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八王子城山・富士見台・高ドッケ [高尾・陣馬]

2016/11/20(日)

■第339回 : 八王子城山(460m)・富士見台(550m)・高ドッケ(560m)


今回歩いたのは、ここ数年の間に新たに整備されたらしい、私自身その存在を最近になって知ったコースです。ほとんどの登山道を歩いてしまった感のある高尾界隈でも、探せばまだ知らない道があったりするものですね。
歩きやすくて快適だったその新しいコースは、分岐点ごとの道案内も万全で、親切な道標の数々に細やかな心配りが行き届いているなど、整備されている方々の愛情が感じられて、とても気持ち良く歩いてきました。

また、スタート地点の心源院で、ささやかながら紅葉が楽しめたり、コース後半の富士見台では、人混みとは無縁の中で静かに富士山を眺めることができたりと、ショートコースの割にはいろいろと見所もありました。まだあまり知られていないコースのようですので、今回は普段より写真を多めに使って紹介したいと思います。

(往路)
古淵 06:33-06:55(先発遅延06:29-06:50) 八王子
八王子 06:58-07:05(遅延07:06-07:14) 高尾
高尾 07:20-07:28 川原宿大橋

(登山行程)
川原宿大橋バス停 07:30
心源院      07:35-07:45
秋葉神社     07:50-07:55
向山北砦     08:05
大六天      08:15-08:20
八王子城山    09:10-09:15
富士見台     09:50-10:00
高ドッケ     10:20-10:25
富士見台     10:40-10:45
小山神社     11:20-11:30
裏高尾バス停   11:35

(復路)
裏高尾 11:44-12:01(臨時11:40-11:58) 高尾
高尾 12:01-12:08(遅延12:04-12:11) 八王子
八王子 12:30-12:42 橋本 12:44-12:55 古淵


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高尾駅から、このバスに少しだけ乗って行きます。後方で陣馬高原下行きの乗り場に長い行列ができているのと対照的に、こちらの乗客は2人だけ。並んで待つ必要もなく、発車間際まで写真を撮っている余裕もありました。
高尾駅から10分ほどの、川原宿大橋でバスを降ります。周囲に歩いている人の姿はほとんどありません。自宅付近では、雨は夜中には上がった様子でしたが、このあたりは明け方まで雨が残っていたような道の濡れ方でした。
バス通りを戻る形で川原宿大橋を渡っていると、川の上流側にこれから歩く予定の尾根が良く見えていました。

川原宿大橋バス停から5分ほどで、登山口でもある心源院に到着です。紅葉の名所として知られる程ではないけれど、そこそこ楽しめる場所だという情報を得ていたので、見頃であろう時期に合わせて出掛けてきてみました。
本堂に向かって左手のモミジやイチョウが、いい感じに色付いています。
まだ朝早い時間ということもあってか、境内にこの時いたのは私だけ。このくらいの規模の紅葉でも、人混みに紛れずに静かな中でのんびりと楽しめることが、なによりも心地良く感じました。来てみて良かったです。
色付いている樹木の本数は少ないながら、1本1本はやはり綺麗でした。
こちらの2本は、色付くのはまだこれから、という様子でした。もうしばらくの間は楽しめそうですね。
私がいた10分ほどの間、結局ほかには誰も現れませんでした。朝早くに来てみて、静かに楽しめたのは目論見通りだったのですが、境内がまだ日陰の時間帯だったとは!(この点はさすがに事前には思い至らなかった)。このため、撮った写真はどれもくすんだ色合いになってしまいましたし、明るい陽光の下でも見ておきたかったです。

紅葉を十分に楽しんだら、心源院の境内を後にして、奥にある秋葉神社の鳥居をくぐって登山道に入ります。
はじめはスロープ状のジグザグ道を登っていきます。登山口には、誰でも自由に使えるようにと、たくさんの杖が置かれていて、有志の方々がボランティアで整備したらしい道ならではの暖かな雰囲気が感じられました。
ジグザグ道を登るにつれて、次第に心源院の境内を上から見下ろすようになりました。
境内にまで朝日が差し込むのは、もうしばらく時間が経ってからになりそうですね。

最後に少しだけ石段を登ると、その上が秋葉神社の境内でした。
心源院から秋葉神社までは、写真を撮りながらゆっくり登って5分というところでした。この日は朝から気温が高めで、まだいくらも歩いていないのに汗ばんできたので、早くもここでジャケットを脱いでいます。
まだ、すぐ下に心源院があって、さほど高い場所というわけではありません。でも、ちょっとした山の上にある(のもまた確か)にしては、狭い境内ながら立派な神楽殿があるなど、風格が感じられる神社でした。

秋葉神社の本堂の奥から、いよいよ登山道が始まりました。穏やかな尾根上に付いているので、緩やかで歩きやすい道です。最近になって登山地図に載るようになったにしては、良く踏まれていて道幅も広い印象でしたから、整備が進んだのがここ数年のことだったとしても、道は以前からあっていくらかは歩かれていたのでしょう。
こうしたベンチが随所に置かれていて、手間を惜しまずに心を込めて整備した様子が窺えました。
心源院~向山北砦間には、実はコースが3本もあって、今回選んだのは一番歩かれている秋葉神社経由のコースです。この地点で、残る2本のうち男坂コースが合流しますが、そちらは倒木のため通行止めとなっていました。
はじめのうちコースが3本あるのは、尾根が末端で3本に分岐して、そのそれぞれに道が付いているからなのですが、周囲の景色を見ながら進んでいると、目前に迫った次の小ピークで、まだ合わさっていないもう1本の尾根が合流するのが分かりました。実際に道標が立っているのが見えるので、確かに分岐点になっているようです。
その分岐点が向山北砦で、右から女坂コースが合わさります。振り返ると歩いて来た方向が開けていて、ここで尾根が2つに分かれることや、それぞれに道が付いて心源院の方向に下って行く様子などが良く見て取れました。なお、さらに暑くなってきたので、ここでフリースのベストも脱いで、山シャツ姿になっています。

向山北砦の先も、道は引き続き穏やかでした。
ほどなく次の分岐点が現れます。このコースは、分岐点ごとに必ず分かりやすい道標が立っていて、八王子城山までの間、道に迷う心配は全くなさそうでした。これだけ整備するのに、一体どれだけの労力をかけたのだろう?
その分岐点からは、大六天への道が分かれていました。展望の良い地点らしいので、寄り道していきます。

分岐点から大六天まではわずかな距離で、1分もかかりませんでした。
展望が大きく開けていて、置かれていたいくつものベンチに腰掛けながら、その眺めを楽しむことができます。
大六天では、北側から東側にかけての広い範囲を眺めることができました。気温が高いゆえか、まだ朝早いのに空気が淀んで、特に都心方面は霞んでしまっていましたが、それでもなかなか爽快な景色でした。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
ところで、小春日和どころではない季節外れの陽気に、ここまで登ってくるともう山シャツ姿でも暑くて仕方ありません。大六天で山シャツの袖をまくって半袖にしたら、あとはもう自宅に帰るまでずっとその格好でした。

大六天から先に進み、八王子城山への道に入ると、それまでよりも道が細くなりました。私の想像ですが、心源院から大六天までなら、歩くのは易しくて山登りというほどのことでもないので、大六天までが地元の人などに普段から散歩がてら良く歩かれたりしているのに対して、大六天より先になると歩く人が少なくなるのでしょう。
そして時折、クモの糸に引っ掛かるようになりました。ここから先は、今日はまだ誰も歩いていないようです。大六天まではそういうことがなかったので、早朝に歩いた人がいたのかもしれません。
三叉峠という地点(地形的には峠ではなくピークでしたが)で、北条氏照墓への道を左に分けました(北条氏照墓への分岐は、すぐ先にもう1箇所あり)。とにかくこの道は、分岐という分岐には必ず親切な道案内があります。
ツツジ台と書かれた地点にはベンチと1級基準点。写真を撮る場所が次々と現れて、なかなか先に進めません。

368m標高点ピークを前にして、このコースで最も急な登りが立ちはだかりました。でも距離は短かったです。
368mピークにもベンチが置かれていました。良く見ると、ベンチの上に何かあります。
ベンチに打ち付けられていたのは道案内でした。なるほど、これなら別に道標を立てる手間が省けますね。
上の写真はベンチの手前側にあった道案内で、進行方向側にもちゃんと別の案内が付けられていました。

368mピークはその前後がともに急坂だったので、ピークを越えたら一旦ガクンと下ることになります。
急な坂道に、雨に濡れたままの落ち葉が積もっていて滑りやすく、ここは足元に注意して慎重に下りました。
八王子城山が近くなってくると、登山道のところどころに岩の露出が見られるようになります。
またまた分岐点に差し掛かります。はじめは四叉路に見えましたが、実際には三叉路でした。
右後方に鋭角に折れていたのは、松竹へ下る道でした。地形図に実線で描かれていて、登山地図にも前々から載っていた道ですね。これより先は、以前から良く歩かれている道ということになりそうです。
前方を見ると、直進方向に踏み跡があって、八王子城山に直登できそうな感じでしたが、道標が示しているのは左に回り込む道だけでした。雨上がりで足元があまり良くないので、ここは案内通りに歩いておきましょうか。

ほどなく「柵門跡」の解説板とベンチがある地点に出ました。いよいよ八王子城山の核心部に入っていきます。
柵門跡も分岐点になっていて、八王子城山への最も一般的なコースが左から合わさり、この日初めて見る、行政が設置した公的な道標が立っていました。ここまで誰にも会うことなく静かに歩いてきましたが、ここからは登山者が増えていきそうです。すでに前方からは、先行者らしい人たちの話し声が聞こえてきていました。
柵門跡からは広い道をジグザグに登っていきます。ところどころで見られた石段は、山城の遺構でしょうか。
途中には、八王子市街が一望できる地点がありました。彼方には都心の高層ビル群が霞んで見えていたので、空気が澄んだ冬の朝ならば、そこまでスッキリと眺めることができそうです。
休憩舎が建つ地点にも解説板がありました。ここで、直進する富士見台への道(のちほど歩きます)から、本丸跡がある八王子城山の頂上への道が分岐していたので、まずは頂上を目指して分岐道に入ります。

まず、すぐ上にある八王子神社への短い石段を登ります。
八王子神社は、一見ちゃんとした建物に見えて、正面から見えているのはほとんどが覆屋(おおいや)でした。良く見ると、中にある小さな本殿の周囲を、壁のない屋根と骨格だけの建物が覆っている、変わった構造をしています。北条氏照が山城を築いた際に、八王子権現を守護神として祀ったことが、「八王子」の地名の起源だとか。
山の中だけに、さほど広くない境内には、ちょっとした神楽殿のような建物もありました。
八王子神社の奥に、道標が「本丸」と案内する山道が続いていました。頂上は間もなくです。
狭い頂上には、小さな社と八王子城址の碑のほか、本丸跡の解説板があるだけで、山名板など頂上を示す物はありません。なお、八王子城山の標高を446mとする資料が結構ありますが、最高点でもある本丸跡は地形図の446mピークではなく、その南西に隣接する別のピークにあって、国土地理院の標高データでは460mとなっています。
頂上の社については何も説明がなくて、どのような謂われのものかは分かりませんでした。
この日は私にしては珍しく、八王子城山への到着が予定よりも10分だけですが遅れていました(普段ならば大抵、かなり前倒しになるのです)。心源院からのコースで、何かあるごとに小休止しつつ、いつになく多くの写真を撮りながら歩いていたのがその原因でしょう。ゆっくり登ってきただけに疲労感は少なかったですし、ベンチすらない頂上では立って過ごすしかなかったので、頂上での休憩を5分で切り上げて、先に進むことにしました。

富士見台への道に戻ると、しばらく下りが続いたのち、深い堀切になっていた「馬冷し」と呼ばれるこの地点から登りに変わります。この先はこれまでよりもきつい傾斜の登りが増えて、ようやく登山らしくなってきました。
途中で詰城跡を通過します。本丸陥落時に最後の砦となる場所だったようですが、現在は石垣の名残らしい大石がゴロゴロするだけ。天守閣跡という碑が立っているものの、それらしい建物が建っていたかどうかは良く分かっていない模様です。まぁ、すごく狭い場所ですから、建っていたとしても櫓くらいのものではないでしょうか。
詰城の先には八王子城跡最大規模といわれる堀切があって、そこへの下りは足元が悪くて要注意でした。その後はやや急な登りが断続的に続く少し苦しい区間を経て、北高尾縦走路となっている尾根に上がります。

北高尾縦走路に出たら、わずかに左に登ったところが富士見台。ここも楽しみにしていた場所でした。
富士山は、期待通り綺麗に見えていました。富士山の手前を奥のほうで横切っているのは道志の山々、その手前が高尾-陣馬縦走路の稜線で、左側の割と平坦なピークが小仏城山、道志の山々の手前の鞍部が小仏峠です。
富士山を少しアップで。しっかりと冠雪した姿をスッキリと眺められたのは、今シーズン初めてでした。
富士見台から、最終的には東の尾根を下るのですが、今からそのまま下ってしまうと少し物足りない感じなので、反対側にある高ドッケまで往復する計画を立てていました。歩きはじめがゆっくりしすぎていた影響で、予定通りのバスに間に合うのか少し際どいタイミングになっていましたが、この先が順調に歩ければ大丈夫でしょう。

ということで、北高尾縦走路を一旦西に向かいます。隣接する杉沢ノ頭には、下って登って5分で到着しましたが、山頂には三角点があるだけで、狭くて展望もありません。時間にも余裕がないので、写真を撮ったら先へ。
杉沢ノ頭と高ドッケの間は、一旦大きく下ってから急斜面を登り返す具合で、大きな段差もしばしば現れます。
高ドッケへの登りは2段構えになっていて、頂上に近い2段目がこの日一番の急登。ここは結構苦しみました。
少々辛い思いをして着いた高ドッケの頂上は、予め分かっていたとはいえ、狭くて標識も展望も何もなく、地図でも見ながら歩いていないと確実に見過ごすような、あまりに地味すぎる地点です。今回は歩く距離と標高差を少し余計に稼ごうと足を伸ばしてきましたが、普通はおよそここを目標にして来る人など、まずいないでしょうね。
気持ち良く長居できる場所でもなかったのですが、急登で息が乱れていたので、それが落ち着くまで待ったら、時間も気になることですし、すぐに引き返します。往路と同様に杉沢ノ頭はスルーして、富士見台へまっしぐら。

本日2度目の富士見台です。先程は多くのハイカーと居合わせたこの場所も、再び戻ってきた時は無人でした。
富士山を見てみると、ほんの40分ほどの間に背後の空が白く霞んでしまって、なんだかパッとしない眺めに変わっていました。わずかな時間差で、まだ空に青さがあったうちに見ておけたのは、ラッキーだったんですね。
さて、ここで時間を最終確認すると、乗る予定にしているバスはちょうど1時間後で、バス停までの標準コースタイムは1時間10分。普通に歩いていればまず間に合うと思いますが、何があるのか分からないのが山道です。しかも、それまでずっと20分間隔で運行されているバスが、なぜかその便を逃すと次が1時間後というダイヤなので、間に合わないと悲惨なことになりかねません。引き続き、少し飛ばし気味でバス停を目指すことにしました。

富士見台から、今度は南東に向けて尾根を進みます。道は軽く下ってから、530m圏のピークに登り返しました。
530m圏峰はてっきり無名峰だとばかり思っていたら、熊笹山と書かれた山名板が樹木に掛けられていました。
なるほど、そのピークを過ぎると、地面がクマザサに覆われるようになりました。
裏高尾バス停への分岐点まで来ました。富士見台からここまで、標準タイムで35分のところを20分で来られたので、この日初めて計画上の時間よりも先行できて、5分だけ貯金ができたことになります。でも、山道ではいつどんなアクシデントが起きて時間をロスするか分からないので、この先もペースは落とさずに下ります。

分岐点からの下りは、概ね快適に歩ける道が続きました。しかし、かなり下ったあたりで2度にわたり、滑りやすい赤土が露出した短い急斜面があって、それらの箇所では補助ロープを頼りに慎重に下ることになっています。
この道は、下るにつれて高速道路の走行音が大きくなっていき、最後に道路に降り立ちました。裏高尾バス停は摺差バス停と同じ方向にあるので(道標等には裏高尾バス停の名前は一切出てきません)、ここは右に進みます。
フェンスの左側は、中央道と圏央道が交差する八王子ジャンクションです。この区間は道がヤブっぽく、突破していく間に棘状の植物の種子がウェアやザックにいっぱい付着してきて、このあと取り除くのがひと仕事でした。
少々急な階段を下って、さらにジャンクションに接近します。ヤブっぽさは、この階段を下るまで続きました。
こんなに高速道路(本線ではないけれど)のすぐ脇を歩くなんて、なかなか珍しいのではないでしょうか。
このあと中央道の下をくぐって‥‥
JR中央線の踏切を渡ったら、もうバス通りはすぐ先です。
季節外れの暖かさになった上、最後はペースを上げて歩いてしまい、下りなのに大汗をかかされていました。でも幸いに最後までほぼ順調に下り切れていて、バス停にはかなり早く着けそうです。踏切を渡ってすぐのところに小山神社があったので、境内でウェアを着替えたり汗を拭いたりして、バスに乗る前に身なりを調えました。
裏高尾バス停には少し早めに着いて、すっかり油断していたら、すぐにバスが来たので驚きました(1本前が遅れて来たようです)。このあとバスに乗ってから分かったのですが、この日は八王子いちょう祭りが開催されていたことから、国道20号線がもう大渋滞していて、バスも定刻での運行ができなくなっていた様子だったのです。

タグ:高尾・陣馬
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大台ヶ原 [関西]

2016/11/12(土)

■第338回 : 大台ヶ原(日出ヶ岳・1695m)


今回は関西に遠征して、吉野熊野国立公園の大台ヶ原に行って来ました。さすがに日帰りできる距離ではないので、この時期にしてようやく今年最初の、そして今年唯一になりそうな前日発の行程を組んで出掛けています。

先週に続き、この日も雲ひとつない快晴で、しかもそれが行動時間中ずっと続く絶好のハイキング日和。最高点・日出ヶ岳からの360度の大展望をはじめ、断崖絶壁の大蛇嵓からのスリリングな絶景や、立ち枯れた樹木が醸し出す荒涼とした風景といった大台ヶ原らしい風景の数々を、抜けるような青空の下で堪能できています。

(往路)
[前日] 長久保 15:15-15:21 古淵 15:36-16:02 新横浜
    新横浜 16:19-18:17 京都 18:46-19:24 大和西大寺
    大和西大寺 19:25-19:31 近鉄奈良(泊)
[当日] 近鉄奈良 06:34-06:40 大和西大寺 06:48-07:15 橿原神宮前
    橿原神宮前 07:27-08:18 大和上市 09:00-10:51 大台ヶ原

(登山行程)
大台ヶ原バス停 10:55-11:15
シオカラ谷吊橋 11:15
大蛇嵓     11:50-11:55
牛石ヶ原    12:05
尾鷲辻     12:15
正木ヶ原    12:25
正木嶺     12:45
日出ヶ岳    12:55-13:15
大台ヶ原バス停 13:45

(復路)
大台ヶ原 14:30-16:21(早着16:07) 大和上市 16:11-17:42 大阪阿部野橋
天王寺 17:50-18:12 大阪 18:15-18:19 新大阪
新大阪 18:30-20:44 新横浜 20:53-21:17 古淵


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今年はなにかとトラブルに見舞われ続きなのですが、今度はこれでした。京都駅で新幹線を降りたあと、奈良線のホームに移動して、乗る予定の電車を並んで待っていたら、なんと人身事故発生のアナウンスが‥‥。
初訪問の地で全く土地勘がなく、お手上げに近い状況だったのですが、駅の窓口に行くと分かりやすい案内が用意されていました。そしてそれを見ると幸いにも、京都-奈良間はJR線と近鉄線がほぼ並走しているではありませんか。だから迂回経路が分かりやすかったですし、時間のロスもほとんどなく済んで、事なきを得ています。
(左下は近鉄線で配られた振替乗車票。関東ではあまり見なくなっていて珍しかったので、一緒に写しました)

近鉄線に振り替えたので、近鉄奈良駅に到着して、ホテルも駅の目の前にありました。それなのに、翌日のJRのキップを奈良に到着してから手配する予定だったため、わざわざ少し離れたJR奈良駅まで歩いて来るハメに。せめて京都駅で機転を利かせて購入しておけば良かったのに、急なトラブルでそこまで気が回りませんでした。
金曜日はバタバタしましたが、時間のロスがなかったのが幸いして、当初の予定とあまり変わらない時間にホテルにチェックインでき、夜もゆっくりと眠れました。明けた土曜日は、目の前の近鉄奈良駅からスタートです。
近鉄線は色々な車両の寄せ集めでしたが、最初に乗った車両のシートはなかなか画期的でした。ロングシートが個別の椅子を繋げた形状をしていて、2脚ごとに肘掛けまで備えています。これなら、全員が1人分の幅を守って気持ち良く座れそう。ただ、その肘掛けに割いたスペースの影響ゆえか、7人掛けにはできていなかったけれど。

前置きが長くなりましたが、近鉄線の電車を3本乗り継ぎ、大台ヶ原への玄関口となる大和上市駅に到着です。
大台ヶ原行きのバスは1日2往復で、第1便は2台出されました。乗車時間は2時間近くに及びます。
大台ヶ原に到着しました(着いた時に写真を撮り忘れて、これは帰りの便を待つ間に撮ったものです)。
200台以上を収容できる大駐車場には、多くの車がほぼビッシリと停められていました。

高原状の大台ヶ原は、東西2つのエリアに分けられていて、今回歩くのは東大台をぐるっと1周するコース(西大台は利用調整地区に指定されているため、利用には事前申請が必要で、1日の利用者数も制限されています)。
反時計回りの場合、この入口から歩き始めます。標準コースタイムは約4時間で、その通りに歩くと帰りのバスは第2便になりますが、もしもそれに遅れると一大事なので、3時間半後の第1便に間に合わせるのが目標です。
最初は平坦に近い歩きやすい道です。ただ、穏やかに晴れているように見えますが、この時は冷たい北風がかなり強く吹いていて、山シャツの上にフリースとジャケットを重ねた真冬の格好で対応することになりました。
反時計回りにすると、まず最初に一番低い地点まで下ってしまうので、やがて下り坂が始まります。
次第に傾斜が増して、グングンと下るようになり、あっという間に150m以上を下ってしまいます。

シオカラ谷の流れまで下ったところで、この吊り橋で谷を渡ります。
割とガッシリとした造りの吊り橋で、あまり揺れませんでした。
吊り橋の上から見るシオカラ谷は、すっかり落葉していて寒々しい景色でした。

吊り橋を渡ると、すぐに登り返しが始まりました。傾斜は急で、段差の大きなところもあり、このコースで一番苦しいところです。多くの観光客はこの区間を避けるようにして易しいコースを選んでいるらしく、シオカラ谷の前後を歩いていたのは登山者くらいで、静かな雰囲気を味わえました。
途中で一旦は傾斜が緩んで、歩きやすい道になりますが‥‥。
ほどなく急な登りの再現となりました。確かにこんな道を観光客が歩くのは厳しいでしょうね。なお、風が強いエリアから抜けられたことと、道が登りに変わって身体が暖まってきたことで、ジャケットは不要になりました。
急登が収まるとほぼ平坦な道に変わって、ササに地面が覆われた美しい森を気持ち良く歩けるようになります。

すぐに大蛇嵓への分岐点に出ました。大蛇嵓を往復した後で歩く正面方向の道は、シオカラ谷を経由しないアップダウンの少ないコースで駐車場と結ばれているので、このあたりから観光客の姿が増えてきています。
分岐した道を緩やかに下っていくと、次第に露岩の上を進むようになり、道幅も狭くなって険しさが増していきます。そして最後にこの岩頭を越えたら、その先に大蛇嵓のスリリングな絶景が待っていたのでした。
細長くせり出した岩場は、両脇と前方が大きく切れ落ちていて、谷底までの標高差は1000mに達するとも。さらに、そんな深い渓谷を隔てて雄大な景色が視界いっぱいに広がっているさまが、もう圧巻でした。
高度感に加えて、風が強かったこともあり、少し足がすくみましたが、一応岩場の先端まで下りてみました。
こちらが大蛇嵓からの大パノラマ。西大台の山並みの先に、大峰山脈を一望です。その山容の険しさはこの距離からでも十分に窺うことができ、大峯奥駈道が修験の道であることを納得できる眺めでした。
  ※下の写真は山名ガイドを入れた縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
そして右手の蒸籠嵓という絶壁にはクライマーの姿があり、かなり上まで登ってきているところでした(丸印)。

元の道に戻ると、間もなくササ原が広がる牛石ヶ原に出ました。
開放的でとても気持ちの良い場所です。しかも雲ひとつない青空の下でしたから、爽快感もひとしおでした。
牛石ヶ原の東端には休憩できるスペースがあって、多くの人たちが足を休めています。でも私は、帰りのバス(第1便)に余裕を持って間に合わせたかったので、日出ヶ岳までは休まずに歩いてしまうことにしました。
前の写真でも左端に写っていますが、牛石ヶ原には東征神話にちなんだ神武天皇像が立っていました。

牛石ヶ原を過ぎても、しばらくは同じような景色が続きます。
その後、林間の道に変わると、休憩舎の前を通過していきます(写真は振り返って撮ったもの)。
休憩舎が建っていたのは尾鷲辻。すぐ先に分岐点があって、駐車場からの歩きやすそうな道を合わせました。

尾鷲辻からは緩やかな登りが続いて、こんもりとした丘のようなピークに上がったところが正木ヶ原です。
正木ヶ原にはちょっとした木道があって、その先にさらに高い場所が見えていました。
見えていたのは、最高点の日出ヶ岳かと思ったらそうではなく、次に登る正木嶺だったようです。

正木ヶ原から鞍部に下ると、木段の登りが始まりました。この先は正木嶺を越えて日出ヶ岳まで、ほぼ全ての区間が木段か木道になっていて、木段の下を覗くと、深く抉れたかつての登山道が隠れているのが分かります。
大台ヶ原は駐車場から山頂を目指すだけなら、標高差がほんの100m少々しかなく、最も簡単に登れる百名山のひとつ。その手軽さゆえに登山道がオーバーユースになっていて、こうして保護するしかなかったのでしょうね。
木段を登っている途中、右手側には何箇所か展望デッキがありました。
そう、ここまで上がってくると、遠くに熊野灘が見渡せるのでした(少し霞んでいて分かりにくいですが)。
鞍部から続いている、トウヒという樹木が立ち枯れた白骨林も、大台ヶ原を象徴する景色です。1959年に伊勢湾台風が甚大な倒木被害をもたらした上に、近年は鹿の急増といった要因も加わって、現在の姿に至っているとか。

正木嶺はこの通り開けたピークで、ほぼ全方向に展望がありました。
が、展望は最高点の日出ヶ岳からのほうが一枚上だったので、写真は熊野灘を望んだ1枚だけにしておきます。
そして前方には、これまで正木嶺に隠されていた最高点の日出ヶ岳が、ようやく見えてきました。
日出ヶ岳はもう指呼の距離。頂上の展望台が良く見えますし、そこまでのアップダウンも大したことなさそう。

正木嶺から木段と木道を下って、日出ヶ岳との鞍部にある分岐点まで来れば、この日の行程ももう残りわずか。まずはここを直進して日出ヶ岳を往復したあとで、最後に左の道に入ってバス停がある駐車場へと戻ります。
日出ヶ岳への最後の登りが始まりました。ここからの高低差なんて大したことないと思っていたら、この区間の木段は大きな段差ばかりが続くので、途中で何度か足を止めて息を整えつつでないと登れません。急登の苦しさも手伝って、かなり暑くなってきたので、ここでフリースを脱いで山シャツ姿になりました。
とはいえ、そう長い登りではありませんので、頑張って登っているうちに山頂が近くなってきました。

大台ヶ原の最高点・日出ヶ岳に到着しました。さほど広くはない山頂ですが、人の数は思っていたよりずっと少なくて、何も不自由なことがなかったのが意外です。駐車場に停まっていたたくさんの車で繰り出してきた人たちは、今頃一体どこにどう散らばっているのだろう?
日陰になっていたため写りの悪い写真になってしまいましたが、山頂部のほぼ真ん中、展望台の階段のすぐ前に三角点があって、展望台の上を除けばそこが一番高かったようです。
展望台に登らなくても、素晴らしい眺めが広がっていましたが、かといって登らないわけにもいきませんよね。
ということで、360度の眺望が楽しめた展望台の上からのパノラマ写真を載せていきます。まずは西側の眺めで、大蛇嵓から見た時と同様に、大峰山脈の峰々がほぼ全部見渡せていたのではないかと思います。
  ※下の写真は山名ガイドを入れた縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
次いで北側には台高山脈の峰々。こちらは私には馴染みが薄くて、あまりピンと来ない山名が多いのですけれど。
  ※下の写真は山名ガイドを入れた縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
そして東側には、熊野灘が大きく広がっていました。条件が良ければ水平線の先に見えることがあるらしい富士山は、さすがに分かりませんでしたが、でも御嶽山らしい形の山が浮かんでいるのはしっかり見えていました。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
このように、どの方角にもほとんど雲らしい雲がなく、遠くまでクリアに見渡せたのが嬉しかったですし、またこの時間になるとかなり暖かくもなってきて、いくらか風があった山頂での休憩中も含めて、このあと駐車場に帰るまでずっと山シャツ姿のままで快適に過ごせたのも良かったと思います。

展望を堪能して、日出ヶ岳を後にしたら、鞍部の分岐点に戻ります。正面のピークは先ほど登ってきた正木嶺。
分岐点から駐車場への道は、はじめのうちはそれなりの下り坂が続きましたが‥‥。
やがてほぼ平坦な道に変わると、以降は鼻歌を歌いながらでも歩けそうな道が駐車場までずっと続きました。

スタート地点まで戻ってきました。大駐車場では、相変わらず多くの車がひしめき合っています。
目論見通り、バスの出発時刻にかなりの余裕を持って戻ってこられたので、左側に写っている上北山村の物産店で、お土産などの買い物をする時間が取れました。
バス停に列ができはじめたので、ザックを置いて順番を確保します。復路の第1便も2台で運行され、このうちほとんどの人が乗れた1台目が、直通便として途中バス停での乗降をせずに走ってくれたため、大和上市駅には予定よりもかなり早く到着。当初の計画の1本前の電車に乗り継げて、30分ほど早く帰宅することができました。

タグ:関西
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鼻曲山・天丸山 [上信越]

2016/11/05(土)

■第337回 : 鼻曲山(1655m)・天丸山(1343m)


やってしまいました、道間違い。しかも今回は、後戻りする気が起こらないような地点まで下ったあたりで、ようやく気付くという体たらく。そんな日に限って、雲ひとつない快晴で絶好の展望日和だったのでした‥‥。

この日の当初の予定は、鼻曲山 → 氷妻山 → 浅間隠山という3山縦走ルートです。
しかし、鼻曲山から氷妻山に向けて歩き始めた直後に、あったはずの分岐を完全に見落としてしまいます。気付いた時には、全然違う方向に相当な距離を歩いていた上に、かなり高度も落としていました。元のルートに戻るには、鼻曲山の頂上まで登り返すしかありませんが、その後でさらに縦走を続けるのは体力的に厳しそうです。

とはいえ、この日は鼻曲山の登り下りだけで行動を終えては勿体ないほどの好天。たまたま下った先に遊歩道があったので、それからは気持ちをハイキングに切り替えて、最後に天丸山からのパノラマを楽しんできました。

(往路)
古淵 04:45-05:17 東神奈川 05:18-05:20 横浜
横浜 05:25-05:52 東京 06:28-07:34 軽井沢
軽井沢 08:00-08:18 長日向

(登山行程)
長日向バス停  08:20
鼻曲峠分岐   09:10-09:15
鼻曲山     09:35-09:50
スカイパーク  10:25-10:30 (展望台)
国境平     10:55
天丸山     11:50-12:05
浅間牧場バス停 12:35

(復路)
浅間牧場 12:52-13:26 軽井沢 13:55-14:46 大宮
大宮 15:27-16:29 横浜 16:35-17:18 古淵


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朝一番の新幹線で軽井沢へ。最低気温の予想が氷点下だったので、完全な冬装備で来ましたが、到着した時点でもう厳しい冷え込みはなく、力強い日差しには温もりすら感じられました。でもさすがに吐く息は白かったです。
バスのりばで、8時発のバスを待ちます。少し分かりにくい写真になりましたが、右のほうに写っているのは2013年に登った離山で、その右肩にちらっと顔を出していた浅間山は、頂上部にうっすらと冠雪が見られました。

長日向バス停から歩き始めます。
はじめは別荘地内の車道を進みます。
やがて沿道に建物を見なくなると、間もなく林道と交差します。直進方向を道標が案内していました。
その後も当分の間は林道が続きます。車の轍が見られるので、今でも林業の作業道として使われているのかも。
車道だけに緩やかな傾斜が続いて、楽に歩くことができます。それでも登りは登り、だんだん身体が暖まってきたので、このあたりでジャケットを脱いでフリース姿になりました。
カラマツの黄葉は落葉が進んでいたものの、その名残は楽しむことができました。退屈に感じることの多い林道歩きですが、ここでは道幅が広めの登山道と思えなくもないですし、景色はそこそこ綺麗ですし、緩やかな坂道を楽に登れていますし、カラマツの落ち葉でフカフカの地面が足にも優しくて、こういう林道なら悪くないです。
結局、別の林道と交差するこの地点まで、ほとんど道幅は変わりませんでした。

十字路を直進した先も、カラマツの植林が続いている間は道幅が広かったのですが‥‥。
景色が変わって雑木林の中を進むようになると、次第に山道っぽい細い道になって、傾斜も強まってきました。
気温がグングン上がっているようで、次第に小春日和どころかポカポカ陽気になってきます。風がほとんどないくらい穏やかに晴れていることもあって、登り続けているとフリースを着たままでは汗をかかされるほどでした。
歩き始めて小1時間ほどのこの地点で小休止。以前はここが鼻曲峠への道を分ける分岐点になっていましたが、その道はかなり前から通行止めになっています。かなり暑くなってきたので、ここでフリースを脱いだのですが、意外にもこの日はもう頂上でも寒く感じることがなくて、以降はほぼずっと山シャツ姿のままで過ごせました。

かつての分岐点を過ぎると、急に傾斜がきつくなりました。斜面がやや荒れているため、足場も良くありませんし、段差の大きな箇所も多くて、この区間はかなり苦しく感じています。
急登が収まると、道はササの中に入っていきます。このあたりまで来ると、視線の先に時々頂上部を捉えられるようになったのですが、うまく写真に撮れるような地点はありませんでした。

最後に、足を取られやすいザレ場の急登を、補助ロープに助けられて登っていくと、鼻曲山の頂上に出ました。
鼻曲山は、大天狗・小天狗の2つのピークからなりますが、こちらは小天狗で、この通りほとんど何もありません。一般的には大天狗が頂上とされていて、頂上標識もそちらに立っているようなのですが、国土地理院のデータでは小天狗のほうが標高が高く、実際に現地でもそう見えていたので、この記録ではここを頂上としています。
西側にドーンと浅間山、というのを期待していたら、一応見えている、という程度にとどまっていました。この時期だからどうにか見えていたものの、樹木が葉を茂らせていたら、満足には見られなくなってしまいそう。
そして北側に見えていたのは、次に向かう予定だった浅間隠山。こちらも落葉期でなければ、頂上だけの眺めになりそうです。さらに右奥のほうに目を向けると、稜線が雪化粧した谷川連峰を望むことができました。
鼻曲山からの展望は、なんといっても開けていた南側でした。雲が全くないばかりか、空気もかなり澄んでいたようで、富士山や木曽駒ヶ岳といった遠くの山々まで見渡すことができています。
  ※下の写真は山名ガイドを入れた縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。

さて鼻曲山からは、氷妻山経由で浅間隠山を目指す予定にしていて、その方向はてっきり1本道だとばかり思っていました。下は当日も持参していた登山地図ですが、北側には登山道が1本しか描かれていなかったからです。
ところが、実際は頂上直下に分岐があったことを、のちに知ることになります。帰宅途中の書店で、最新版の登山地図を確認すると、確かに私が持っている版にはない登山道が記載されていたのです(上の地図にマウスを乗せると、最新版の状況を表示します)。持っている地図は2008年版だったので、いい加減買い換えなければ。
分岐があるとも知らず、恐らく散漫な注意力で歩いていた私は、道標すら立っていたはずの分岐点を完全に見過ごして、国境平へ下る予定外のルートに進んでしまったのでした(ネットの情報によると、その分岐点では氷妻山への道がササに覆われがちで、国境平への道のほうが明瞭に見えるとされていて、それも影響したようです)。

鼻曲山を後にすると、間もなく登山道はササに埋もれるようになります。今になって考えると、この時すでに予定ルートから外れていたようなのですが、上の地図でも見られる通り、予定ルートに「ササ・カヤト帯(迷)」の注記があるのを見ていたため、現地ではそれが現れたと思っただけで、何も不自然には感じませんでした。
続いて現れたのは長い長い急降下。傾斜がきつい上に足場が悪く、ロープを頼らないと難儀するほどの状況が、これまた予定ルートの「急坂」という注記に符合していたので、予定通りに歩けているとばかり思っていました。
急降下を過ぎると、次第に傾斜が緩んで、平坦に近い区間も現れるようになり、これも地形図から読み取れる予定ルートの状況と全く同じなのです。おかしな点が少しでも出てきていれば、方位なりGPSなりを確認したと思うのですが、ここまでのところ、予定通りのルートを進めていることを疑う理由が何もなかったのでした。
ここから道は登りに変わって、目の前の小さなコブを越えていきます。するとその先に、氷妻山への大きな登り返しが現れるはずなのに、それが見えてこなかったことから、次第に違和感を覚えて不安になり始めていました。
!!!
突如として、大きく開けた場所に出ました。氷妻山への道の途中に、地図でこんな場所あったっけ? しかも前方の稜線は下る一方で、この先に現在地より高い所がもう見当たりません。何かを間違えているのは明白でした。
目指していたはずの浅間隠山はどこ?、と思って周囲を見渡すと、右後方を振り返るようにした時に、木立の間にそれらしい姿の山が見えていました。全然違う方向に来てしまっていることが分かって、愕然とした瞬間です。
慌ててGPSを確認して、北に伸びる稜線伝いに歩く予定だったのに対して、実際には北西の稜線に沿って進んで来ており、鼻曲山の頂上を出た直後にはもうルートを外していたらしいことを知ります。
現在地は、軽井沢スカイパーク(冬季はスノーパーク)のリフト頂上駅付近にある展望台でした。2つ前の写真に写っている展望図にも「SKY PARK / SNOW PARK」と書かれていて、間違いありません(7枚上の地図画像にマウスを乗せた時に現れる「■展望台」の位置に当たります)。

幸いこの場所には休憩舎があったので、腰を下ろし落ち着いて今後の作戦を考えることができました。
できれば予定通りに浅間隠山へ向かいたいところですが、冒頭にも書いた通り、全然違う方向に相当な距離を進んだ上に、かなり高度も落としています。鼻曲山に登り返してさらに縦走を再開するのは厳しいと判断しました。
とはいえ、この晴天でこのまま行動を終えるなんてあまりに勿体なさすぎます。地図を見ていて、バス道路に向かう方向に、白糸ノ滝と浅間牧場を結ぶ遊歩道があることが分かったので、そこを歩いてみることにしました。
それにしても、バス路線がある西側への道間違いだったのは不幸中の幸いだったと思います。もし反対側の東側へ下ってしまっていたら、帰ってくるためには鼻曲山に登り返すしかなかったことでしょう。

腹が決まったら、せっかく来たのですから、このスカイパークからの展望も楽しんでおきましょう。鼻曲山では樹木に邪魔をされてスッキリとは見られなかった北側が大きく開けていて、なかなか爽快な眺めでした。
  ※下の写真は山名ガイドを入れた縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
展望を楽しんだら、スノーパークのゲレンデに向かいます。澄み渡った青空の下、浅間山の堂々たる姿を正面に見ながら、見頃が過ぎたとはいえまだまだ見事な秋色の中を下るのは、決して悪くない気分だったのですが‥‥。
前の写真でも右端に写っていますが、浅間山の裾野の先に、北アルプスの峰々がクッキリと見えているのが壮観で、でもそれが逆に空しくも感じられました。よりによって、なぜこんな絶好の日に道迷いをしてしまったのだろう。浅間隠山に登れば、頂上では360度の大展望が待っていたはずなので、できればそれを楽しみたかったです。
  ※下の写真にマウスを乗せると山名ガイドを表示します。
実は左手の稜線にちゃんとした登山道が存在していたことを、あとで最新版の登山地図を見て知ることになるのですが、この時はそうとは知らず、ゲレンデが歩きやすそうなのをこれ幸いと下っていました。でも樹林の中の登山道を歩くよりは、こちらのほうが景色を楽しめたと思うので、これはこれで良かったのかもしれません。

スキーゲレンデを下りきったら、軽井沢スカイパークの前の車道に出て、しばらくはこの車道を歩きます。
何も標識はなかったけれど、地図によればこのあたりが国境平でした。昔は近くに草軽電鉄の駅があったとか。
周辺に点在するゴルフ場などのリゾート施設にだけ通じているような道路なので、車の往来が少なくてのんびり歩くことができますし、カラマツの黄葉もなかなか綺麗です。
そう、景色は確かにいいんですよ。でも、こんなにいい天気なのに、なんでこんな低いところを歩いているのだろうかという思いもあって、少々複雑な心境でした。
車道を歩いている間は、ずっとこんな景色でした。道の右側に沿って続いている緑色は、ゴルフ場の芝生です。

景色にほとんど変化がなくて、少し長く感じた車道歩きも、ようやく遊歩道と交差する地点に着きました。
ここから遊歩道を北上して、天丸山を経て浅間牧場まで、ほとんど平坦な4kmほどの道のりを歩きます。ちなみに反対に南下すると、2013年に小瀬から白糸ノ滝を経て峰ノ茶屋まで歩いた信濃路自然歩道に出られます。
はじめは右手のゴルフ場と左手の牧場に挟まれた窮屈な道で、風に乗ってウ○チ臭が漂ってきたりしました。
しばらくすると、牧場の端を歩くようになりました。
どんどん景色が開けてきます。
正面に浅間隠山が見えてきました。この青空ですから、もし登っていれば素晴らしい展望が楽しめたのにと悔やまれます。浅間隠山には再度チャレンジする予定ですが、これほどの好天にはそうそう当たらないだろうなぁ。
そして振り返れば、牧場越しに浅間山。左側の裾野の手前には、2013年に登った小浅間山を従えています。
右手側の樹木が途切れた場所からは、鼻曲山から浅間隠山にかけての稜線を見渡せました。実はこのあと登った天丸山からでは、この方向に少し木立があってスッキリとは眺められなかったので、ここでパノラマを撮っておいたのが正解だったのです。もし予定通りに歩けていれば、今頃は二度上峠から浅間隠山を目指していたでしょうか。
  ※下の写真は山名ガイドを入れた縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。

天丸山が間近に迫りました。ま、山というよりも丘ですかね。以前から気にはなっていたのですが、単独で目的地にするほどの場所でもなく、なかなか来られなかったので、今回の道間違いが良い機会にはなりました。
ここから天丸山への登山を開始します。ってことはここを登山口と言えなくもないのかな。登山道は全長にわたり木段が整備されていて歩きにくい箇所はなく、頂上までの標準コースタイムは1分ってとこでしょうか(笑)。
あっという間に登頂を果たしてしまいます。後方に見えているのは浅間隠山。
実態が小さな丘に過ぎないので頂上も広くはありませんが、標柱・三角点と2つのベンチのほか、展望図まで設置されていて、山頂として一丁前の風情を醸し出しています。そしてここからの展望が、またそれに見合う見事なものでした。その展望の見事さが、ここを「山」と呼ばしめているような気がします。
その展望の主役は、なんといっても浅間山でした。
南東側を見ると、最初に登った鼻曲山が結構遠くに見えて、かなりの距離を歩いて来たことが実感できる眺めです。頂上から左に延びる稜線に向かうはずが、間違って手前に歩いてきてしまい、中腹にあったスカイパークの展望台からは、ここからも良く目立って見えているスキーゲレンデの中を下ってきたのでした。
このほか、北西側も大きく開けていて、群馬・長野県境の山々が良く見えていました。
  ※下の写真は山名ガイドを入れた縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。

展望を楽しんだら、天丸山を後にして浅間牧場に向かいます。遊歩道の続きとはいえ、天丸山から先はずっと舗装道路に沿うようになり、遊歩道までもが舗装されていたので、なんとなく消化試合感が否めなくなりました。
ちょっと写りの悪い写真になってしまいましたが、途中には飼育舎があって、間近に牛の姿を見ることができました(それまでは、広々とした牧場で放牧されている牛を、遠くから見るだけだったのです)。
しばらく歩くと、ポルシェやフェラーリといった高級車を含むレーシングカーが何台も並んでいる一角に出ました。この日は浅間牧場などを会場とした「浅間モーターフェスティバル2016」が開催され、レースやパレードなどが行われていた模様で、ここが待機場所になっていたようです。
最後に牧場エリアを離れて坂道を下って行くと、前方に茶店や売店などの建物が見えてきて、もうゴールは間近です。時計を見るとまだ12時台、道間違いをしたおかげで、かなり早く帰れることにはなりました。
ここにも高級車がズラリと並び、その周囲も関係者やギャラリーで賑わっていました(だから、イベントのない時にはもう少し落ち着いた雰囲気の場所なのかもしれませんね)。
この茶店で食事ができるようなので、時間があれば寄りたいところですが、まずはバス停を探さなければ。
バス停も2008年版の登山地図が示す場所になくて、少し焦りましたが、少しウロウロしていたら、国道に出たところで見つかりました。こんな早い時間のダイヤは未確認でしたから、気になっていた時刻表を真っ先に見ると、なんと約10分後にすぐ来る便があって、何も分からずに歩いていたにしては上出来です。その便を逃すと、次を1時間以上待つことになるので、食事は後回しにして、まずは軽井沢駅に向かってしまうことにしました。

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