So-net無料ブログ作成
検索選択

一切経山・吾妻小富士 [東北]

2016/10/22(土)

■第336回 : 一切経山(1949m)・吾妻小富士(1707m)


この日は、つい4日前(10月18日)に火山活動の沈静化に伴って登山道の通行規制が解除され、浄土平から登れるようになったばかりの一切経山を、吾妻小富士とセットで登ってきました。

活火山らしい荒涼としてダイナミックな山並みが、圧倒的な迫力で訴えかけてくる中、点在する湖沼群が神秘的な色彩で優美に魅了してくるという、素晴らしい景観の数々に、この場所がすっかり気に入ってしまいました。
しかもこれらが、4時間ほどの軽めの山歩きで気軽に楽しめるので、皆さんにも自信を持ってお薦めします。

吾妻小富士から、眼下の火口越しに一切経山を振り返ったところ。こんな迫力満点の景色があるかと思えば‥‥
『魔女の瞳』の異名を持つ五色沼。一切経山から見下ろすこの景色が、この日一番の楽しみだったのでした。

(往路)
古淵 05:37-05:41 町田 05:53-06:27 新宿
新宿 06:39-06:52 東京 07:12-08:48 福島
福島 09:50-11:30 浄土平

(登山行程)
浄土平バス停 11:40
一切経山   12:45-12:55
鎌沼     13:20
浄土平バス停 13:55
吾妻小富士  14:20-14:30
浄土平バス停 14:40

(復路)
浄土平 15:40-16:50 福島 17:01-18:10 大宮
大宮 18:13-18:44 新宿 19:00-19:34 相模大野
相模大野 19:45-20:00 南警察署前


大きなマップで見る

東北新幹線の車内に福島駅到着のアナウンスが流れる頃、車窓にこれから向かう東吾妻の山々と安達太良連峰が現れました。写真右半分が東吾妻の山々で、左端が安達太良連峰です。
東吾妻の山々を拡大しました。ピントが少しボケてしまいましたが、吾妻小富士は火口を一周するお鉢の様子も良く見えていました。(下の写真にマウスを乗せると山名ガイドを表示します)

福島駅からバスに揺られること約2時間、磐梯吾妻スカイラインのほぼ最高点に当たる浄土平に到着しました(右端が乗ってきたバス)。広大な駐車場は観光バスやマイカーで埋まり、多くの観光客で賑わっています。
浄土平周辺では紅葉の見頃を過ぎていましたが、標高を下げればまだまだ楽しめる場所もあるので、磐梯吾妻スカイラインも渋滞するほどではなかったものの、交通量はかなり多かったです。
振り返れば、最後に登る予定にしている吾妻小富士が、もう目と鼻の先にあります。1時間ほどで周遊できるとあって、観光客が列をなして登っている様子が手に取るように分かりました。
浄土平へのバスの運行は1日2便しかなく、それを利用する限り滞在時間を4時間しか取ることができません(なぜ、もっと余裕を持って観光できるダイヤにしないのだろう?)。しかもバスの到着が10分ほど遅れたので、慌ただしく支度をして歩き始めます。一切経山への登山道は、広い駐車場の一番奥から始まっていました。

登山道に入りました。こんな穏やかな道なのは、最初のうちだけです。
目指す一切経山は、この山に隠れてまだ見えていません。以前はこの山に登山道が付けられていて、それが一切経山への近道だったのですが、この山の中腹にある噴気孔から火山ガスが噴出していることから通行止めになっていて、現在は左側から回り込むようにして一切経山へ向かう形になっています。
すぐに、岩がゴロゴロした歩きにくい道に変わりました。段差の大きな箇所も多くて、なかなか疲れます。
しばらくして振り返ると、吾妻小富士を見下ろせる高さになっていました。写真左端はバスを降りた浄土平で、一切経山を登り終えて浄土平に一旦戻ったのち、見えてきた吾妻小富士頂上のお鉢巡りをする予定です。

やや急な登山道をひとしきり登ると、突然平坦地が現れて視界が広がりました。
このあたりが湿原が広がる酸ヶ平で、湿原を見ると草紅葉が終わって枯れ色になっていました。登山道は一切経山と鎌沼との分岐点になっていて、まずは右折して一切経山を往復してから、直進方向の鎌沼へと向かいます。
こちらが右折方向ですが、まだ一切経山は見えていません。
前の写真にも小さく写っていますが、すぐに酸ヶ平避難小屋の前を通過していきます。
酸ヶ平避難小屋を過ぎてから振り返ると、酸ヶ平の小湿原の先に、後で向かう鎌沼が見えてきていました。

その先にも、岩ゴロでザレた地面の歩きにくい登りが続きますが‥‥。
ようやく前方に目的の一切経山を捉えると、そこからは傾斜が緩んでくれました。
とはいえ、岩ゴロのザレた地面は相変わらずで、あまり快調には登れません。
それでも、最初のうち一切経山を隠していた手前の山に達したあたりからは、地面が砂礫だけになって、かなり歩きやすくなりました。
振り返ると、吾妻小富士がすっかり眼下になっていました。
いよいよ頂上が目前です。ところで寒さを心配していたら、気温が思ったほど低くはなくて、自宅から羽織っていたフリースは登り始めてすぐに脱いでいました。しかし元々少し強めに吹いていた冷たい風が、前方に遮る物がなくなったこの付近で急に強まったので、ここからは再びフリースを羽織り、手袋もして登っています。

一切経山の頂上に到着しました。
歩いてきた時間は浄土平から1時間と少々、標高差も400mに満たないほどなので、ほとんど疲れはありません。
かなり広い頂上です。とにかく風が強いため、皆さん風下側の斜面で休憩していて、風上側には誰もいません。
周囲には360度の大展望があって、三角点の等級も一等でした。
頂上を通り過ぎて北側に少し下ると、本日最大のお目当てだった『魔女の瞳』が姿を現しました。これが見たかったんですよ!。吾妻山の火口湖のひとつである五色沼は、光線の具合で刻々とその色彩が変化することや、割と整った円形をしていることから、このように呼ばれることになったとか。
上空には雲も多かったのに、この時まではしっかりと晴れてくれて、日差しを受けて青く輝く水面が見られたのはラッキーだったと思います。異名の持つ印象からか、本当に吸い込まれそうな色に見えました。

もうひとつ目を奪われたのは、やはり周囲に広がるパノラマでした。東南側から西側にかけての眺めがこちら。
  ※下の写真は山名ガイドを入れた縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
吾妻小富士と安達太良山をアップにしました。写真右奥にやや淡く写っているのが安達太良連峰です。
続いて磐梯山のアップです。写真では少し分かりにくいのですが、磐梯山の後方で、より遠くの山々が雲海に浮かんで見えているさまも綺麗でした。
一方こちらは西側から北側にかけての展望です。月山の右奥には、遙か遠くの鳥海山が霞んで見えていました。
  ※下の写真は山名ガイドを入れた縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
蔵王連峰を少しアップにしてみました。

あまり時間に余裕がありませんし、寒風に吹かれていると身体が冷えますし、さほど疲れてもいないので、短い休憩ののち一切経山を後にします。ガレ場・ザレ場の下りには慣れているので、難渋している人たちも多かった中をスイスイと飛ばして、あっという間に酸ヶ平の湿原と鎌沼が見えるところまで下ってきました。
一切経山から酸ヶ平の分岐点まで、下りは15分しか掛からなかったので、この後の行程が少し楽になります。
登山者が多かったりして思うようなペースで歩けなかった場合には、鎌沼への寄り道を省略することも考えていたのですが、通行規制の解除直後ということもあってか、幸い登山道が渋滞するような人出はありませんでした。
ということで、分岐点からは当初の計画通りに鎌沼へ向かいます。これまで荒涼とした風景の中ばかりを歩いてきたので、酸ヶ平の穏やかな景色には心が癒されるような気分でした。

ほどなく鎌沼が見えてきました。
鎌沼の西岸には木道が続いていて、周囲を約半周することができます。
鎌沼の畔を歩いている間、ずっと曇っていたのが残念です。
半周もしていると、岸辺の様子には次々と変化があり、対岸に見える山も入れ替わりました。
このあたりで鎌沼は見納めとなりました。木道は次第に岸辺から離れていきます。

鎌沼を離れて少し進むと、浄土平と、これから登る吾妻小富士が見えてきました。
ただ、ここから浄土平への下りが、特にはじめのうちは少々歩きにくかったです。このように木段になっている分には問題ないのですが、そこそこの傾斜があるのに足元の良くない箇所も結構ありました。
戻ってきた浄土平は、今回はただ通過するだけで先へ。
締めは、この吾妻小富士です。最初に見た時と変わらず、観光客の列が途絶えることなく続いていました。

それでは、吾妻小富士への登山、スタートです。標高差は130mほど、ほんのひと登りというところでしょうか。
しかし、稜線に上がるまでずっと続いていた木段が、元々歩幅の合わない段差がある上に荒れていて、歩きにくいことといったら。段と段の間の土砂が流れて障害物のようになっている箇所も多々あって、登山者しか歩かないような道ならまだしも、観光客には少々酷かなと思いました。そろそろ再整備するほうがよろしいのでは?
それでもこちらは、一応は山慣れしている身です。歩きにくさゆえに(単に登るのが辛くて、という人も少なくなかったのかも)あちこちでヨタヨタしている観光客を横目に、5分もあれば稜線に出ました。
火口を挟んだ向かい側に最高点があって、すでにそこまでの標高差の半分は登り終えたでしょうか。どちらからでも回れますが、登りが、距離が長くてアップダウンもある道のりになるよう、反時計回りを選びました。

ここから、火口壁をぐるりと一周する、いわゆる「お鉢巡り」が始まります。まだしばらくの間は、登り坂が主体となっていて、いくつかの小さなコブを越えながら登り詰めていく具合でした。
振り返ると、浄土平がもう結構小さく見えています。その右上が最初に登った一切経山で、左手前ピークの中腹からは、噴気が上がっているのが分かりました。(下の写真にマウスを乗せると噴気孔の位置を示します)
2つめのコブまでは、割としっかり登らされる感じでした。稜線上は砂礫の穏やかな道になっていますし、外側もなだらかな斜面なのですが、火口壁の内側はどこも結構険しかったです。
2つめのコブを越えれば、あとはもう小さなアップダウンを残すのみ。その先に待っていたのは、天空の散策路とでも呼ぶべき、実に気持ちの良い稜線歩きでした。
浄土平から見て向かい側に当たる場所まで回ると、反対側の火口壁越しに一切経山を望む眺めになりました。火山活動の繰り返しが生んだ荒々しい山肌が印象的で、本当はもっとスケールの大きな風景が広がっているのですが、あまりの大きさゆえにカメラに収まりきらず、その規模感をお伝えできないのが残念で仕方ありません。
奥に見える最高点が迫ってきて、目の前にあるコブが、どうやら最後のアップダウンになるようです。
いよいよ次のピークが最高点。到着は間もなくです。

頂上を示す物はありませんでしたが、ここが吾妻小富士の最高点の模様。厳密には右端の岩の頂点でしょうか。
ということで、その岩の上にも立っておきました。岩の頂点を見ると粗いコンクリート製の土台状のものがあり、ボルトだけが上に突き出ていたので、かつて、何らかの標識的なものが設置されていた痕跡かもしれません。
吾妻小富士からも、360度の大展望が楽しめました。こちらは近くに山々が連なる、南側~西側の眺めです。
  ※下の写真は山名ガイドを入れた縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
南側の展望をアップで。写真左奥が安達太良山です。
こちらが北側の展望で、右奥の彼方に霞んでいるのが蔵王連山。手前で白い山肌をさらしているのはシモフリ山で、火山ガスの噴出が盛んなためにこのような景観をしています(このあと、帰りのバスがこの中を通過して行くのですが、この区間では走行中に窓を開けないようにと書かれた道路標識が立っていました)。
東側の眼下には紅葉の素晴らしいエリアが広がっていて、最初にその中をバスで通ってきていたのでした。さらにその先には福島市街が広がっていますが、靄がかかってそこまで見渡せなかったのが残念です。

吾妻小富士で少し休んだら、まだ少し早いですが浄土平に戻ってしまうことにして、お鉢巡りを完成させます。しばらく下ったあたりから、吾妻小富士の最高点を振り返りました。
下りはあっという間で、5分ほどで浄土平への下り口まで来てしまいます(観光客は、慣れないザレ場の下りにあちこちで右往左往したりしていましたが‥‥)。
木段区間に入ると、しばしば観光客の列に追いついて思うように進めなくなりますが、これだけ歩きにくい木段ではそれも仕方ありません。さらに、まだこれから登ってくる観光客も多くて、すれ違いも多々発生しました。
それでも、吾妻小富士の最高点から浄土平までは10分ほど。観光客も多いエリアなので、計画通りに運ぶか心配もしていたのですが、終始いいペースで歩けたので、帰りのバスに1時間の余裕を持って戻ってこられました。
そのおかげで、レストハウスに寄って、軽く腹ごしらえをしたり、お土産を買ったりする時間が取れました。
最後はこのバス停に並んで、帰りのバス(すでに停まっていますが)を待ちます。意外なことに、帰りは全く遅れないどころか、定刻よりも早くに福島駅に着いてくれて、新幹線への乗り継ぎもいたってスムーズでした。

タグ:東北
nice!(0)  コメント(4) 
共通テーマ:スポーツ

日光白根山 [上信越]

2016/10/15(土)

■第335回 : 日光白根山(2577m)・前白根山(2373m)・五色山(2379m)


この日の行先は群馬・栃木県境にある奥日光の日光白根山。日本百名山にして、標高が2500mを超える関東以北最高峰も、ロープウェイを利用することで、600mほどの登りで難なく頂上に立つことができるのです。
しかし、そこまでお気軽だとかえって物足りないので、火口湖の周囲を取り囲むように聳える計3つのピークを巡る形で、周回コースを組んで歩いてきました。

ロープウェイの山頂駅から望む日光白根山は、かつて激しい水蒸気爆発を繰り返したことを彷彿とさせる、荒々しい山肌がむき出しの豪快な山容をしています。現在も、気象庁によって活火山に指定されてはいますが、ただし明治23年を最後に噴火活動は観測されていないので、まずは安心して登れる山と言って良いでしょう。

(往路)
古淵 04:45-05:17 東神奈川 05:18-05:20 横浜
横浜 05:25-05:52 東京 06:36-07:53 上毛高原
上毛高原 08:10-09:34 鎌田 09:40-10:05 丸沼高原スキー場
ロープウェイ山麓駅 10:25-10:35 ロープウェイ山頂駅

(登山行程)
ロープウェイ山頂駅 10:40
七色平(分岐点)   11:10
日光白根山     12:25-12:30
五色沼避難小屋   13:05-13:15
前白根山      13:40-13:45
五色山       14:05-14:15
弥陀ヶ池      14:40-14:45
七色平(分岐点)   15:15
ロープウェイ山頂駅 15:35

(復路)
ロープウェイ山頂駅 16:05-16:15 ロープウェイ山麓駅
丸沼高原 17:05-17:30 鎌田 17:40-18:37 沼田
沼田 18:52-19:37 高崎 19:46-21:24 赤羽
赤羽 21:26-21:40 新宿 21:51-22:29 相模大野
相模大野 23:00-23:15 大野小学校入口


大きなマップで見る

上越新幹線を上毛高原駅で降りて、駅前でバスを待ちます。尾瀬方面行きの乗り場はこの通り平和でしたが、奥にある谷川岳行きはバスが2台出ても乗り切れず、バス1台分くらいの人数が積み残されていました。このあと乗ったバスで無線を聞いていると、これから手配するような様子でしたが、ちゃんとバスは来たのでしょうか。
私は写真中央手前の緑色系のザックの位置に並んでいて、大清水行きのバスはほぼ座席定員ちょうどの乗客数。そのまま尾瀬方面に向かった人と、私と同様に鎌田で丸沼高原行きに乗り換えた人とが半々ずつくらいでした。

丸沼高原に着いたのは10時過ぎ。最寄駅の始発を捕まえて、朝1番の新幹線に乗ったのに、バスを2台乗り継いでいる間にこんな時間になってしまうのですから、やっぱり奥日光は神奈川からだと遠いですね。
センターハウスで往復のチケットを購入して、ロープウェイの乗り場へ向かうと、ほぼ快晴の青空の下をゴンドラが次々と発着しているのが見えてきました。これならすぐに乗れそうだと、この時は思ったのでしたが‥‥。
しかし駅前にはかなりの列ができていて、ここで15分くらい待たされました。たかが15分で、待ち時間としては許容範囲ではあるのですが、この15分が元となり、のちに良からぬ影響を2つも招いてしまうことになります。
そうとも知らず、この時点では予報通りの天気の良さに上機嫌でゴンドラに乗り込みます。乗車時間は10分ほどで、しばらくすると、前方に日光白根山の頂上部が見えてきました。
山頂駅が近付くとともに、どんどん日光白根山の姿が大きくなってきます。

ロープウェイを降りて、山頂駅(右奥の建物)から出てきました。ここを起点にして1~2時間で歩ける散策コースや、無料の足湯(左奥の高台の上)があったりするので、周囲を見渡すと観光客のほうが多いくらいです。
このところ急に気温が下がっていたので、この日は防寒対策を万全にしていたのに、意外なことに標高2000mまで上がっても寒さはなく、力強い日差しを浴びていると暖かさすら感じられる、まさにハイキング日和でした。
前方にはドドーンと日光白根山。その凛々しい姿に、いやが上にも気分が盛り上がります。そして振り返れば、谷川連峰や尾瀬方面の山々がズラリと連なっていることを、ロープウェイの車窓から見ていたのですが、頂上でもっと素晴らしいパノラマが待っているからと写真を撮らなかったことを、後で後悔する羽目になるのでした。

歩き始めのうちは、観光客向けの散策路と重なっていることもあって、いたって穏やかな道です。
次第に登り坂が増えてきますが、まだまだ散策路なので、歩きやすい道が続きます。
分岐点ごとに案内図とともに分かりやすい道標があるなど、散策路はとても良く整備されていました。
散策路エリアの最後の分岐を過ぎると、本格的な登山道に変わって、山腹を徐々に登っていくようになります。
ところどころに急坂が現れますが、急坂が長く続くことはなくて、割と登りやすい道です。でもその間は、似たような景色ばかりが繰り返されて(だから写真もこの1枚だけ)、変わり映えのしない道がしばらく続きました。

しかし長かった樹林帯を抜けたその途端、開放的な斜面が広がるようになって、一気に爽快感がアップします。
そしてその後は景色が次々と変化して、目を楽しませてくれました。ただ、ここなどは写真で見ると気持ち良さそうな道ですが、実際は砂礫のザレた地面にたびたび足を取られて、1歩1歩が少々苦しかった区間です。
頂上に近付くにつれて、次第に大きな岩が増えてきて、登山道もその中に入っていきます。
日光白根山の頂上は、下から見上げた写真でも良く分かる通り、3つのピークが隣接していて、最高点は中央のピークです。登山道がまず南側のピークに登り詰めると、小さなギャップを挟んだ先にその最高点ピークが見えてくるとともに、さすが百名山だけあって、頂上一帯がかなり賑わっている様子も目に入ってきました。
一旦小さく下ったら、あとは最高点ピークへの登りを残すのみ。最後は大岩の間を縫うように登っていきます。
すると、頂上を目前にして渋滞に巻き込まれました。頂上での撮影待ちの列らしく、しかも人を待たせていながら時間を掛けても平気な人が多いのか、なかなか列が前に進まないので、ほとんど停滞に近いような状況です。
しかし私は頂上での記念撮影などに一切興味がないので、律儀に順番を待つ意味がありません。登山道を外れても登れるルートが見つけられそうだったので(上の写真もそのルートから撮ったもの)、途中で列を離れて適当に頂上を目指すと、案の定、頂上では撮影会が延々と繰り返されていました(全くこれだから百名山は‥‥)。
せっかく来たので、一応三角点も撮っておきました。
行列にも閉口しましたが、重ねて残念だったのが、つい先程まで良く晴れていたのに、少し前から雲が出始めて、方角によっては完全に曇ってしまったこと。ロープウェイ待ちの15分が、こんな形で響いてしまったのでした。
西側はまだ、ロープウェイの車窓から眺めた時と比べると大いに霞みながらも、谷川連峰や尾瀬方面がなんとか見えていたのですが‥‥。 (下の写真にマウスを乗せると山名ガイドを表示します)
東側はすっかり雲に満たされていて、日光方面の展望はほほ皆無。眼下の五色沼と、それを囲む稜線(そこをこれから歩きに行きます)という、ごく近い範囲を見るのがやっとでした。
さて日光白根山の頂上は、3つのピークを合わせるとそれなりの広さがありますが、どこもかしこも登山者で賑わっています。落ち着いて寛げそうな場所が見つからず、展望も今ひとつですし、ロープウェイ待ちの分だけ、スケジュールもわずかに遅れ気味となっていたので、頂上では小休止にとどめて先へ向かうことにしました。

ということで、広い頂上部を前白根山に向けて歩き始めると、これから歩く稜線がさらに良く見えてきました。
はるか下に見下ろす五色沼を囲む稜線を、反時計回りに周回する計画で、これから目指す前白根山が写真右奥で地面が白っぽく見えているピーク、そこから稜線を左に伝って、雲にかかりそうにして尖って見えるピークがその次に向かう五色山です。そしてこの時点では、そのあとさらに五色沼の畔にも立つ予定でいました。
さらに右を向くと、奥白根山へ続く稜線の先に、中禅寺湖がうっすらと見えていましたが、写真を縮小したら分かりにくくなってしまいました(写真の中央少し左寄りで、稜線のすぐ上に写っています)。
3方向からの登山道が合流する日光白根山の頂上はもちろん、ロープウェイ駅からの登山道にも人は結構いたのですが、前白根山への道に入った途端に人が激減して静かになりました。百名山では良く見る光景ですが、きっと多くの人たちは日光白根山に登りさえすれば満足で、その周囲の山になんて興味を持っていないんでしょうね。
やがて奥白根山への道は急斜面に入って、五色沼とほぼ同じ高度まで一気に下ります。大小の岩がゴロゴロ転がる上、ザレて足を取られやすい地面での急降下が続くので、ここは得手不得手が大きく分かれるところでしょう。
この日は、先週ソールが剥離してしまったファイブテンのシューズ「キャンプフォー」を早速買い換えて臨んでいて、ステルスソールがしっかり岩を捉えてくれるので、足元に何の不安もなく軽快に下ることができました。
長かった急坂をようやく下り切って、ほぼ平坦な道に変わると、前方に五色沼避難小屋が見えてきました。
五色沼避難小屋の前で、この日初めて腰を下ろしての休憩を入れました。ここは分岐点になっているので、これまで歩いてきたペースを計画と比べて、このあとどのコースを歩くかの最終判断をしようと思っていたからです。
もし予定より大幅に遅れていれば、稜線歩きをやめて五色沼直行プランに変更するところでしたが、時間を確認すると、相変わらずロープウェイ待ちの15分だけ遅れているという状況。これなら、あとで微調整を入れる必要はあるかもしれませんが、大きな計画変更はしなくても良さそうなので、予定通り稜線に向かうことにしました。

ここから、前白根山と五色山をプチ縦走する形になりますが、高低差の大きな登り下りがない、気持ち良く歩ける稜線が待っているはずです。五色沼避難小屋からの登り返しも、わずか10分ほどでその稜線に上がりました。
とても見晴らしの良い稜線で、これから歩く前白根山までの道がすべて見渡せました。
稜線の反対側は、少し前までよりも雲が少なくなっていて、中禅寺湖の湖面がしっかり見えてきていました。
この日2つ目のピーク、前白根山の山頂に到着です。頂上直下がザレて歩きにくい斜面になっていたので、わずか60mほどの標高差が、そろそろ疲労がたまってきている足には少しこたえました。
前白根山は平坦で広い山頂部を持っていますが、周囲で休んでいた人をすべて合わせても10人ほどという静けさです。標識の先に見えている日光白根山が、今もまだかなり賑わっている様子なのとは好対照でした。

次に向かう五色山までの道も全部見えていて、穏やかで気持ち良さそうな稜線を歩くのが今から楽しみです。もしもスッキリと晴れていれば、見た目にももっと爽快な景色だっただろうと、その点が少し惜しまれますが‥‥。
五色山へ向かう途中で、右手側の景色が開けると、湯元温泉あたりが見えてきました。そちらに下るコースも2つありますが、どちらもかなり厳しい下りなので、そこを歩くには相応の覚悟をして臨む必要がある模様です。
穏やかに見えた五色山への道は、五色山の手前で思っていた以上に下っていて、しかも登り返しが少し急だったので最後は少しこたえました。とはいえその登りも50mほどのことで、さほど時間はかからず五色山に到着です。
五色山は無人で静まり返っていました。まぁ、中途半端な地点にいるには、そろそろ遅い時間になりつつあるので(なにしろ歩き始めが10時40分なんて時間でしたから‥‥)、誰もいないのも当然だったかもしれません。
五色山からは、すぐ下に五色沼を見下ろせます。ただこの時間は太陽と同じ方向になっていて、水面が日光を反射してしまうので、せっかくの綺麗な色があまり良く分かりません(右上は日光白根山です)。
それでも、雲が時折光の加減を変えてくれると、神秘的なエメラルドグリーンの水面が現れたりもしました。

五色山からの下りは、ササ原の中を進みます。斜面が緩やかなうちは、なかなか雰囲気が良かったものの、次第に傾斜がついてくると、道が深く掘られたりしていて、必ずしも歩きやすくはありません。
下るにつれて五色沼が近付いてきます。当初の計画では沼の畔まで行って、その美しい水面を間近から愛でる予定でしたが、このあたりで見納めとすることになりました。
その訳は、計画からの15分の遅れが、ここまで来ても挽回できていなかったからです。そこで、五色沼への寄り道を取りやめて、この分岐点からロープウェイ駅へ直行する近道に入り、少し時間を浮かすことにしました。
 (計画にはある程度の余裕を見てあるので、少々遅れても実際には全く問題にならないのですが、かといってロープウェイの運行時間内(~16:30)に駅まで戻れないと大変な事態になるので、ここは万全を期しています)
弥陀ヶ池に到着。ここも、午後3時に近いという時間だからか、ほとんど人がいなくてひっそりとしています。
ここまで来れば、いい加減ロープウェイ駅までの所要時間が計算できるので、ゆっくり休んで行けるものと思っていました。しかし、距離や高低差などを元にした計算では相当の余裕があるはずなのに、現地の案内図が、その倍近い時間が掛かるとしているのを見て少し不安になります。静かな池畔の雰囲気をもっと噛みしめたいところでしたが、地図には現れない難所でもあるのかもしれないと、とりあえず先に進んでおくことにしました。

弥陀ヶ池の時点で、あらかた下ってきた気になっていたのですが、その先にも大きな下りが延々と続いていて、なかなか終わりが見えません。一体いつまで下るのかと、このあたりで少々ウンザリしてしまっています。
それでも、七色平の小さな湿原が見えてくれば、長い下りもようやく収束します。
小さな湿原の先には七色平避難小屋が建っていて、その脇を通過していくと間もなく・・・
見覚えのある地点に出ました。ほんの4時間ほど前に、日光白根山へ向けて歩いていた道に戻ったのです。あとはロープウェイの駅まで、遊歩道に近い道を引き返すだけなので、もう何の心配もいらないのでした。
結局ロープウェイの駅には、ほぼ自分で計算していた通りの時間で戻ってこられました。案内図に表示されているコースタイムに惑わされましたが、きっとそれは観光客向けにゆっくり歩く設定で書かれているのでしょう。

日光白根山を振り返ると、再び良く晴れてきているような。雲が多かったのは昼過ぎだけだったのでしょうか。
足湯がある高台に登ると、山裾が良く見えるようになって、少し違う印象の見え方になりました。
そしてこちらが、最初に来た時に写真を取り損なった、駅前からの西側の展望です。朝はまだ、武尊山の左後方に谷川連峰が見えていたのですが、この時間になるとすっかり霞んでしまっていました。
  ※下の写真は山名ガイドを入れた縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
時間はたっぷりあるので、最後はこの「天空の足湯」で少しゆっくりして行きます(たまたま人のいない一角を撮りましたが、実際には多くの登山者や観光客が展望を楽しみながら足湯に浸かっていました)。
ロープウェイで丸沼高原まで下りてきたら、最後はセンターハウス前でシャトルバス(無料)を待ちました。
 (写真左端に写っている、ベンチのある一角がシャトルバス乗り場です)
普通の路線バスは、14:20発などというあり得ない時間に最終が出てしまって、到底間に合わないので、ロープウェイ会社が運行してくれているらしいこのシャトルバスがなかったら、今回の計画は実現しませんでした。

タグ:上信越
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:スポーツ

丹沢表尾根(政次郎ノ頭まで) [丹沢]

2016/10/07(金)

■第334回 : 丹沢表尾根(政次郎ノ頭(1209m)まで)


平日のこの日は、丹沢の表尾根を縦走して塔ノ岳へ登り詰めるコースを計画して出掛けてきました。
自宅から近くにある丹沢は、登山を始めてすぐの頃には頻繁に通っていたのですが、それ故にその後すっかりご無沙汰になっていたエリアも少なくなく、表尾根コースも1年目の2006年以来実に10年ぶりとなる再訪です。

表尾根コースは、展望の良い開放的な稜線歩きが大きな魅力。しかし、この日の上空はどんよりとした曇り空で、丹沢核心部の山々はその雲の中でした。見通しがきかない稜線歩きでは、爽快感も半減してしまいます。
しかも2時間ほど歩いた頃には、シューズの靴底が剥がれそうになるというトラブルが発生。当然それ以降は登山を続けられず、エスケープルートから急遽下山するしかなくなって、消化不良気味の幕切れとなりました。

(往路)
市営斎場入口 06:50-07:05 相模大野 07:18-07:49 秦野
秦野 08:18-09:06 ヤビツ峠

(登山行程)
ヤビツ峠バス停 09:05
富士見山荘跡  09:25
二ノ塔     10:15-10:20
三ノ塔     10:35-10:45
烏尾山     11:05-11:15
行者ヶ岳    11:35
政次郎ノ頭   11:55
戸沢      12:55-13:05
大倉バス停   14:20

(復路)
大倉 14:22-14:37 渋沢 14:39-15:13 相模大野
相模大野 15:20-15:35 大野小学校入口


大きなマップで見る

ヤビツ峠へ向かうバスは、平日の朝は1本しかありません。とはいえ平日だから、30分も前から並べば十分だろうと思っていたら、秦野駅のバス乗り場にはすでに、1台では座り切れない程の列ができていて慌てました。
超メジャーなド定番コースだけに、年配の方々にも大人気で、なるほど定年退職組には曜日なんて関係なかったのです。幸いバスが2台出ることが分かり、2台目の列に並び直して、なんとか座って現地へ向かいました。

ヤビツ峠でバスを降りて歩き始めます。晴れるという予報に反して、すっかり曇っているのは残念ですが、日差しがない分だけ空気がヒンヤリとしていますし、風も涼しく吹いていたので、快適に歩くことはできそうです。
始めは車道歩きで、緩やかな下りが20分ほど続きます。火事で焼失した富士見山荘跡のT字路まで来て、さらに下って行く道路を見送って左折すると、ようやく登り坂に変わります。
登山口は、車道を登り始めてすぐの所にあります。ここからいよいよ山道が始まるのでした。

しばらくは木段の多い登りが続きます。このところ山行頻度がガクンと落ちたことで身体が鈍っているのか、今年の山行では足を攣ることが何度かあったので、息が上がらない程度のペースを保ってゆっくり登っていきます。
いかにも丹沢らしい登山道で、木段には段差の大きな箇所も多く、所々で小休止せずにはいられませんでした。
ガレ場を登るようになると、次第に樹木が減って景色が開けてきて、振り返れば大山や相模湾などを見渡せるようになります。このあたりまで来れば、二ノ塔まではもうひと頑張りといったところでした。
二ノ塔の頂上に着きました。ここはあまり展望がなく、お隣の三ノ塔が進行方向の近くにそびえて見える程度なので、少し息を整えたらすぐに出発しています。それにしても、上空の雲はこのまま取れないのでしょうか。

二ノ塔からの下りはわずかなもので、すぐに三ノ塔への登りが始まります。この区間も、二ノ塔までと同じように木段が多くて、少々しんどく感じられました。
三ノ塔に到着したら、ここから先は見通しの良い稜線が続きます。予報通りに晴れれば、素晴らしい展望が見られると期待していたのに、進行方向に現れるはずのもっと高い山々は、こんな感じで相変わらず雲の中でした。
丹沢の核心部ばかりか、周囲の山域にも雲が多くて、西側を見ても箱根の山々が辛うじて見える程度にとどまりました。条件さえ良ければ、富士山や南アルプスが望める場所なので、これにはガッカリです。
  ※下の写真は山名ガイドを入れた縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
東側も同様で、江ノ島が霞んで見えているのがやっと。伊豆大島や房総半島などは全く分かりませんでした。
  ※下の写真は山名ガイドを入れた縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。

三ノ塔での休憩後は、表尾根の続きを先へと進みます。次に向かう烏尾山(写真左手前)は三ノ塔よりも標高が低いのでさすがに見えていますが、その先は行者ヶ岳が見えているかどうか。できれば、塔ノ岳までの稜線が全部見えていて、その中を歩いて行く爽快感を味わいたかったので、それはまた次の機会の楽しみとなりました。
三ノ塔からの下りでは、真新しそうな木製階段を多く見掛けました。こうして整備して頂けることはとても有り難いのですが、とはいえここまで立派な階段だと、山歩きをしている気分ではなくなってしまうのが玉に瑕です。

烏尾山荘が建つ烏尾山に、間もなく到着です。この時も、上空は曇っているままでしたが‥‥。
おや、烏尾山の向こうにある山が見えてきているような!
そうです、ここに来てついに、最終目的地である表尾根のゴール、塔ノ岳が見えてきました(左奥のピーク)。
と喜んだのも束の間、すぐに、山歩きを楽しんでいる場合でない事態に気付かされて愕然としました。烏尾山のベンチに腰掛けての休憩中、ふと足元に目をやると、シューズのソールが剥がれ掛かっているではありませんか。
両足とも、かかとの真下部分の接着面があらかた分離して、一応は繋がっているけれど隙間ができている状況です。雑誌の記事等で、ソール剥離問題の存在は良く知っていましたが、まさかそれが自らの身に降りかかるとは。
ただ、完全に剥がれている訳ではなく、いつから始まったのかは分からないもののここまで普通に歩けてもいたので、丁寧に歩けばもう少し持ってくれるだろうと考えて、この時はまだ深刻に捉えてはいませんでした。

ということで、それからはシューズにあまり負担を掛けないよう、そろりそろりとした歩き方に切り替えます。特にねじる方向に力が加わるのは極力避けて、なるべくフラットな場所に静かに足を置くよう心掛けました。
そんな状況で、あまり楽しむ余裕はなかったのですが、進行方向を見ると次第に明るくなって、稜線歩きならではの爽快な景色が広がるようになっていました。奥に見えてきた塔ノ岳まで、無事にたどり着けるでしょうか。
  (下の写真にマウスを乗せると山名ガイドを表示します)
行者ヶ岳に到着すると、そこは数人で立ったらもういっぱいになりそうな、狭いピークでした。
ここで改めて靴底をチェックしてみると、最大限静かに歩いたつもりだったのに、烏尾山からの30分ほどの間に想像以上の早さで事態が進行していて、もはや右足のソールはかかと部分が完全に剥離していました。
こんなペースで悪化が進むとあっては、もうこれ以上歩き続けることなんて危なくてできません。すぐにでも山を下りたいところですが、そうするには、かなり山深い地点まで入り込んでしまっていたのが困りものでした。

行者ヶ岳で慌てて地図を広げて、最善のエスケープルートの選定に入ります。
安全な下山路がある地点まで引き返すとすれば、三ノ塔まで戻ることになりますが、その間にはかなりのアップダウンがあって、靴がどこまで耐えられるかが心配になりますし、三ノ塔からの下山路も結構距離があります。
むしろ、もう少しだけ先に進んで政次郎ノ頭まで行き、そこから下山路に入るほうが良さそうだと判断しました。政次郎尾根は1時間ほど下って戸沢に出るまでは山道ですが、そこから林道に変わるので、最悪戸沢まで靴が持ってくれさえすれば、残りの長い林道歩きは少々傷んだ靴でもなんとかできそうな気がしたからです。

行者ヶ岳の先で、小さなコブを2つほど越えて、クサリ場を下ります。普段ならクサリ場は絶対に写真を撮るところですが、もう靴のことだけが気懸かりで写真どころではなく、ただただ歩くことに集中していたと思います。
政次郎ノ頭に着くと、いよいよ塔ノ岳(写真左端)への距離が縮まりましたが、それを目前にここから撤退です。
政次郎尾根への分岐は、政次郎ノ頭を越えてわずかに下った所にありました(写真は振り返って撮ったもの)。
こんなことでもなければ、一生歩くことがなかったかもしれない政次郎尾根に入ります。まだ1時間ほどは山道が続くため、それまでは靴底を持たせなくてはならないので、1歩ごとに着地点を吟味しながら、慎重に足を置いていくことを繰り返しました。下りをこんなにゆっくりと歩いたことは、初めてではなかったかと。
どんな状態の道なのかが全く未知のまま、急遽歩くことになった政次郎尾根ですが、幸いにも全体を通して歩きやすく整備されていました。途中には、大きな段差が続く区間があったものの、長くは続きません。
あまり歩く人がなさそうに思われたコースなので(実際、この日は誰ともすれ違いませんでした)、荒れているのではないかという心配をよそに、実際には良く歩かれているようでした。この点については、帰宅後に「東丹沢 登山詳細図」を確認した時、このコースに「車を利用して、表尾根の核心部へ入る最短コース」との説明が書かれていたのを読んで納得しています。なるほど、バス派の私には思い付かない利用価値があったのですね。
キャンプ場関係の建物などが見えてくれば、間もなく山道は終わります。
戸沢の政次郎尾根への入口に着きました(振り返って撮影しています)。
丁寧に歩き通したからか、靴底の剥離が大きく広がることはなく、右足だけ、かかとの下部分が剥がれているという状況で踏みとどまってくれました。大事には至らずにホッと胸を撫で下ろしています。

戸沢からは長い林道歩きが続きます。沿道にはほとんど何もなく、ひたすら退屈なことは否めませんが、今回は林道を歩けることをメリットとしてこのコースを選んで来たので、甘んじて受けるしかありません。
林道を1時間以上歩いて、秦野戸川公園内に入れば、もう大倉バス停は目と鼻の先です。あとは吊り橋を渡るだけというところで、吊り橋の手前にベンチがあったので、そこで靴の状態について最終確認をしました。
林道に出られた安心感から、その後はあまり丁寧には歩かなかったので、右足はさらに剥離が進んで、1歩ごとにかかと部分からペタペタと音がする状況でした。それでも、土踏まずよりも前の部分には剥離が及んでおらず、ソールが完全に分離する心配はなさそうです。かといって、このあとは人の多い場所に出てバスや電車に乗るので、さすがにこのままという訳にもいきません。試しに応急セットに入れていた絆創膏を使ってみたら、結構しっかりと繋げてくれて、見てくれは少々悪いものの、その状態で自宅まで問題なく歩くことができています。
ところで左足のほうは、最初に烏尾山で気付いた時の状況からあまり変化はなく、かかとの下に隙間がありつつも、一応は繋がっている状態が保たれていたので、帰宅するまで特段の手当ては必要ありませんでした。
なお参考までに、このシューズはファイブテンのアプローチシューズ「キャンプフォー」で、購入は2009年5月。すでに7年目に入り、現在使用している何足かのシューズの中で最も古株になっていたので、まぁ仕方ないか。

靴の手当を終えたら、この「風の吊り橋」を渡って大倉バス停へ。発車間際のバスに駆け込む形になったので、珍しくバス停の写真は取り損なっています。


【 後日追記 】
絆創膏で応急措置した後のシューズはこんな感じです。
写真にマウスを乗せると左シューズの剥離範囲を示しますが、左足の剥離が内側だけだったのに対して、右足は内側も外側も剥がれたので、最終的には足上げの度にかかとの下が開いてパタパタと音がする状況になりました。
このシューズは、アウトソールの部材がヒールカップを巻き込むようにして上までせり出している珍しい構造をしていて、それゆえ絆創膏で1箇所だけ繋げれば十分に固定できたのが幸いでした。
左シューズの内側はこんな具合です。写真にマウスを乗せた時に色で示す範囲に隙間が生じていますが、その隙間が靴の中央付近まででとどまり、反対側には及んでいなかったために、パカッと口が開くには至らずに済んでいました。(最初に烏尾山でこの事態に気付いた時点では、まだ右シューズもこれに似た状況だったのです)
なお、ソールの剥離はかかとの部分だけに生じていて、つま先から土踏まずにかけては左右ともに無傷でした。
それにしても、こうして見ると単にアウトソールが剥がれただけでなく、ヒールカップもかなり損傷しているのでした。恐らくは出掛ける前に靴の状態をしっかり確認していたら、その時点で気付くことができたのでしょう。
最後に、左シューズの外側の様子です。この写真でも、マウスを乗せた時に剥がれた範囲を示すようにしましたが、こちら側には影響がほとんど及んでおらず、外側だけを見ても、異状がある靴だとは分からないのでした。

タグ:丹沢
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:スポーツ