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天覧山・多峯主山・柏木山・龍崖山 [奥武蔵・秩父]

2017/01/14(土)

■第343回 : 天覧山(197m)・多峯主山(270m)・柏木山(303m)・龍崖山(246m)


今回は東飯能駅からの周回コースで、飯能市街からほど近い4つの山々を巡ってきました。
登った4座はいずれも標高が低くて、登山口から短時間で頂上に立つことができますし、柏木山を除けば登山道も良く整備されているので、近在の住民などにも親しまれて日頃から良く歩かれているようです。

そしてこれら4座に共通するもうひとつの特徴が、その頂上がいずれも大きく開けていて、思いのほか広い範囲の展望を楽しめるということです。
あまりにお手軽に登れる山すぎて、単独で登った場合には山登りとしては物足りないかもしれませんが、それでも天気の良い日に登れば、低山らしからぬ堂々とした展望に十分な満足感が得られることでしょう。

(往路)
古淵 05:59-06:21 八王子 06:32-07:18 東飯能

(登山行程)
東飯能駅  07:25
天覧山   07:55-08:00
多峯主山  08:30-08:40
吾妻峡   09:10
柏木山   09:55-10:05
赤根ヶ峠  10:30
龍崖山公園 10:50-10:55
龍崖山   11:25-11:40
飯能河原  12:10
東飯能駅  12:30

(復路)
東飯能 12:36-13:12 八王子 13:30-13:42 橋本
橋本 13:44-13:55 古淵


大きなマップで見る

今回は、東飯能駅から歩き始めて、またここに戻ってきます。ほぼ午前中で歩き終わるような短めのコースを選んできたのは、午後になると雪が舞うかもしれないと予報されていたからでした。
駅前からこの通りに入ったら、しばらくは道なりにずっと直進します。
市民会館は裏を回って中央公園も端っこを進み、この先で車道を横断したところが登山口になります。

道標に従って進むと登り坂が始まりました。でも道は舗装されていて、まだ登山道という雰囲気はありません。
登り始めて5分ほどで、休憩舎やトイレのある広場に出るまでは、ずっと舗装された道でした。
広場の先から、ようやく山道が始まりました。

と思ったら、あっという間に天覧山の頂上に着いてしまいます。
標高はわずか197m。市民会館付近からの標高差は80mほどしかなくて、10分もあれば登れてしまうのでした。
それでも奥武蔵の最前衛に位置するだけあって、目の前にすぐに山がない南側が大きく開けています。丹沢や奥多摩の山々を一望できて、低山らしからぬ大きな展望には目を見張るものがありました。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
西側に見えていた、奥多摩のもっと高い山々は、しっかりと雪化粧していました。
  ※下の写真にマウスを乗せると山名ガイドを表示します。

天覧山から多峯主山に向かう際に、普通に道標に従っていくと、自然と見返り坂経由のコースに入ってしまいます。ただ、この2つの山は2010年にも登っていて、そのコースはその時に1度歩いていました。
そこで今回は尾根コースに進むべく、ここを右折して、休憩舎の右手側から始まる道を下ります。道標はその道を「高麗峠」と案内していて、それがどこのことを差しているのか分からなかったのですが。
しばらく進むと、尾根道らしい景色に変わります。でもこのあたりまでは、近くの道路から車の走行音なんかが結構聞こえてきたりして、雰囲気は今ひとつでした。ところで、この道標では「高麗峠」がもう後方を示していたので、どこが高麗峠だったのか分からないまま通り過ぎてしまっていたようです。
登山道の傾斜は概ね緩やかで、割と楽に歩いていけます。さらに進んで、生活雑音が届かなくなって静かになると、低山ながらそれなりに山深い感じも味わえるようになりました。
見返り坂経由のコースを合わせると間もなく、行く手に石段が続く急斜面が現れました。ここまではずっと緩やかな道でしたが、頂上の手前だけは少々急な登りになります。
頂上直下のひと登りは石段とクサリ場に分かれて、近くの標識によるとクサリ場は「子供専用」とのこと。前後に誰もいないのでクサリ場を通ってみたら、岩盤が階段状に刻まれていて、普通に2本足で歩けてしまいました。

多峯主山に到着しました。天覧山にいた頃よりも、上空の雲が少し増えているようです。
まだ8時台ということもあってか、居合わせたのはほんの数人で、静かな頂上でした。
多峯主山では、天覧山よりもさらに広範囲の展望が楽しめました。まずは南側に丹沢や奥多摩を望みます。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
そして反対側には、奥武蔵や秩父あたりが眺められました。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
この方角に富士山があるようなのですが、この日、富士山は全く見られませんでした。
都心方向には、東京スカイツリーが結構鮮明に見えていたのですが(天覧山からも見えていました)、写真にはうまく撮れませんでした。辛うじて左端近くにぼんやりと写っているのがそれです。

多峯主山から御獄八幡神社への道を下っていくと、一旦鞍部に下ったところにトイレが設置されていました。まだ新しい感じだったので、比較的最近に新設されたようです。
御獄八幡神社の前を通過します。
御獄八幡神社を過ぎると、石畳が敷かれた階段状の道に変わりました。神社への参道ってことですね。
ジグザグ道を下りきったところで鳥居をくぐると、そこからはほぼ平坦な道になりました。
車道に出る手前で、もう1度鳥居をくぐりました。

その後は道標の案内を無視して、細い道に入って最短コースを進み、通常の道順とは反対側から吾妻峡への入口に来ました。
吾妻峡は増水時には渡河できなくなるようです。
吾妻峡のドレミファ橋が見えてきました。
遠目には簡単に渡れそうに見えていたドレミファ橋、実際に歩いて見ると足場の間隔が思っていたよりも広めで、飛び移るようにしないと渡れなかったので、小さなお子さんには少々厳しいかもしれません。
ドレミファ橋の途中から見た、下流方向の景色です。
同じく上流方向の景色。
ドレミファ橋を渡り終えて、吾妻峡を振り返りました。

吾妻峡の対岸側に上がったら、しばらくは車道を進みます。かなり雲が多くなってきましたが、天覧山と多峯主山でそこそこ晴れているうちに展望を楽しめたので、良しとしましょうか(柏木山と龍崖山はほとんど下調べをしておらず、さほど知られていない地味な山という印象から、展望に対する期待を全く持っていなかったのです)。
T字路に突き当たったら左折します。
すると間もなく、次の登山口が現れました。
この登山口には、付近のハイキングコースの案内図が立っていました。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真は こちら です。
なお、次に向かう柏木山への道は、ハイキングコースとしては整備されていません。このため、案内図のコースを赤根ヶ峠へ向けて進む途中で、コース外の道に分かれることになります。

ハイキングコースに入ると、すぐにベンチが置かれた「茜台自然広場」に出ます。
その後は、前の写真で広場の奥に見えている沢に沿って登っていきます。が、水量の少ない沢は、傾斜が穏やかなこともあってか、音も立てず静かに流れていて、せせらぎが気持ち良く聞こえるとかはありません。しかも倒木や落ち枝の散乱で雑然とした沢底が見た目にも美しくなく、残念な印象に終わっています。
一貫して緩やかな道が続いたのち、尾根が近付いてきたこのあたりで水の流れが消えたので、ここが沢の源頭部になるようです。そして前方に見えてきた最後のツメだけは勾配がキツくなって、木段の登りが待っていました。
尾根に乗り上げてから、右手に現れたフェンス沿いに少し進んでいると、ほどなく分岐点が現れました。道標の案内するコースがここでフェンスから離れていくのとは別に、フェンス沿いに進む明瞭な道が右に分かれていたのです。フェンス沿いの道に案内や目印は何も見当たりませんでしたが、ここが柏木山への入口になります。
右の道に入ると、すぐに左から別の道が合流したので、先程の地点の先にも別の分岐点があるのでしょう。その道のほうが良く踏まれている様子だったことから、もう一方の分岐点には何かしら案内があるのかもしれません。
柏木山までのほとんどの区間で、道はフェンスのすぐ脇を並走していました。フェンスの右側はゴルフ場になっていて、時折プレーしている人たちのものらしい歓声などが聞こえてきたりします。
小さなコブをいくつか越えて進み、この地点まで来ると、次のピークに標識が立っているのが目に入ったので、そこが頂上だと分かりました。これが最後の登りになるようです。

柏木山の頂上は、東側から南側にかけての広い範囲で木々が伐採されて、開放感のある場所となっていました。
柏木山には高ドッケという別名もある模様。標識のはるか先には、スカイツリーがしぶとく見えていました。
南側には、丹沢から奥多摩にかけてを広く見渡すことができます。展望には期待していなかっただけに、この眺めの良さは嬉しい誤算でした。方角的には、すでに天覧山や多峯主山から見てきた展望とほとんど変わり映えしないので、新鮮味こそありませんでしたが、それはこの日すでにここが3座目という順番が悪かったのでしょう。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。

柏木山から、私製の道標に「かもしか新道」と書かれた道を下ると、所々にロープが下がる急坂がありました。
山道は長くは続かず、ほどなく地形図にない林道に降り立ちますが、山道からの出口付近が少々入り組んでいたのに、案内は何もありませんでした。そこからの下りは、勘に頼ってもどうにかなりましたが、登ってきた場合は林道から山道への入口が見つけにくい所にあるので、初めての人が迷わずに登るのは難しい状況だと思います。

その後、地形図に記載された林道まで出たところで、やっと私製の道標を発見。ここから先の案内はしっかりしていたので、登りでもここまでなら順調に来られるはずですが、上に書いたようにこの先で迷うのが必至です。
さらに進むと、別の林道に突き当たって、土の道から砂利道に変わります。
そして舗装道路の終点に出たら、舗装道路には入らずに、もう一方の砂利道へと進みます(この写真で説明すると、左の道から出てきたのち、赤根ヶ峠を示す道標に従って右の道へと進んでいます)。
舗装道路の終点には、柏木山への道標が一応は立っていますが、書かれていた内容が適切な案内だとは思えませんでした。柏木山に登る際は、現地の案内に頼らずに道順を判断できるだけの用意が現状では必要かと思います。

赤根ヶ峠への道は、やや荒れた感じの耕作地の中をしばらく進んでから、山道に変わりました。
ほんのひと登りで着いた赤根ヶ峠は、もう少し風情のある場所を期待していたのに、近くから金属音がのべつ聞こえてくる、なんとも落ち着かない感じの場所でした。
ハイキングコースの案内に従って進んで行くと、すぐに森の中を抜けると同時に、その金属音の正体が分かりました。某リース会社の広大な資材置場が現れて、建築用仮設資材の出し入れが頻繁に行われていたのです。
ハイキングコースも、その資材置場の敷地境界に沿っていて、しばらくの間はこんな殺風景な中を進むことに。
トイレのある配水場広場まで来ると、ようやく肩身の狭いコースが終わって、ここから車道歩きになります。
このあたりは最近造成されたばかりの工業団地らしく、空き地のままの区画も散見されました。

龍崖山公園まで来ました。4年ほど前にできたばかりの新しい公園で、龍崖山への登山口にもなっています。
龍崖山公園は広い斜面に立地していて、前の写真の入口やトイレのほか、駐車場などの主な施設はすべて西側の一番高いエリアにあります。すぐ北側には龍崖山(写真右奥)が見えているので、近付いていけばどこかに登山道があって、すんなり登れるだろうと思っていたら、何故か龍崖山の方向には登山道など全く見つかりません。
そこで周囲を良く見渡すと、公園内の一番低い場所に下ったあたりに、登山口らしきものがあるのが分かりました(入口の案内図には、それがきちんと書かれていたようです)。それにしても、一番高い所からそのまま山に取り付けそうに見えて、まさか一番低い所までわざわざ下ってから登り始めるとは、なんて不自然なんでしょうか。

その不自然さゆえ、見つけるまで公園内を5分ほど右往左往してしまいましたが、ここが龍崖山の登山口です。
龍崖山の登山道はしっかりと整備されていて、とても歩きやすかったです。
要所に立っていた自治体の道標に加えて、このような私製の道標が頻繁に現れて道案内をしてくれました。
歩きやすい道なのですが、龍崖山公園から入った場合は、すんなりとは龍崖山に登らせてもらえず、手前のコブを2つ越えて行くことになります。これは1つめのコブを越えて鞍部に下り、沢に架かっていた橋を渡るところ。

そして2つめのコブが、私製の道標に名前が出ていた燧山です。
燧山では、西側の180度近い範囲が大きく開けていて、見事な展望に標高の低さを忘れてしまうほどでした。
丹沢から奥多摩を挟んで秩父までをズラリと一堂に見渡せる眺めがとにかく壮観です。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
ただ、富士山はこの日1度も顔を見せてくれませんでした。それにしても、大きな展望には目を見張りましたが、すぐ下に見える工業団地との高低差があまりに小さなことも驚きです。この真下にでも登山口を作ったら、ほんの数分でここまで登れてしまうことになりそうな、そんな近さでした。

燧山を越えたらまた鞍部まで下って、2度目の登り返しでようやく龍崖山に到着です。
龍崖山の頂上は、思いのほか広々としていました。広い平坦地は、かつてここに山城があった名残りらしい。
広い頂上ですが、上2枚の写真の通り周囲に木々が茂っているおかげで、スッキリと眺められるのは北側の奥武蔵方面だけ。先ほど登ったばかりの多峯主山などが、ドレミファ橋で渡ってきた入間川越しに見えていました。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
東側を見ると、遠くに筑波山が霞んでいました。
頂上での展望が意外に限られていたので、登頂直前にスルーしてきた、頂上直下の展望台に引き返してみます。
するとそこからは、少し前に見てきた燧山からの展望を上回る広範囲のパノラマが楽しめて圧巻でした。そして、やはり燧山と同じく、ここでもすぐ下に工業団地が広がっています。こちら側に登山道があれば、いとも簡単にここまで上がって来られそうなロケーションなのが、なんだか場違いな感じで違和感がありました。
龍崖山の頂上直下「富士山見晴らし台」からの展望です。左端がほぼ真南、右端が西北西ですから、180度近い大パノラマだったことになります。写真を1枚に繋げたら縮小率が高くなって、今ひとつ規模感が伝わりにくくなってしまったのですが、実際に目の当たりにするとスケールの大きさに圧倒される眺めでした。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
ただ、すぐ下にある工業団地の建物群がどうしても目に入ってしまうのが少々残念ですね。もし将来ここに入居する企業が増えて、現在の空き地がすべて建物で埋まるようになった時、今と同じように見事だと感じられる眺めがそこにあるのか、それはちょっと分かりませんでした。

龍崖山からの下りは、龍崖山公園とは反対の北側に向かいます。こちら側はアップダウンもなく、単純にただ下るだけとなるので、その中で少しでも長く山道を歩こうと、頂上直下の分岐は金蔵寺方向を選びました。
ほとんど下り終えて道が平坦になってきたあたりには、こんな標識が(これから登る人に向けられた物なので、通り過ぎてから振り返って撮影しています)。地元の方々にとても良く愛されている山のようです。
最後は、割と唐突な感じで民家の裏から車道に出ました。
車道をしばらく歩いて、飯能河原の流れ橋を渡ります。時期によっては賑わうらしい河原も、寒々とした冬景色とあって人出はほとんどなく、閑散としていました。
この階段を登って中央公民館の1階部分を通り抜ければ、あとは東飯能駅まで1本道です。ありがたいことに、中央公民館ではトイレが利用できました(飯能河原にも公衆トイレが2箇所あるのですが‥‥)。
スタート地点の東飯能駅まで戻ってきました。結果的には、雪の心配をする必要はほとんどなかったようです。

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陣見山・(末野)御嶽山・鐘撞堂山 [奥武蔵・秩父]

2017/01/07(土)

■第342回 : 陣見山(531m)・(末野)御嶽山(247m)・鐘撞堂山(329m)


2017年の1発目は埼玉県最北部の山々を歩いてきました。秩父山地が関東平野に消える末端に位置するだけに、北側は遠く上越国境の山々までまで見通すことができて、低山ながら思いのほかに展望も楽しめています。

(往路)
古淵 05:59-06:21 八王子 06:32-07:26 高麗川
高麗川 07:28-08:08 寄居 08:11-08:21 樋口

(登山行程)
樋口駅     08:30
榎峠      09:20
陣見山     09:55-10:00
虎ヶ岡城跡   10:45-10:55
かんぽの宿寄居 11:30
円良田湖    11:45
羅漢山     12:00
(末野)御嶽山  12:05-12:15
鐘撞堂山    12:50-13:10
八幡山     13:50-14:00
寄居駅     14:30

(復路)
寄居 15:18-16:01 高麗川 16:03-16:42 八王子
八王子 16:49-17:01 橋本 17:04-17:15 古淵


大きなマップで見る

スタートは秩父鉄道の樋口駅です。まだ無人の時間帯で、同じ電車から降りたのは私のほかに1人だけでした。
最初はしばらく車道を登ります。正面に見えるのはこれから歩くコースに連なる稜線ですが、目指している榎峠はもっと右に見切れた位置にあって、そこからさらに右へと向かうため、ここに写っている範囲は歩きません。
ここから右の山道に入りますが、それを示す案内は一切ありませんでした。まぁ、この山道区間は車道をほんのわずかにショートカットしたらすぐに終わるだけなので、見逃したところで何も不都合は生じないんですけれど。
車道に合流したのも束の間、すぐさま次の山道が左に分岐します。以降はずっと山道が続いていることから、ここが実質的な登山口となっていて、素通りするといつまでも車道を歩く羽目になってしまう大事な地点なのに、ここにもきちんとした案内はありません。「山と高原地図」で記載通りの地点にあって、地図をしっかり見ていれば見逃すことはないでしょうが、一般登山道の入口に全く案内がないなんて稀ですから、見つけられたとしても正しい入口とは思わずにスルーしてしまう可能性がありそうで要注意でした(私はヤマレコに登録されている先人達のGPS軌跡と、Googleストリートビューの画像を事前に照合していたので、自信タップリに入れたのですが)。
山道への入口を振り返ってみました。山道は、左後方に鋭角に折れるようにして始まります。
良く見ると、木の枝から吊されたピンクリボンに「榎峠」と書かれていました。とはいえ、これが次に来た時も同じようにあるという保証はないですし、ここには何らかのちゃんとした案内が欲しいところです。

山道は、元々は石畳が敷かれていたような形跡があり、概ね、古くは馬車での往来があったと思えるほどの道幅があって、傾斜もそれ相応の緩やかさでした。峠越えの旧道がそのまま残されている箇所も多かったようです。
ほどなく、先程まで歩いていた車道の続きを横断して進みますが、ここにも道標等はありません。
でも良く探してみたら、ガードレールにマジック書きされた案内が見つかりました。
その後も、所々に細くなってしまった箇所が見受けられるものの、基本的に道幅はゆったりとしていました。
再び同じ車道を横断する地点で、初めて、私製のものながら道標を見ました。ここまでは、車道を歩くとかなり大回りになってしまうのに対して、榎峠を経由せず陣見山に直行する場合、ここから先は車道を歩くほうが距離が近い上にアップダウンも省略できるので、それを示すための道標でもあるようです。
でも今回は榎峠に寄っていきたいので、引き続き山道を進んでいくと、相変わらず緩やかな傾斜が保たれて、とても楽に登れました。進むにつれて、左手の尾根がどんどんと下がってくるので、峠に近付いてきたようです。

車道に乗り上げた地点が榎峠で、これでは残念ながら風情も何もあったものではありませんが‥‥。
所在なさげに、小さな社と馬頭尊が往時を偲ばせていました。かつては馬でこの峠を越えていたのでしょうね。
榎峠まで来てようやく、きちんとした道標を見ました。ここからは尾根道で陣見山を目指します。

とはいえ最初は、小さなコブを2つ3つ越えただけで、またすぐ車道に降りてしまうので、車道を歩いても印象がさほど変わらなかったかもしれません。しかも車道の手前は、ロープが下がるような急降下でした。
車道に降りた所には「長瀞八景」の案内板が。八景の各地点にこうして案内板が立っているらしいのですが、それをまとめた情報がないのかググってもその全容が掴めないので、あまり観光には活用されていないようです。
それでも、ちょうど長瀞のあたりが見えている荒川の眺めに、立ち止まってシャッターを切りたくなりました。
  ※下の写真にマウスを乗せると山名ガイドを表示します。
尾根道に戻ろうとすると、車道からの登りがまたロープが下がる急坂で、ここは足元もあまりよろしくなかったです。無理矢理ここに車道を通そうとして、大きく山を崩したツケを登山者が払わされている形でしょうか。
でも尾根に乗ってしまえば、比較的穏やかな道が続いていました。いくらかのアップダウンはあるものの、越えていくコブはどれも小さなものばかりで、ほとんど苦にはなりません。
途中に1箇所だけ北側が開けた地点があって、子持山や小野子山の背後に重なるようにして、谷川連峰が見えていました。目指している陣見山では全く展望がないと分かっているので、ここで展望写真を撮っておきます。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。

登山口からずっと、緩やかな傾斜の道が続いていましたが、陣見山の直下だけは少し急になりました。
陣見山の頂上に到着しました。ここが本日の最高点なのでありますが‥‥。
電波施設に中央にドンと居座られて、居心地の悪いことといったらありません。三角点のほかには見るものもなく、少し息を整えただけで早々に引き上げて、先に進むことにしました。

陣見山から東へ進むと、すぐに車道を横断した後で、間に緩やかな区間を挟みつつ、2度にわたって急降下が現れます。こちらは2度目の急坂で、広い所をマトモに歩こうとすると落ち葉で滑って足を取られそうでしたが、ロープの左側の林の中に歩きやすい道ができていて、そこを下るのが安全でした。
2度目の急坂を下った後、軽く登り返すと368.4m三角点があります。石蓋の下に金属標が埋まっているらしい。
その先をさらに下ると大槻峠で、馬頭観音碑と石灯籠などが立っていました。
大槻峠からの登り返しが見上げるような急登で、下りならば赤土の斜面がいかにも滑りやすそうです。ここも左手に傾斜を緩和したジグザグ道ができていて、そこを登ったのでいくらかは楽ができました。
虎ヶ岡城跡に着きました。ここも一応はピークなのですが、特に山名は付けられていないようです。この手前あたりからアップダウンが激しくなっていて、疲れを感じ始めていたので、休憩舎があったのが有り難く、ベンチに腰掛けて足を休めていきました。展望はどの方角も木立ち越しで、楽しめるほどのものはありません。

虎ヶ岡城跡のピークでは3方向に道が分かれているのに、適切な案内がないのが困りものでした。せっかく「ハイキングコース」と書かれた道標が設置されているのに、そこに行先の地名が併記されていないため、そのコース通りに歩く人の役にしか立っていなくて、波久礼方面に向かうにはコンパスで方位を確認しなければならなかったのです。そうして進むと、長い急階段での容赦ない急降下が待っていて、ここは下りでも結構足にきました。
急降下を終えた先の分岐点。3本もの標識が全力で左折を推していましたが、波久礼方面はここを直進します。
するとその後は、小刻みにアップダウンが繰り返されるようになりました。越えて行くコブは、どれも大きなものではない代わりに、登り下りとも傾斜は結構急だったりして、この区間でかなり消耗が進んだ気がしています。
しかもこの区間、「山と高原地図」では一般登山道扱いですが、あまり整備がされていないようで、道は細くなりますし、足元の悪い箇所もありました。ま、手前の分岐点で道標を無視して入ってくるような所ですからね。
アップダウンは、この小さな祠のあるピークまででした。
祠のピークを過ぎると、またしても急降下が現れました。大量の落ち葉が降り積もり、凸凹している地面を覆い隠した上にとても滑りやすくなっていて、この日のコースで最も気を遣った場所だったように思います。
ようやく傾斜が緩んで、穏やかになった登山道を進んで行くと、道から僅かに外れた右手の林の中に三角点が見つかりました。こちらも、大槻峠の手前で見たのと同じで、石蓋の下に金属標が埋まっているタイプのようです。
分岐点に出ると同時に、前方に「かんぽの宿 寄居」の建物が見えてきたら、建物を見ずに左折してしまいます。
分岐点を振り返ると、立っていた道標は歩いて来た道(写真の中央奥方向)を完全に無視していました。私製の小さな標識が足元で「←陣見山」と示していただけなので、ここまでは厳密には一般登山道と言えないのかも。

「かんぽの宿 寄居」の手前から円良田湖へ向かう道は、Googleマップでは普通の道路のように書かれていますが、実際は山道。ミニ長瀞と言えそうな小さな沢の近くを通ったりして、ちょっと雰囲気のある場所もあります。
山道から車道に出たら、すぐ先が円良田湖でした。アースダムの堤体がもう目の前です。
湖岸に千本を越えるソメイヨシノが植えられ、桜の名所として知られる円良田湖は、堤体より下だけを見ても放水路の両岸に桜が並んでいて、春になればここからでもピンク色に染まる景色が見られそう。ダムの堤体には階段が設置されているので(写真中央やや右寄りで線のように見えているのがそれ)、これからそこを登ります。
ちょっと急な階段だったので、休み休み登って、堤体上の道路に出ます。
堤体上から見た円良田湖は、多くの釣り人で賑わっていました。写っているのは湾曲した湖面のほんの一部です。
湖岸を少し右方向に歩いて振り返りました。奥に見えている稜線を右から左に歩いてきて、左に見切れたあたりに下ったのち、左に写っている堤体の向こう側に設置された階段を上がってきた形になります。

次に登る羅漢山(と御嶽山)への登山口は、さらに進んで円良田湖の湖岸から離れたあたりにありました。
羅漢山までの道は、ほぼ全体が木段で占められていました。標高差が50mほどなので長くは続かないものの、段差が結構あって、疲労の蓄積でそろそろ登りが辛くなり始めていたので、ゆっくりでしか登れません。
それでも標高差50mですから、10分も経たないうちに羅漢山の頂上とされる地点に着きました。
ここは南側の少林寺の裏山にあたり、顕著なピークではありませんが、前の写真の釈尊像のほか、この休憩舎といくつかのベンチがありました。樹木に囲まれていて、展望は皆無です。
羅漢山から反対側の少林寺へ下る道は五百羅漢の道で、様々な表情を持つ500体以上の石仏が次々と現れて楽しめるらしく、ちょっとそそられます。でも今回は、次に鐘撞堂山を目指すべく先程の登山口に戻りたいので、それはまた後日の楽しみに取っておいて、その代わり、すぐ先にある御嶽山まで足を伸ばすことにしました。

これは羅漢山の頂上手前にあったT字路です。先程は写真右側から登ってきて、ここを左折して手前側の羅漢山へと歩いていて、道標もその道順しか案内していないのですが、実は写真奥側へ進む方向にも山道があって、その先の247m標高点ピーク(御嶽山)へと続いているのです。
そこそこ歩かれている様子で、道はしっかりしていますが、一部に急な箇所もあって山慣れした人向きでした。
ほどなく鳥居の前に出て、別の方向からの階段道に合わさりました。本来はそっちから登ってくるものらしい。
石段を上がって頂上に出ると、そこには無数の石碑が立ち並んでいて、少し異様な空気が漂う空間でした。
一番の中心と思われる位置に立っていたのが、この「御嶽山大神」の石碑です。
その石碑の前に「御嶽山 247m」と書かれた金属板が置かれていましたが、標高値は、最初に黄色い文字で304mと書かれた後から、黒マジックで247mに上書きされるという謎な状況です。この場所についてはあまりに情報に乏しく、「御嶽山」という山名すら実は定かではないので、ほかから移ってきた可能性があったりするのかも。

御嶽山・羅漢山から元の登山口に戻ったら、次は鐘撞堂山に向かいます。円良田湖畔から鐘撞堂山への道に入ると、ずっと舗装道路が続いていました。趣にはやや欠きますが、疲れた足に傾斜の緩やかさは有り難かったです。
いくら進んでも、道は舗装されたままです。景色はどんどんと山深くなっていき、ほかに人工物が一切ないのに、道路だけが舗装されているという、なんだかアンバランスな景色が続いていました。
ようやく山道に変わったのは、いい加減稜線が間近に迫って、空が大きくなってきた頃でした。
山道に変わるとすぐ稜線に上がって、尾根を右に進みます。写真はその右折地点を振り返ったところですが、円良田湖を示しているのが完全に道路標識だったのが意外で、山の中で見る道路標識が実に新鮮でした。稜線直下までずっと舗装されていたこの道は、見た目ばかりではなくて正式にも「道路」扱いということなんでしょうか。
ずっと緩やかに登ってきた道も、さすがに頂上直下だけは急になって、階段の連続となりました。

鐘撞堂山の頂上にはゆったりとした広さがあって、大きな東屋と展望台が建っていました。鐘撞堂山への登山道に入ってからは、すれ違う人が急に増えていたのですが、この頂上にもかなりの人がいて、見るからに散歩がてら近所から登ってきましたという様子の軽装の人も多く見受けられました。見えている樹木はどれも桜かな。
戦国時代に、見通しが利くこの頂上に鐘を置いて敵の侵入に備えたと伝えられていて、そんな山名の由来に倣うように、小さな鐘が撞けるようになっていました。手前に見える石標は三角点です。
それでは、展望台に登ってみましょう。
ところが、桜の木に囲まれた展望台からは、ほとんどの方向が、桜の枝越しの眺めとなりました。花の時期はそれなりに壮観なのかもしれませんが、今の時期はその枝がむしろ邪魔で仕方ありません。でも今はまだ見えているだけマシで、葉が茂ってしまうと何も見えなくなって、展望台の役を全く果たさなくなるのではないでしょうか。
そんな訳で、展望台を降りてから展望を楽しみます。まずは南側で、この時間は逆光で少し見づらかったです。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
東側は平野が広がるばかりで目立った山はありませんが、これから歩く稜線の先に次に向かう八幡山が見えていたほか、東南方向には1年前に登ったばかりの小川町付近の低い山並みを見渡せました。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
一方、北西側には雪化粧した山がいくつか、ぼんやりと見えていました。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
西にはこの日最初に登った陣見山があって、良く見ると右側の稜線の上に浅間山が顔を出していました。
  ※下の写真にマウスを乗せると、その位置を円で示します。
浅間山をアップにしてみましたが、肉眼でも結構霞んでいたので、アップでもあまり鮮明になりませんでした。

鐘撞堂山からは、寄居駅への最短コースではなく、八幡山や八幡神社を経由する少し遠回りのコースを選びました。頂上直下を一旦ガクンと大きく下った後は、比較的穏やかな道が続きます。
鐘撞堂山の周囲には様々なコースがあって、分岐点には必ず道標が立つなど良く整備されていました。
この先もまだまだ小さなアップダウンが繰り返されて、いい加減かなり疲れてきた足には、登り返しがきつくなってきました。何箇所かには巻き道があったので、これ幸いと巻き道を選んでいきます。
八幡山の手前の鞍部まで来ました。大きな登り返しは、この八幡山への登りが最後になります。
本日最後のピーク、八幡山の頂上です。今の時期は登山道の両側が樹木越しに少し眺められましたが、木々が葉を茂らせると何も見えなくなりそうな場所でした。鐘撞堂山までなら散歩がてら気軽に歩けるからか、この時間になっても登ってくる軽装の人がチラホラと現れて、そんな人たちを見送りながら最後の休憩を取っていきます。

八幡山まで来ると、市街地への標高差はもう100mを切っていて、下り始めたら間もなく神社が見えてきました。
登山口の八幡神社です。
八幡神社から寄居駅までの車道に道案内は全くないので、予め地図を見て決めておいた道順通りに歩きました。
八高線は1時間に1本程度の運行しかなく、寄居駅には中途半端な時間に着きましたが、お腹が空いていたので適当にパンでも買って軽く食べながら待つつもりで、時間は気にしていませんでした。ところが、なんと駅周辺にコンビニはおろか商店と呼べるものが一切見からないではないですか。しかも駅構内にも売店等が何もなく、目の前に立派な町役場の建物があるような駅なのに、買い物という行為が全くできなくて、これには唖然とするしかありませんでした。ザックに入れていた行動食でどうにか空腹をしのいだものの、最後のツメが甘かったようです。

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