないところにあるんですけどね。
ロープウェイの駅付近から北横岳方面を見上げると、その斜面では縞枯現象が確認できました。
こちらは坪庭方面。探勝路を大勢の人たちが歩いています。

ロープウェイの駅前から、五辻方面への道に入ると、途端に静けさが戻ってきました。左端の頂は縞枯山です。
五辻のあたりまでは、概ね木道が続いて歩きやすく、苔むした森の様子は、ため息が出そうなほどに美しかったです。
五辻には休憩舎があって、ここで少し休んでいきました。ここまで来ると、ほとんどすれ違う人もなく、静かです。

五辻を過ぎると、石ゴロの歩きにくい道に変わったり、、、
かと思えば、ちょっとした草原が出現したり、、、
でも草原を過ぎると、麦草峠と雨池の間のような、歩きにくい道の再現となって、出逢いの辻もそんな途中にありました。
次の分岐点はオトギリ平。近くにはテーブルとベンチが2組ありました。

オトギリ平の先から急な岩道を下っていくと、コケモモの庭に出ます。
コケモモの庭の全景。向こう側から下ってきて、中央部を横切ってきてから振り返りました。

コケモモの庭からは、ちょっと歩けばすぐに車道に出て、あとは麦草峠に戻るだけとなります。
麦草峠の周辺には、路上駐車の車がまだ結構残ったまま。
でも連休最終日も午後3時となって、交通量のほうが減ってきたのでしょう。車は割と普通に流れていました。
麦草峠に戻ってきました。
結構なペースで歩いてきて、それでもバスの20分前で、何かで少しでもアクシデントがあったら、危なかったところです。
3年前に来た時は、バスを待つ間に麦草ヒュッテで蕎麦を食べていったのですが、今回はそんな余裕もありませんでした。

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