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霧ヶ峰(観音沢から) [八ヶ岳とその周辺]

2017/09/30(土)

■第361回 : 霧ヶ峰(観音沢から車山(1924m)


今回は、前々回の美ヶ原に続いて、『車でも登れる百名山を、登山地図にも載らない超マイナーな道で、麓からガッツリ登る』 シリーズの第2弾です。

この日歩いた「観音沢コース」は、昔良く歩かれていた頃の道標が一部に残るとはいえほぼ未整備に等しく、実際に歩かれている様子もほとんどなくて、知名度は限りなくゼロに近そうな状況。その証拠に、ヤマレコにはここを歩いた記録が1件もなく、ネット全体を見渡しても、ほんの数件の記事しか存在していないようです。
だからこの日の私も、辛うじて見つかったネット上の数少ない記事を頼りにして、歩いてきたのでした。

(往路)
古淵 06:21-06:44 八王子 06:49-06:56 高尾
高尾 07:06-08:38 甲府 08:53-10:25 下諏訪
下諏訪 10:48-11:17 斧立

(登山行程)
斧立バス停  11:20
大平     11:50
屏風岩    13:05
旧御射山   13:45-13:50
沢渡     14:05
車山肩    14:30
車山     15:00-15:15
車山肩バス停 15:35

(復路)
車山肩 16:13-17:10 茅野 17:28-19:02(遅延17:40-19:22) 八王子
八王子 19:26-19:49 古淵


大きなマップで見る

中央本線で下諏訪駅へ。乗り継ぐバスの時間が遅めなので、のんびりと普通列車ばかりを乗り継いで来ました。
11時前に発車する下諏訪町のコミュニティバスを待ちます。この1本前は8時台発で、始発で出てきても乗り継げないため、これでも日帰りでは最速の選択なのです。こんな時間から登り始めたのでは、下山時に間に合うのが最終バスしかなく、最初から全く余裕のない行程しか組めないので、せめてその間にもう1本あれば‥‥。
もう昼も近い11時20分に、斧立バス停から歩き始めます。乗り継ぎの都合から仕方ないこととはいえ、近場の低山ならともかく、これから1000m登ることを考えると、あまり褒められたものではありませんけれど。

しばらく車道を歩きます。ちなみにここは、有名な諏訪大社の御柱祭で、下社の山出しとして8本の御柱が曳かれていく道でもあります。バス停付近には家並みが見られましたが、沿道からはすぐに建物がなくなりました。
10分ほど歩いた頃、なにやら左手に分岐していく遊歩道が現れました。
標識には「御柱古道」と書かれていました。この道の詳しい由来は調べても分かりませんでしたが、御柱祭の山出しで御柱が今歩いている車道を下っている間、上る人用の迂回路としても使われたりするようです。
「御柱古道」は車道沿いの少し高い所を通っているようで、左手の斜面には時折それらしい道が見られました。
歩いている車道にも、所々に古い石垣で守られた箇所があって、古くから使われてきた道だと実感できました。
写真を縮小したら分かりにくくなりましたが、登るにつれて右手を流れる東俣川との距離が近くなり、水音をすぐ近くに聞きながら歩くことも。このあと山道が沿って進む観音沢も、この川の上流に当たります。

30分ほど歩いて、間もなく大平に着こうかというあたりで、「御柱古道」が車道に降りてきて合流しました。
大平に着きました。ここは棚木場、すなわち諏訪大社下社の山出しの開始地点でもあります。
大平にはかつて人が住み、バスが発着していたらしく、当時のバスの待合所が残っていました。
大平のすぐ先で、右に未舗装の道を分けます。それが、観音沢沿いを遡って霧ヶ峰に至る、由緒ある歴史の道で、ここが実質的な観音沢コースの登山口と言えるでしょう。道の由緒については、長くなるため当ブログでは割愛しますが、HPには少し詳しく書きましたので、もしご興味を持たれましたら こちら でご参照下さい。
分岐点には道しるべを兼ねた石碑(上の写真にも中央に小さく写っている)が立っていて、「火の用心」の両脇に、白い文字で「右 観音澤を経て旧御射山」「左 観光道路を経て八島平」と書かれています。
この石碑は、NHK-BSプレミアムの番組「にっぽん百名山」が「霧ヶ峰」編(2017/01/23放送)でこのコースを取り上げた時にも、コース入口の目印として紹介されていました。

歩き始めは、Googleマップで車道のように書かれている通り、車でも通れるほどの道を少し進みます。
ほどなく橋が現れて、右岸から左岸へ移ります。
橋の上から見た観音沢の上流方向。このあたりではまだ水量が多く、かなり大きな音を立てて流れていました。
橋を渡るとすぐに、道が二手に分かれます。ここには古い道標が残っていて、指示標の角度にはやや難があるものの、右に登る道を示していると見ることができます。事前に参考に見てきたネット上の記録でも、コースの下部は左岸を大きく高巻くとされていたので、その点からも右のほうが正しそうだと思いました。
ただ、なぜか左の道のほうが立派ですし、「にっぽん百名山・霧ヶ峰」編の映像も、ずっと沢沿いを進んでいるかのような構成でしたし(短時間にまとめる編集上の都合そうなったのでしょうが)、もし本当に沢の近くを歩けるのならばそのほうが気持ち良さそう、とも思って、まずは左に進んでみることにしました。
ところが少し登ると、廃屋のようになった建物の所で道が終わってしまったので、分岐点まで引き返すことに。
今度は右の道を選んで登っていくと、すぐにまた古い道標が現れて、こちらが正しい道だと教えてくれました。
続いて左下に見えてきたのは、先程の行き止まりにあった廃屋です。ということは、引き返さずに、この斜面を適当に登ってきても良かったのかもしれません。でも、このあたりは道が不明瞭だったため、闇雲に歩いて来た場合、ここに道があることが分からなかった可能性が高く、やはり引き返したのは正解だったと思っています。

再び道が明瞭になると、しばらくは穏やかな道が続きます。沢から少し離れた所を進むので、沢沿いのコースにいる実感はありませんが、水量の多さと流れの激しさから、沢音だけはかなりの音量で聞こえ続けていました。
深く道が抉れている具合から、かつては良く歩かれていた様子が窺えます。
地面を見ると、最近降った雨の後で足跡を残しているのは動物ばかりで、人が歩いた形跡が見当たりません。
途中で林道のような道が合わさって、以降は道幅の広い状況がしばらく続きました。
とはいえ、こんな倒木に道が遮られていることが数回あったので、車が通らなくなってから久しいようです。

急に道が草深くなったと思った矢先、割と唐突な感じで、観音沢林道に突き当たりました。
観音沢林道に出て、歩いてきた道からの出口を振り返ったところです。上の写真からも分かる通り、ただでさえ道が草に埋もれかけているのに、道標も進行方向の指示標があるだけで、来た道を示す物が何もありません(もう片方の指示標は落ちてしまった?)。登りで歩いてきた経験がないと、ここが下り口だとは分からないかも。
少しだけ観音沢林道を歩き、前方に観音沢に架かる橋が見えてきたら、その手前に山道への入口がありました。
いよいよここから、観音沢コースの核心部に入ります。ここまで数える程しか見なかった道標も、ここから先は良く見掛けるようになりました。

道のほうも、それまでの林道のような道から、まぎれもない山道に変わります。
苔むした岩に囲まれるようになって、沢沿いらしく瑞々しい雰囲気も増してきました。
そしてついに、道は観音沢に沿って進むように。水量はまだまだ豊富で、谷間に響く沢音にも迫力を感じます。
美しい苔の間を縫うようにして進む道に、テンションも上がりっぱなし。来て良かったです。
こんなに綺麗で気持ちの良い道なのに、どうして誰も歩いていないのだろう。

そうこうするうち、前方に垂直な岩壁が現れました。観音沢コースのハイライト、屏風岩まで来たようです。
すると、すぐに現れた道標が木橋を指していて、一旦左岸から右岸に渡ることを教えてくれました。
それがこの木橋です。この先、いくつもの木橋を渡って沢の両岸を行き来することになりますが、1つを除いて、こんな感じの頼りない木橋ばかりでした。
対岸に渡ったことで、屏風岩が良く見えるようになりました。
柱状節理が巨大に連なり、一部がハングするなど、屏風岩は迫力満点。ハングしているのは、下部が崩れているからで、落盤回避のために登山道が対岸に渡っているようです。なお解説板には、屏風岩の中断に千手観音が安置されていると書かれていて、それが観音沢の名前の由来らしかったのに、この時は見つけられませんでした。
右岸にいたのはほんの短い距離で、またすぐに木橋を渡り返します。
左岸に戻ると、振り返るようにして見る屏風岩は、ここで見納めとなりました。

その後も、美しい沢沿いの道が続きます。上流になるほど、道の続きが見つかりにくい場所が増えてきますが、目印のテープが所々に付けられていたので、道が不明瞭になるたび、次のテープを慎重に探しながら進みます。
この橋だけは、比較的最近に補修されたらしく頑丈でした(とはいえ、かなりの登り傾斜がついていて、濡れている時は滑りそう)。このコース、完全に放置されている訳ではなく、最小限の手入れはされているようです。
さらに進むと、足場の悪い箇所を何度か通過するようになり、急な段差が登りにくい箇所もありました。観音沢林道までは誰でも歩けそうな道でしたが、林道から上の区間は、所々で道が不明瞭になることもあり、山歩きに慣れた人向きでしょう。なおかつ、登るのは問題ないとしても、あまり下りには使わないほうが良さそうです。
だいぶ、水量が少なくなってきました。
またまた木橋で対岸へ。でもここまで水量が減ってくると、増水時以外なら飛び石でも難なく渡れそうですね。
次に渡るこの木橋は、ちょっとクセ者でした。
というのも、後半部分が丸太2本分の太さしかなくて不安定な上、途中で邪魔をしているピンクテープを跨ぎ越さなければならず、平均台競技さながらの身のこなしが必要でした(この写真は渡り終えてから撮ったもの)。
谷に深さがなくなって、谷底が明るくなってきました。流れも一段と穏やかに変わって、最上流部の様相です。
木橋を渡るのも、これが最後になりました。徒渉点を撮った写真はその全てを載せてきましたが、いずれの徒渉点にも木橋が架かっていて、飛び石での徒渉など増水時に問題が起きそうな箇所はなかったことになります。

進行方向から車の走行音が聞こえてきて、沢沿いのコースも終わりが近付いてくると、八島高原キャンプ場への分岐が現れました。現在は存在不明なキャンプ場ですが、道は明瞭で、八島湿原のバス停付近に出られる模様。
ヤマレコで「観音沢」を検索するとヒットする数件の記事は、いずれもこの道を利用して、ここから上だけを周回したものでした。その周回コースだと、観音沢はこの道標のすぐ先で横切る時に1度接するだけですから、記事のタイトルに付けるほどには観音沢を見ないで終わっている感じだろうと思います。
さらに進むと、ビーナスラインに架かる観音橋が現れます。ただ、橋の手前のこの付近で笹が濃くなると、その中に張られたクモの巣に何度も引っ掛かったりして、最後の最後まで最近人が入った様子がなさそうでした。
橋の下をくぐると、木立の向こうに霧ヶ峰の一角が見えてきました。
木立を抜けると風景が一転、霧ヶ峰らしい開放的な景色が目の前いっぱいに広がりました。

旧御射山の分岐点に着いたら、あとはどちらに進んでも、霧ヶ峰に張り巡らされた一般登山道なので、もう安心です。ちなみに歩いてきた道は、この道標によると「観音沢トレッキングコース」だそうで、そんな名前だったことを、コース全体を歩き終えた今、初めて知りました(爆)。ところで道標は、何の注意喚起もなくそのコースを案内していますが、すでに書いた通り、今はまだ一般の登山者が下るにはあまり適さない状況だと思います。
せっかく歴史あるコースを登ってきたのですから、先に進む前に、その歴史を今に伝える遺跡を少し見ていきましょう。旧御射山神社があるこのあたりで、鎌倉時代の武士達が流鏑馬などで技を競っていたのですね。
さて霧ヶ峰に入ったら、あとはお気軽な、それこそ「トレッキングコース」です。標高が1600mを越えて、さすがに周囲はすっかり秋の景色。沢渡への道は、両脇でススキの穂が輝いていました。
旧御射山から沢渡までは、大半が平坦に近い道でしたが、この沢渡を過ぎると、再びガッツリ登らされます。

沢渡から車山肩への登りが始まりました。はじめは木陰が多い中を登れて、少し楽だったのでしたが‥‥。
振り返ると、いつの間にやら展望が良くなっていて、今月初めに登った美ヶ原などを眺められるようになっていました。今日はこんな時間まで遠くを望めているので、この調子なら頂上からの展望にも期待が持てそうです。
  ※下の写真にマウスを乗せると山名ガイドを表示します。
登っていくうちに、日差しを遮るものがなくなりました。でも、さすがにもう夏の日差しではないですし、午後になっても空気にも涼しさが感じられるので、暑苦しいほどにはならず、さほど汗もかかずに登れました。
車山肩の手前にある小ピークをあらかた登り終えた頃、ようやく頂上のレーダードームが見えてきました。

車山肩が近付いてきました。ここも開放的で気持ちの良い場所です。
車山肩に到着すれば、もう頂上まではあとひと登り。中央に写っているのは、7基あったバイオトイレです。
そして左手の木立の中に建っていたのは、ころぼっくるひゅって。とても雰囲気のありそうな山小屋でした。

車山への最後の登りは、大きく迂回するようにして傾斜が抑えられた、緩やかな道を進みます。車山肩から上だけなら、ここまで車で訪れた軽装の観光客でも歩けるので、この先はすれ違う人も多くなりました。
緩やかな道が東へと向きを変えると、稜線の上に富士山が姿を現しました。こんな時間まで見えているとは。
  ※少し分かりにくいので、下の写真にマウスを乗せると富士山の位置を示します。
ただ、なにしろ大きく迂回している道だけに、標高差が少ししかない割にはなかなか頂上に近付きません。次にレーダードームが見えてきた所でも、道はまた明後日の方角に曲がっていってしまうのでした。
結構サクサクと歩いていたつもりですが、結局30分近くかかって、やっと頂上が目の前に迫ってきました。

車山の頂上に到着しました。午後3時になって登頂という、完全に山をナメ切ったような行程になりましたが、すぐ下まで車で来られるような山なので(さらに反対側からはリフトが頂上まで通じていて、ほとんど自分の足で歩かずに頂上に立てたりもします)、観光客を含めてまだまだたくさんの人で賑わっています。
頂上の標識その1。後方の平らな頂上は美ヶ原、左のほうで遠くに見えているのは北アルプスです。
頂上の標識その2。右端にハッキリ見えているのは鉢伏山、その後方は北アルプスの穂高連峰です。
頂上の東側には車山神社、すぐ下にはリフトの駅もあります。後方は蓼科山をはじめする北八ヶ岳の山々です。

こんな時間になっても、360度どの方角も遠望がきいて、素晴らしい展望が楽しめました。北から順に時計回りで紹介します。北側に見えていたのは、浅間山とその周辺の山々でした。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
八ヶ岳はすぐお隣という距離なので、どの峰々もクッキリと見えていました。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
南アルプス方面も、なかなか迫力ある眺めでした。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
中央アルプスは良く晴れていたのに、逆光気味で少々マッタリとした写り方になってしまいました。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
最後は北アルプスです。こちらも肉眼では良く見えていたのですが、さすがにこの距離では写真を撮る時は望遠にしないと厳しかったようです。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。

展望を楽しんだら、あとは先程の道を車山肩まで戻るだけ。緩やかな道を快調に下っていきます(当初は反対側の車山高原に下る計画だったのですが、予定より登頂が遅くなったので、より近くの下山先に変更しました)。
最後は車山肩バス停で、茅野駅行きのバスを待ちます。バスが思いのほか空いていたのは(むしろガラガラに近かった)、前後をともに3連休に挟まれた普通の週末だったからでしょうか。茅野からの中央線もスーパーあずさ号の指定席がまだ取れる状況で、一番早い乗り継ぎでスムーズに帰って来られました。

最後に、観音沢コースはなかなか情報に乏しいので、本日時点の状況をまとめておきたいと思います。

【前半】大平~観音沢林道
(1) 観音沢沿いを歩けるのは、最初の数分間の、ほぼ車道と言える区間だけです。
(2) すぐに橋を渡り、少しだけ登山道っぽい区間を経た後は、左岸を高巻いて続く、林道のように道幅の広い道を延々と歩くことになります。見られる景色も殺風景なものに終始して、あまり歩いていて楽しい道ではありません。それ故か、「にっぽん百名山・霧ヶ峰」(2017/01/23放送)では、この区間は完全にカットされました。
(3) ほぼ車道と林道ばかりなので、倒木を避ける以外には歩きにくい箇所がなく、誰でも問題なく歩けそう。
(4) 道標は、橋を渡った先で何度か見た程度で、林道状の道に入るとほとんどありません。観音沢林道への合流点で久々に見た道標も、進行方向の指示標しかなく、来た道を示す指示標が欠落しているようでした。
(5) 唯一の登山道っぽい区間には、踏み跡の薄い箇所があります(橋を渡った直後、18枚目の写真の分岐を右に入り、登って行くと間もなく差し掛かる、廃屋を見下ろす斜面を通過する間(分岐の3枚後の写真の箇所))。
(6) 下りで歩く場合は、(4)の通り観音沢林道からの分岐に適切な案内がなく、かつ分岐点に立っても下り口が草深くなっているため、分岐道の存在が分かりにくいことに要注意(こちらも本文の写真を参照して下さい)。

【後半】観音沢林道~旧御射山
(1) ほぼずっと観音沢に沿って歩きます。観音沢を楽しむには、この後半部分だけを歩けば十分でしょう。
(2) 時々道標を見掛けるようになりますが、それ以上に道が不明瞭になるため、道標の案内だけでは道を見失う可能性があります(特に上流部)。その代わりコースの目印として、テープが最小限の間隔で付けられています。道が分からなくなった時は、前方を良く探せば次のテープが見つかるので、それを頼りに進むことが可能です。
(3) 徒渉点がいくつもありますが、全ての箇所に木橋が設置されていて、沢に降りて渡る箇所はありません。
(4) 上流に進むにつれて、道の不明瞭さに加えて、足場が悪いなど若干の歩きにくさを伴う箇所がいくつか現れます。危険を感じるほどの箇所はないので、登山地図の赤破線コースを苦にしない人なら問題なく歩けそうですが、1箇所だけ下るのが難しそうに思われた箇所があったことから、登りで歩くことをお勧めしたい。
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美ヶ原(焼山沢から) [八ヶ岳とその周辺]

2017/09/03(日)

■第359回 : 美ヶ原(焼山沢から王ヶ頭(2034m)


この日の行先は、訪れるのがこれで3回目となる、割とお気に入りの美ヶ原です。今回は、整備されている登山道なのに、なぜか登山地図にも現地の案内図にも載っていない、知られざる焼山沢コースを登ってきました。
美しい沢沿いの道では、清冽な滝に癒やされたり、ヒカリゴケに初めて出会えたりと、楽しさが満載でした。
(焼山沢コースのハイライト:焼山滝)

なお、路線バスを降りてから長々と歩いているのは、通常はマイカーかタクシーの利用が前提とされるコースを、どうにか鉄道&バスだけで実現させようとした結果ですので、普通はもっと楽に行くことのできるコースです。

(往路)
古淵 04:45-04:49 町田 04:55-05:38 新宿
新宿 05:41-06:01 東京 06:28-07:53 上田
上田 08:42-09:24 丸子駅前 09:35-10:03 築地原

(登山行程)
築地原バス停      10:05
焼山沢登山道入口    11:10
焼山滝         12:05-12:15
美しの塔        13:45-14:05
王ヶ頭         14:40-14:55
美ヶ原自然保護センター 15:10

(復路)
美ヶ原自然保護センター 16:30-17:45 松本
松本 18:35-20:35 八王子 20:54-21:17 古淵


大きなマップで見る

北陸新幹線を上田で下車したら、ここから路線バスを2本乗り継ぎます。この日、長野県内は広く晴れの予報が出ていて、実際もこの時間はほぼ快晴でした。このあとも市街地にいる限りは、予報通り良く晴れていたらしい。
丸子駅でバスを乗り換えます。1969年に廃線となった上田丸子電鉄の終着駅がこのあたりにあったようなのですが、当時の遺構はほとんど残されていない様子で、バス停の名前に辛うじてその名残を留めていました。ちなみに、奥のほうに見えている稜線が、目指している美ヶ原ですので、この時間は良く晴れていたようです。
自分が唯一の乗客だった2本目のバスを、終点の築地原で下車します。まだこの先にもバス停はいくつかあるものの、そこまで入る便は登山での利用に全く向かないダイヤなので、実質的にここが焼山沢コースの登山口に最も近いバス停になるはず。それでもその登山口までは、ここから5km近く歩かなければならないのですが‥‥。

ここから、ほぼ1本道のこの車道を、登山口まで1時間以上かけて歩きます。バスを降りる頃には、先程までの晴天が嘘のように曇ってしまったので、ちょっと先行きが心配な滑り出しとなりました。
筑地原バス停付近の集落を過ぎると、その先は建物を時折見掛ける程度になって、車道歩きは少々退屈でした。ほとんど住民がいないからか、この道を歩いている人にも全く出会いません。
その後もいくつかのバス停を見ますが、すでに触れた通り、ここまで来るバスは登山での利用に向いた時間にはありません。それでも、これほど住宅の少ない地域までバスの運行が存続していることは驚きです。
武石観光センターまで来ると、食堂や釣り堀・キャンプ場などがあって、それなりの人出で賑わっていました。
少し先にはこんな遊歩道もありました。渓谷から話し声が聞こえたので、ここを訪れている人もいたようです。
相変わらず上空は雲に覆われたまま。もし雨粒でも落ちてくれば、上のほうの天気も望み薄とみて引き返すことも考えていたのですが、比較的明るい空だったことに望みを託して、このまま進んでみることにしました。

登山口に到着です。知名度の低いコースですが、この駐車車両の分だけ、先行者がいることになるのでしょう。
マイナーなコースだけに、登山口も心なしかひっそりとして見えます。
それでも詳細な案内図があり、道標もしっかりと設置されていて、道の整備状況に不安は感じませんでした。

登山道は最初だけ、やや草深い中を歩き始めますが、すぐに明瞭な道に変わりました。
そして間もなく林道に合わさって、しばらくはこの林道を進みます。
林道を終点まで歩いた先で、焼山沢を徒渉すると、いよいよ対岸から沢沿いの登山道が始まりました。徒渉点は、通常の水量であれば靴を濡らさずに渡れるように、いい具合に石が置かれていたようです。
沢沿いの道は清涼感がいっぱい。この日は元々朝から気温が低めだったことに加えて、日差しがなくて気温の上がりが鈍く、そこに冷たい沢水による空冷効果が重なって、快適に登っていくことができました。
ずっと沢沿いを進むのかと思っていたら、沢から離れる箇所も結構あります。でも、沢沿いゆえの涼感こそ減ってしまいますが、岩などが苔生した瑞々しい雰囲気は沢を離れても変わらず、引き続き気持ちの良い道でした。
しかも、上手く傾斜を抑えて道が付けられているのか、急に感じる箇所がほとんどなく、登りやすさもです。
2度目の徒渉点も、水量は全く問題なし。ここは、直後に再度徒渉があって、すぐにこちら側に戻ってきます。
美しい景色には癒されますし、涼やかな沢音も実に心地良いです。

さらに登ると、前方に大きな滝が見えてきました。
これが焼山滝。焼山沢コースで最大の見所です。
最初に見えてきた部分のほか、その上にも2段の滝が掛かっていて、合わせるとかなりの落差になりそうです。
なかなか立派な滝なので、珍しく縦長サイズにして撮ってみました。
右から合わさる小さな沢にも滝があって、本流に掛かる左が雄滝、右が雌滝と呼ばれているようです。こんなに清々しくて素敵な雰囲気の場所なのに、マイナーなコースだけにほかには誰もいません。この美しい景色をしばらく1人で独占するという、すごく贅沢な時間を過ごせました。

焼山滝の先では、沢から一旦離れて大きく迂回しながら、滝の落差分を少しずつ登っていきます。そしてその途中に、ヒカリゴケの自生地がありました。
登山道上にいながらにして、少なくとも2箇所で見られたようです。どちらもこんな窪みの奥でした。
ヒカリゴケを見るのは、これが初めて。弱いながらも、輝いているようにすら見える美しい緑色の光に、しばらく見入ってしまいました。

焼山沢沿いに戻ってきました。先程下から見上げていた焼山滝の、さらに上部にあたる位置だと思われます。
そこでも焼山沢は小さな滝となっていて、その間近を通過します。迂回して巻いていた間の焼山沢は、ずっと等高線が密集した中を下っているので、焼山滝以外にもこのような小滝が多く存在しているのでしょう。
瑞々しい緑に囲まれて、心が洗われるような景色です。

上流部に入ると、次第にササが増えてきました。
このあたりまで来ると、横を流れる沢もだいぶ細くなり、せせらぎも控え目になっています。
さらに登ると、ついに沢から水音がしなくなりました。たまに人とすれ違う程度で、前後にほとんど誰もいない状況が続いていますから、熊鈴を鳴らせばその音だけが周囲に響き渡り、熊鈴を止めると静寂が訪れます。

最後のほうは少々急になり、ややきつい登りになりましたが、ようやく頂上台地への入口にたどり着きました。
牧草地に入ると、いよいよ目の前には美ヶ原らしい開放的な景色が広がるようになりました。
見渡す限り緑の草原が続く中を進むのが、すこぶる気持ち良いです。尾崎喜八が「美ヶ原溶岩台地」で歌っている、「登りついて不意にひらけた眼前の風景に、しばらくは世界の天井が抜けたかと思ふ。」を実感して余りある景色に、思わずテンションが上がります。ここにきて、日差しが少し戻ってくれたのもラッキーでした。
牧草地に出た頃から、左手からは鐘の音が聞こえるようになっていましたが、もうしばらく登って、ようやくその方向に美しの塔が姿を現しました。塔の周りが広場になっているので、そこに着いたら休憩としますか‥‥。
振り返ると、頂上の王ヶ頭も見えてきていました。いつ見ても、電波塔の多さが物々しくて興醒めなのですが。

牧草地に入ってからも、結構登らされるのが意外に堪えましたが、ようやく観光客が行き交う遊歩道が迫ってきました。なお、左奥に見えている山並みは八ヶ岳で、中腹から上は完全に雲の中に入っていたようですね。
ここが焼山沢登山道からの出口。柵の間を抜けて遊歩道に入れば、しばらくは平坦な道になります。
遊歩道から出口を振り返っています。美ヶ原の頂上部で見掛けたいくつもの案内図には、焼山沢コースを記載しているものが何故かほとんどなかったのですが、さすがにここには焼山沢コースの案内図が立っていました。

ここからは、多くの観光客と一緒になって、美しの塔に向かいます。標高2000mの頂上台地では、時折日が差す程度で概ね曇っていることに加えて、やや強めの風が終始吹いていて、かなり涼しく感じられます。身体を動かしていてちょうど快適なくらいだったので、車で上がってきた観光客の多くは、上着を羽織るなどしていました。
登山道の出口から美しの塔までは5分ほど。周囲にたくさんあるベンチの1つで、しばらく休んでいきました。
美しの塔です。霧が出やすい美ヶ原だけに、塔の上部には遭難防止用の鐘が付けられていて、訪れた観光客が次々と塔の中に入っては、鐘を鳴らしていました。

疲れた足をゆっくり休めたら、まだ少し遠くに見えている、最高点の王ヶ頭へ向かいます。
牧草地の中を、牧柵で区切られた遊歩道を進みます。
牛はいいなぁ、どこでも気ままに歩けて。深田久弥も「日本百名山」に、果てしもない山上の草原が「さぁ、どこでも勝手にお歩きなさい、といった風に続いている」と書いているので、昔は人も自由に歩けたのでしょうね。
このあとしばらくは、美ヶ原ののどかな景色が続きます。

このあたりから、王ヶ頭へ向けての最後の登りが始まります。
美ヶ原の頂上部に到着です。
振り返ると、頂上が曇ってしまったのに対して、先程までいた牧場のあたりには日差しが残っていたようです。
頂上に建つ王ヶ頭ホテル。本当に美ヶ原で一番高いあたりに建っています。
だから最高点の王ヶ頭も、ホテルのすぐ裏手に当たるような場所でした。
周囲にも雲が多くて、展望も今ひとつでしたが、一応パノラマ写真にしてみました。南側に見えていたのは、いずれも過去に登っている山々で、中でも2013年に三峰山~二ッ山~鉢伏山と縦走したのは印象深い山行です。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
西側を見ると、すぐお隣の王ヶ鼻がガスに巻かれかけていました。

王ヶ頭でしばらく過ごしたら、下山を開始します。
といっても、下るのはすぐ下に見えている美ヶ原自然保護センターまでで、標高差は130mほどしかありません。
しかも、良く整備された歩きやすい山道なので、15分ほどで下り終えてしまいました。
美ヶ原自然保護センターに到着。時間に余裕があったので、食堂で蕎麦を注文しつつ、ゆっくりと過ごします。
センターの裏から、頂上の王ヶ頭(右側)や牧場のあたり(左側)を振り返ってみました。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真は こちら です。
最後はここからバスで松本駅へ向かいます。
従来からのバス路線は縮小が相次いで、2015年に一旦は美ヶ原を日帰りで訪れるのが困難になっていたのですが、今年大々的に展開されている「信州ディスティネーションキャンペーン」の関連事業によって、昨年と今年は松本駅とこのセンターを結ぶバスが運行されることになり、この日の山行もそのおかげで成立したのでした。
このバスは昨年も利用しましたし、結構使い勝手が良いので、来年以降も存続してくれることを願っています。

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美ヶ原(茶臼山・王ヶ頭・王ヶ鼻) [八ヶ岳とその周辺]

美ヶ原(茶臼山・王ヶ頭・王ヶ鼻)

2016/08/07(日)

■第331回 : 美ヶ原(茶臼山(2006m)・王ヶ頭(2034m)・王ヶ鼻(2008m)


昨年、一旦は公共交通による日帰り登山が難しくなってしまった美ヶ原ですが、今年になってその状況が改善されたので(昨年までの状況を詳しく知りたい方は、 こちら で)、早速訪ねてきました。
美ヶ原は、バスで労せずして頂上台地まで上がれてしまいますが、登山気分をしっかり味わうべく、前回(2008年に1度登っているのです)と同様にバスを途中で降りて、それなりに自分の足で登るプランとしています。

標高が2000mそこそこということで、さすがに登っている最中は暑さがかなり身体にこたえたりしましたが、頂上台地まで上がると、そこには予想外の涼しさがあって驚きました。気温が期待以上に低かった上に、心地良い風がずっと吹いていて、日差しの下で歩き回っても全く汗をかかされないのです。
頂上台地いっぱいに緑の草原が広がる、深田久弥が著書「日本百名山」の中で、「さあ、どこでも勝手にお歩きなさい、といった風に」と記した伸びやかな風景を、思いのほか快適なコンディションの中で堪能してきました。
(台地上の草原は牧場になっていて、牛が思い思いに草を食んでいた。後方は頂上の王ヶ頭)

(往路)
古淵 06:43-07:06 八王子 07:29-09:42 松本
松本バスターミナル 10:35-11:34 三城

(登山行程)
三城バス停 11:40
広小場   12:05
茶臼山   13:10-13:20
美しの塔  13:55-14:00
王ヶ頭   14:30-14:40
王ヶ鼻   14:55-15:15
美ヶ原自然保護センターバス停  15:40

(復路)
美ヶ原自然保護センターバス停 16:30-17:45 松本駅(アルプス口)
松本 18:35-20:35 八王子 20:44-21:06 古淵


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この日は松本でも30度以上の最高気温が予報されていましたが、松本駅に着くと思いのほか涼しくでホッとしました。やはり東京とは違いますね。
駅前のバスターミナルに移動して、美ヶ原高原美術館行きのバスを待ちます。8月上旬の2週間だけという、超季節運行のこの路線、ついに昨年からは運行回数まで1日1往復に減ってしまって、もはや風前の灯火ともいうべき状況です。でも、この日の乗客は30人くらいはいたので、需要はあると思うんだけどなぁ。
乗客の大半は往復割引乗車券を持っていたので、終点の美術館付近だけを散策してすぐに戻るプランなのでしょう。でも私がそこまで一緒にバスで上がってしまうと山登りにならないので、途中の三城バス停で下車します。
バス停の目の前にはきれいな水洗トイレがあって、有難く利用させて頂きました。

道標に従って進むと、バス停前からすぐに山道が始まります。
しばらくは緩やかな登りが続きます。時刻はすでにお昼前ですが、元々が涼しい上に、森の中で道がずっと木陰になっているので、このあたりでは楽に歩けました。下山するランナーさんと時々すれ違いながら進みます。
美しい森の中に続く、とても気持ちの良い道です。
やがて小さな沢の近くを進むようになり、所々で沢と絡んだりして、いっそう涼やかでした。
分岐点の広小場は、草原状の小さな広場。ここだけ空が大きく開けていました。

頂上台地に直行する百曲り経由の道を分けて、ここから茶臼山コースに入ります。
すると、傾斜が一気に2段階くらい上がります。沢沿いから離れて、風が通らない場所も多くなり、暑さとの戦いが始まりますが、でも頂上まで登っても標高2000mそこそこなので、ある程度の暑さは織り込み済みでした。
茶臼山への道はあまり歩かれていないのか、草深い区間や、道が崩れかけて歩きにくい箇所があったりします。苔生した岩の上を縫って歩くような滑りやすい箇所もあるなど、あまり下りには使いたくない道でした。
茶臼山コースに入ると、全く人と会わなくなりました。百名山にしてその静けさは、とても心地良かったです。
森の美しさは相変わらずで、苔生して緑に染まる綺麗な場所もあり、暑ささえ我慢すれば気持ち良く歩けます。
最上部では、頂上を目前にして迂回させられるトラバース区間に入ります。ここではしばしば笹を漕ぐ羽目になるのが煩わしく、しかも少し長く続くので、早くここから抜けてくれと、そればかり念じながら歩く具合でした。

茶臼山に到着しました。すでに午後1時という時間のためか、先客が1人だけという静かな頂上です。そして、ついさっきまで風が通らない森の中で暑さに苦しめられていたのに、開けた頂上に出た途端に別世界にでも入ったかのようで、一気に涼しくなりました。少し強めに吹いていた風も、とても爽やかです。
美ヶ原自体は良く晴れていたのに、周辺には雲が多くて、開けていた東側を見ても浅間山や八ヶ岳などの姿はなく、比較的近くの霧ヶ峰ですら霞んで辛うじて見えていたに過ぎません。その状況はこのあと王ヶ頭に行っても変わらず、日本百名山の41座までを見渡せるとも言われる絶好の展望を楽しめずに終わったのは残念でした。
(下の写真にマウスを乗せると山名ガイドを表示します)

茶臼山は美ヶ原頂上台地の南端にあって、あとはもう頂上台地を歩くだけですが、美しの塔や王ヶ頭などがある核心部へ向かうには、一旦少し下って登り返す形です。行く手にやや遠めに見えてきたのが、頂上台地の核心部。
下り切ったあたりで、牧柵に設けられた出入口から牧場内に入ります。進行方向に広がるのが美ヶ原の核心部で、平坦な草原がどこまでも続いているのが良く分かる景色でした。電波塔が林立しているのは、最高点の王ヶ頭。
牧場の先には大勢の観光客が行き来する道が見えていますが、牧場内には人の姿が全くなく、そこまでは静かに歩けるようです。ところで北側に少し黒っぽい雲が出ていて、牛伏山付近まで迫っている様子。空模様が心配になってきたので、当初予定していたアルプス展望コースを経由せずに、早めに王ヶ頭へ向かうことにしました。
こちら(茶臼山側)の牧場内では、放牧は行われていないのか、牛も一頭も見掛けませんでした。

ここで牧場から道路に出ると、一気に観光客の世界に変わりました。
この先の広大な草原では放牧が行われていて、のんびりと草を食む牛たちの姿がありました(冒頭と同じ写真)。
今歩いている場所も、最高点の王ヶ頭も、今のところ良く晴れているのですが‥‥
美しの塔に寄り道しようとすると、その方向はこんな具合で、牛伏山あたりはすっかり曇ってきた模様です。
美しの塔に到着しました。濃霧になることが多い美ヶ原では、かつて遭難が多発していたため、その対策の一つとして建てられた避難塔で、霧鐘を備えています。この時も、通りがかる観光客が次々に鐘を鳴らしていました。
帰りのバスの時間が夕方なので、どこでのんびりと過ごしても良かったのですが、すでに書いた通りいつまで晴れているか分からなかったので、美しの塔では小休止をしただけで、とりあえず王ヶ頭に向かってしまいます。

美しの塔から王ヶ頭へは、少しだけ来た道を引き返します。左奥に見えているのは、最初に登った茶臼山です。
王ヶ頭付近の上空にはまだ青空が見えているので、なんとか晴れているうちに着けると良いのですが‥‥。
ということで、茶臼山への分岐点まで戻った後は、アルプス展望コースを歩く予定を変更して、やや遠回りのそのコースではなく、牧場内の道路で王ヶ頭に直行します。この道は2008年にも歩いていますが、雲の多いこの日はとてもアルプスなど望めないと分かっているので、展望コースは次の機会のお楽しみにしました。
牧場内の道路ですから、引き続き牛たちに見送られながらの道のりとなります。
しばらく歩いて振り返るとこんな感じ。本当に広々とした草原です。

王ヶ頭が近付いてきました。どうやら晴れているうちに着きそうです。
それにしても、林立する電波塔群が異彩を放っていて、軍事施設を思わせるほどの物々しさなのが、ちょっといただけません。深田久弥も、もし今の時代に「日本百名山」を選定していたら、この山をそこに入れただろうか。
王ヶ頭の手前で再度振り返りました。右奥の盛り上がりは、最初に登った茶臼山です。
王ヶ頭の頂上がもう目前に迫りました。
頂上にはホテルまで建っています。ロケーションが最高なのはもちろんのこと、施設やサービスの評判も上々で、かなり人気がある様子。その分、それなりのお値段がして、予約も取りにくいらしいけれど。
王ヶ頭ホテルの前から、ずっと歩いて来た牧場側を振り返りました。美ヶ原高原のほぼ全貌に近い景色です。
  ※下の写真は山名ガイドを入れた縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
王ヶ頭ホテルと電波塔の間を縫って、最高点に向かいます。

美ヶ原の最高点、王ヶ頭の頂上です。到着したのは午後2時半。すぐ下まで車で来られる頂上とはいえ、さすがにこの時間になると人が減って、ここで居合わせたのは数人ほどでした。
ここでは木製の標識ではなく、立派な石碑が頂上を示していました。
王ヶ頭からの展望も、近くの山々止まりであまりパッとしたものではありませんでしたが、それでも2013年に縦走した三峰山~二ッ山~鉢伏山という稜線を間近に眺められたのは感慨深かったです。
  ※下の写真は山名ガイドを入れた縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。

王ヶ頭でゆっくりしても良かったのですが、上の写真のように王ヶ鼻にガスがかかり始めていたので、少しでも早いうちにと短い休憩で王ヶ頭を後にしました。王ヶ鼻はすぐ近くにあって、私の足で15分ほどの距離です。
王ヶ鼻に着いても、幸いなことに、しぶとく晴れ間が続いていてくれました。
王ヶ鼻にはいくつもの石仏が並んでいました。美ヶ原から御嶽山が展望できることで、江戸時代には御嶽信仰の山として人々を集めていたようで、これらの石仏群はいずれも御嶽山の方角を向いているとのことです。
王ヶ鼻からの展望は、王ヶ頭からのものとほとんど変わりませんでしたが、一応パノラマ写真を作成しました。
  ※下の写真は山名ガイドを入れた縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
王ヶ鼻にいる間に午後3時を過ぎて、さすがにほとんど来る人がなくなりました。とても静かな雰囲気の中で、しばらくゆったりと過ごすことができています。

帰りのバスはすぐ下の美ヶ原自然保護センターから出ているので、王ヶ鼻を後にしたら、あとは100mほど下るだけ。一旦、先程までいた王ヶ頭への道を少し戻ってから、美ヶ原自然保護センターへの道に入ります。
自然保護センターまで車道が続きますが、カラマツなどの美しい林の中を歩けて、退屈ではありませんでした。
あらかた下ったあたりで、頂上を振り返りました。一時、空模様が怪しくなると感じたのは杞憂に終わり、結果的には曇ることがほとんどなく、最後までずっと晴れていたので良かったです。
この日のゴール、美ヶ原自然保護センターに到着です。建物内には売店があって、食事ができたりもしましたが、外にいるほうが涼しくて快適だったので、日陰にあるベンチでバスの時間を待つことにしました。
今年の6月から新たに運行が開始された「美ヶ原高原直行バス」。朝夕の2便があるこの路線の開業がなければ、今回の計画は立てられませんでしたし、来年以降もぜひ運行を継続して欲しいと思います。この日の帰りの便の乗客は、20人ほどだったでしょうか。

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