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大岳山・鍾乳洞と滝のみち [奥多摩]

2015/10/31(土)

■第312回 : 大岳山(1266m)・鍾乳洞と滝のみち


今回は、「関東ふれあいの道」の“鍾乳洞と滝のみち”をベースにしたコースを歩いてきました。
“鍾乳洞と滝のみち”は、天狗滝・綾滝・大滝という3つの滝を巡り、さらに大岳鍾乳洞(今回は割愛)も楽しめるという、涼味あふれるコースです。
その代わり、山の頂上を全く目指さないコースなので、途中には大岳山へ寄り道するアレンジを加えています。

(往路)
古淵 06:09-06:31 八王子 06:35-06:46 立川
立川 06:58-07:34 武蔵五日市 07:39-08:05 千足

(登山行程)
千足バス停  08:05
天狗滝    08:35
綾滝     08:55-09:00
つづら岩   09:35
富士見台   10:05-10:10
大滝分岐   10:25
大岳山    10:55-11:05
大滝分岐   11:35
大滝     12:05-12:15
養澤神社   12:50-13:00
上養沢バス停 13:05

(復路)
上養沢 13:13-13:50 武蔵五日市 14:02-14:18 拝島
拝島 14:30-14:42 八王子 15:00-15:22 古淵


大きなマップで見る

JR五日市線の終点・武蔵五日市駅から、藤倉行きのバスに乗り継ぎます。ほぼ満員になって発車したバスは、払沢の滝入口でかなりの人を降ろしたので、浅間嶺へ向かう人が一番多かったようでした。
その少し先の千足で下車したら、この商店の前を通り過ぎてすぐの道を右に入ります。
はじめは車道を歩きます。そこそこ晴れ間もある予報だったのに、空全体を雲が覆ってどんよりしていました。
5分ほど歩くとトイレがありました(この後は、大岳鍾乳洞まで下らないとトイレがなかったです)。車道はかなりの勾配で、ゆっくりしたペースでないと登れませんが、それでも沿道にはポツポツと人家が見られました。
一般車両が通行止めになった先も、もう少し舗装道路が続きます。
15分ほど経った頃、先のほうに車道の終点が見えてきました。

車道が終わった先から、登山道が始まりました。
登山道は、しばしば沢と絡むようにして登っていきます。沢の流れは穏やかで、このように横断点(何度かありました)もしっかりしていたので、余程の増水がない限りは徒渉に問題が生じることはなさそう。
まず最初に現れたのは小天狗滝でした。
間近から見た小天狗滝。落差は10mほどで、水量が少ない時期でもあるためか、穏やかな印象の滝でした。
小天狗滝から数分で、天狗滝が現れました。落差38mというスケールの大きな滝ですが、岩肌が垂直ではないため、落ちるというよりは滑り下りるような具合で、滝の大きさからすると随分と大人しく見えます。
だから、登山道が滝の間近を横切っても音が控えめで、大きな滝の目の前にした感覚とはちょっと違いました。

引き続き、登山道は沢の近くを登っていきます。天狗滝を過ぎると、道の傾斜は少し落ち着いたようでした。
行く手に綾滝が見えてきました。近付く前から、滝の大きさが良く分かります。
綾滝の落差は20mほどで、天狗滝と同じく、岩肌を撫でるように流れ落ちる優美な滝です。
綾滝も滝壺のそばまで近寄ることができますが、間近から見てもしっとりとして奥ゆかしい佇まいでした。
綾滝のすぐ脇にはベンチがあります。この先で登山道が急登に変わるのに備えて、ひと休みしていきました。

綾滝からつづら岩までは、300m近い標高差を一気に登ります。地図では急斜面を直登する具合に道が描かれていたので、一応急登の覚悟はしつつも、「関東ふれあいの道」だから、傾斜を緩和するために道がジグザグを描いて、少しは登りやすくなっているだろうと期待していたら、全然そんなことはありませんでした。
地図に描かれた通りに急勾配の道がずっと続きます。さすがに急峻と表現するほどの箇所は出てきませんが、それでも手を添えて登るほうが楽だったり安心だったりする箇所はいくつもありました。
どうにか急登を登り詰めると、馬頭刈尾根の登山道に出ました。

尾根に出たといっても、その尾根上につづら岩が乗っているので、登山道はその下を巻くようにして進みます。登山道の頭上では、これからつづら岩に挑もうとする1人のクライマーが準備作業中でした。
右端に写っているのが、登攀準備中のクライマー(ピンクのシャツに白ヘル)。ほかにも何人かいたようです。
登山道は大岩壁の下を巻ききって、つづら岩の西端に達したところで尾根上に出ます。
ようやくつづら岩と同じ高さに立てたので、つづら岩を振り返りました。登らない限り全容を見渡すことはできそうもありませんが、こんな垂直な岩壁が尾根上に長く続いているようです。

つづら岩までの急登を終えたところですが、その先の尾根道もアップダウンが続いていて、なかなか息を整える間がありません。途中には岩混じりの箇所も現れます。
「この先道悪し」の注意看板2連発。でも特段の危険はなく、アスレチック気分を楽しんで通過していきます。
岩混じりの一帯を抜けると、ようやく穏やかな気持ちで歩ける尾根道になりました。
右手側の樹木が途切れた地点からは、これから向かう大岳山の姿を眺められました。
富士見台のピークに到着。“鍾乳洞と滝のみち”を歩くだけならば、ここが最高点になります。
かつては展望が良い地点で、自分が2008年に登った時の記事にも「大岳山の良い展望台」と書き記していたのですが、その後樹木の生育が進んだのか、今ではこのように大岳山の頂上が辛うじて頭を出しているだけでした。
その状況は富士山側の樹木にも言えそうな感じで、今でも名前通りに富士山が望めるのか気になりましたが、曇っていたこの日は遠望が利かず、確かめられずに終わります。展望のないあずまやで休憩だけしていきました。

富士見台を過ぎると、尾根上のササが濃くなって、道に少しかかるような区間もありました。
ほどなくベンチのある地点に出ると、南側が広く開けていて、晴れていれば富士山が見えるはずなのですが‥‥
残念ながら近くまでしか見渡せず、本来ならば右半分に写るはずの富士山は影も形もありません。ちなみに一番手前がお隣の浅間尾根で、その奥に笹尾根が同じような高さで重なり、さらに右端には権現山が見えています。
標高が1000mを超える尾根上では、紅葉もそこそこ見られましたが、見頃というほどではなく、日差しがないこともあって見栄えもパッとしませんでした。
大滝への降下点に着きました。“鍾乳洞と滝のみち”はここから下って行くのですが、それでは山に登らないまま終わってしまうので、今回はここを直進して大岳山まで往復してから戻ってきます。
ということで、さらに尾根上を進みます。この先は登りが続くものの傾斜は緩やかで、気持ち良く歩けました。

いよいよ大岳山に近づいて、大岳山手前の分岐点まで来ました。左右に分岐するのはどちらも巻き道に当たり、ここからは頂上を目指さずほぼ水平に進んで、大岳山の東側と西側にそれぞれ向かいます。
左に分かれる西側の巻き道は歩いたことがないので、大岳山に登った後は、そちらから戻ってくる予定です。
一旦は東側の巻き道に入りますが、前にも歩いているので、バリエーションの南尾根ルートに入ろうと思っていました。ほんの2~3分進むと、左の斜面に踏み跡を発見、何も目印はありませんでしたが、登ってみます。
すると、踏み跡はその先にも続いていて、これが南尾根ルートで間違いないようです。テープなどの目印類が一切見られないものの、そこそこ歩かれているらしく踏み跡は予想よりも明瞭で、進路に不安は感じません。
その代わり、急斜面をものともせずに直登するので、なかなか容赦ない感じの登りが続きます。傾斜は上部に行くほどキツくなり、頂上直下には両手を着いて這うようにして登るような箇所もあるほどでした。

大岳山に到着。この日が6回目の登頂となる頂上は、いつものように賑わっていました。
大岳山からの展望はこの通り。馬頭刈尾根の展望地からは見られた笹尾根も、霞の中に消えようとしていました。
西側では、近くの御前山(写真右端)が雲の中だったので、大岳山に雲が出ていないだけ良しとしましょうか。

計画では、下山後は上養沢14:55発のバスに乗る予定だったのですが、急登が続いたにもかかわらず快調なペースで登れたことで、大岳山に予想外の早さで着いており、この調子なら1本前の13:13発に間に合いそうです。
ということで、眺めもないことだしと大岳山での休憩を短めにすませて、そそくさと下山を始めました。

大岳山での休憩後は、一旦逆方向の鋸山・奥多摩駅側へ。下る途中には足元に要注意の急坂もありますが、問題なくスムーズに通過していき、巻き道との分岐点で進路をぐるっと変えて巻き道に入ります。
西側の巻き道は、南下すると登り基調になるのが想定外でしたが、緩やかなのでペースを落とさず進めました。
大岳山西側の巻き道で見た紅葉が、この日のコースの中で一番見栄えがしていたでしょうか。
先程の分岐点まで戻ってきました。ここから大滝への降下点までは、さっき歩いたばかりの道を逆行します。
緩やかで歩きやすい道を下るだけなので、あっという間に大滝への降下点に戻ってきました。

大滝へ下る道も、はじめはとても歩きやすく、引き続き駆け下りるような感じに飛ばして下っていきます。
ところが、しばらく下って沢音が近付いてくると、石ゴロの道に変わって快適には歩けなくなりました。
このあと、足の置き場に気を遣ういやらしい感じの下りが、そんなに長い間ではありませんが少し続きます。
道が再び穏やかな感じに戻るのは、沢に沿って下るようになってからでした。

その先は沢に絡んで進む道となり、何回か飛び石で対岸に渡りますが、この地点をはじめ増水時に問題なく通れるのか気になる箇所もありました。このコースを降雨後に歩く際は、徒渉の可否に注意が必要かもしれません。
でも水が穏やかに流れている限りは、きれいな感じの沢でした(上の写真の徒渉点から上流側を見たところ)。
その後も沢沿いの道にしては、割と歩きやすい箇所が多かったです。
そして沢の近くに出れば、苔生した美しい景色に癒されます。
さらに下ると、沢のすぐ脇を通るような所も(写真右端あたりが登山道になっています)。
ずっと近くを流れていた沢が、ここから急に落ち込んでいて、周囲にも轟音が満ちてきました。ということは‥‥

この日の一番の見所、大滝が目の前に現れました。
流量が豊富で、落差約30m(資料によってまちまちですが)を勢いよく流れ落ちる、とても力強い滝です。
本体が2段になっているほか、滝壺の下にも、小さな滝が続いていました。
大滝も、すぐそばまで近付くことができます。
見る人を圧倒するような豪快な滝ではないものの、さすがに至近距離から見ると迫力がありました。
滝壺に近付いても、飛沫を浴びるほどではありませんが、滝とともに吹き下りてくる、沢の冷気を帯びた風が清々しく感じられて、しばらく立ちすくんでしまいました。

大滝を後にして、登山道をさらに下っていくと、、、
間もなく林道に迎えられて、沢沿いの気持ちの良い道は終わりを告げました。
退屈な林道歩きの始まりです。
途中には大岳鍾乳洞があります。実は当初の計画通り、このあと上養沢14:55発のバスに乗るのであれば、かなり時間を余らせて下ってきているはずなので、その時間でここを見ていこうと楽しみにしていたのです。
でも1本早い13:13発の便に予定を変更した時点で、そこまでの時間の余裕が作れないことがほぼ確定していて、実際もその通りで前を素通りすることになってしまいました。また近いうちに来られると良いのだけれど。。。
林道を30分ほど歩いて、バス通りに出たところには、大岳鍾乳洞入口バス停があります。
でもまだ早いので、目の前にある養澤神社(前の写真の左端に写る鳥居の奥)の境内で、少し時間を潰します。
ほんの2~3分歩いたところに、バスの起点である上養沢バス停があります。料金は同じですし、バスが早めに来れば乗り込んで発車時刻を待つことができ、座る席も選びやすくなるので、そこまで行ってバスを待ちました。
まだ山から下りてくるには早い時間のためか、ここからこの便に乗ったのは6人だけでした。

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剣山・次郎笈(後編) ~ 次郎笈から丸石を経て二重かずら橋へ下る ~ [四国]

2015/10/24(土)

■第311回 : 剣山(1955m)・次郎笈(1930m) (後編)


前編 では、貞光ゆうゆう館から乗ったバスを見ノ越で降りて登り始め、日本百名山の剣山を越えて、次郎笈に登り返したところまでをお伝えしていました。ここからはその続きになります。

この日は時間に余裕のある行程なので、次郎笈の頂上でも少しゆっくりしてから、縦走路の続きに向かいます。
  ※この写真は前編と重複しています
分岐点のコブまで戻って、これから進む方向を眺めました。(下の写真にマウスを乗せると山名を表示します)
次郎笈の直下は急降下ですが、ひとしきり下れば、再びササ原を気持ち良く歩けるようになる様子です。
そして、この広々とした景色の中に、数えるほどの人しか見えないので、ここから先は一気に静かになりそう。
急降下を下り切ったあたりで、最初に登った剣山(左上)を振り返りました。
写真の右半分は次郎笈の北斜面で、中腹に鮮明に見えているのは、次郎笈峠で分かれた巻き道です。
ササ原に入るとほどなく、立ち枯れした樹木が目立つエリアに入りました。シカによる食害でしょうか。
あまり健全な景色とは言えないのかもしれませんが、なんだか趣が感じられて印象的でした。

その後も、開放的で見通しの良いササ原に入ったかと思えば・・・
ちょっとした木立に囲まれたりと、少し変化のある一帯を抜けていくのですが、、、
次にササ原に戻ったら、あとはこのウットリするような景色が、丸石までずっと続きます。しかも見渡す限り、前後に全く人の姿がありません。こんな極上の景色を独り占めしているなんて、もう最高の気分でした。
次郎笈からは断続的に下りが続いていて、丸石との鞍部まで下り切った地点がT字分岐になっていました。
登山地図では、左に折れてスーパー林道へ下る道も一般登山道として書かれているのですが、道標は前後方向の縦走路だけを案内して、分岐道を完全に無視しています。そういえば、剣山や次郎笈の頂上など、結構肝心と思える地点に道案内がなかったりもしていたので、この山域では道標等の整備が最小限に留まっているようです。
丸石への登り返しは100mほどですが、そろそろ疲れが溜まってきている足には少し堪えました。
ここで久しぶりに人とすれ違ったほか、丸石の頂上にも何人かのグループがいるようです。

丸石の頂上はこぢんまりとしていて、この写真の範囲がほぼ全てでした。着いた時には4人組のパーティーがいましたが、10分ほど経って彼らが次郎笈方面に出発してしまうと、静寂の中に私だけが取り残されています。そしてこのあとはもう、二重かずら橋に下るまで、もう誰ひとり会う人はいませんでした。
丸石から、歩いてきた稜線とともに、剣山(左奥)と次郎笈(中央やや右寄り)を振り返ります。丸石を過ぎると間もなく樹林帯に入ってしまったので、このようなスッキリとした景色はここで見納めとなりました。
反対側の進行方向を見るとこんな具合で、丸石を境に、景色がガラッと変わるのが良く分かる眺めでした。

丸石のすぐ先にある小さなコブを越えると、そこからの下りは樹林帯に入りました。
樹林帯に入っても、稜線上では地面が相変わらずササに覆われていました。なかなか雰囲気の良い森で、アップダウンも穏やかなので、引き続き気持ち良く歩いて行けます。
丸石避難小屋が現れたので、中を覗いてみたところ、真っ昼間ですから当然無人でした。このあたりの縦走路の静けさからして、利用する人もそう多くはないのでしょう(あくまで「避難小屋」でもありますし)。
小屋はとてもきれいに使われていました。入口の扉を開けると小さな土間があり、さらに扉を開けると奥はすべて広い居間となっていて、トイレもなく土間と居間を仕切る壁があるだけの、とても単純な構造の建物です。

丸石避難小屋の前を通ぎると、すぐ先が二重かずら橋への分岐点でした。時間に余裕があれば、このまま三嶺までの縦走路をたどってみたいところですが、今回はここから下ってしまいます。
このコースは最後にかずら橋を渡りますが、観光せずにただ通過するだけでも、料金を払うことになるようです。
二重かずら橋への道に入ると、ササが消えて、美しい自然林の中を落ち葉を踏みしめて歩く道になりました。
ただ、ここまで来ると人と全く会わないのが少し心細いくらいなので、この道も元々そんなに歩かれている訳ではないのでしょうが、そこに落ち葉が降り積もって道を覆ってしまい、しばしば道の所在を探す羽目になります。
尾根を単純にたどる道ならば、少々道が分かりにくくても道迷いの心配が少なくて済むのに、大きなジグザグを描くためにたびたび尾根から外れるので、落ち葉に隠された屈曲点を見過ごさないように注意が必要でした。
稜線上では終盤だった紅葉も、高度が下がるにつれて、見頃に近い綺麗な色合いを楽しめるようになりました。
尾根の下部になると、ジグザグがものすごく大きくなるので、道は斜面のトラバースが多くなります。トラバース道は細くて頼りなく、時には不明瞭になって、本当に正しい道を進んでいるのか不安になる箇所もありました。
やがて沢の水音が大きくなってくると、国体橋の袂に出ました。
対岸に渡り終えると、ベンチのある小広場があったので、そこで少し足を休めていきます。地図を見る限り、この先の道は穏やかな感じに描かれていて、ここまで下ればひと安心だと、この時は思っていたのでしたが‥‥。

ところがどっこい、国体橋の先もまだ、ガッツリ登山道を歩かされました。地図での穏やかな道の書かれ方から、最低でも林道っぽいもので、上手くいけば遊歩道的な感じかもと期待していたのですが、甘かったようです。
しかも一面に積もった落ち葉で、道がどこにあるか分かりません! このあたりは勘を頼りに突破しています。
沢沿いを進む道には、足場が不安定だったりして危なっかしい箇所も多く、最後まで気を抜けませんでした。

そんな訳で、二重かずら橋までがとても長く感じます。近付いてくれば少し前から見えてくるだろうと、勝手に思い込んでいたのですが、予想に反してその橋は、何の前触れもなく割と唐突に目の前に現れました。
かずら橋が2つ並んで架かっていることから「二重かずら橋」で、まず現れたのは男橋のほうでした。この橋については何の予備知識もなく来ていたため、外観が特徴的なだけで普通に渡れるとばかり思っていたのです。だから男橋は写真を撮れたことでもう満足できていて、もう1本のほうを渡れば良いだろうと、女橋に向かいます。
女橋は、男橋から少し下ってきたところにありました。2つの橋の見た目の違いは良く分からず、ほぼ同じ構造に見えましたが、川面からの高さにはかなりの差があって、女橋は男橋よりもずっと低く架けられていました。
女橋を渡り始めるところです。この時点でもまだ、この橋を甘く見ていたのでしたが‥‥。
いざ渡ってみると、すごくスリルのある橋ではないですか!
足元がこの通り結構スカスカで、不用意に足を置くと広く開いた隙間から落ちそうになりますし、それでいて橋自体も不安定にたわみながら大きく揺れるので、かなりの怖さを感じます。
手すりに掴まりながら、ただ渡るのがやっとで、途中で写真を撮ったりする気にもなりませんでした。
渡り終えてから、次の人たちが渡る様子を見ていますが、怖くて本当にこんな風に手すりを手離せないのです。

低いほうの女橋でも結構怖かったので、高いほうの橋も渡っておかなければと、また男橋にやって来ました。今度は先程とは反対側の袂にいるので、渡ったら往復して戻ってくる必要があります。
2度目とあって、徐々に慣れてきましたが、それでも手すりからなかなか手を離せません。カメラを操作する時は、どうしても両手を使うことになって、その際に手すりから手を離さなければならないのが緊張の瞬間でした。
スカスカの足元から遙か下を流れる川が見えているのも、かなりスリリングでした。
それでも1.5往復もしていると、写真くらいは普通に撮れるようになってきました。
そこで男橋から女橋を写してみたのですが、写真を縮小したらちょっと分かりにくくなってしまったようです。
橋の上から見る紅葉もそれなりにきれいでした。
最後に少し上から男橋を見下ろしてみました。

両方のかずら橋を楽しんだら、対岸の車道に上がります。
ここが二重かずら橋への降り口で、普通の観光客ならば、ここから入ってここに戻ってくるのでしょう。
降り口のすぐ脇にあるこの建物で、入場料金を支払いました。
ゴールのバス停もすぐ近くにありました(写真左端、位置は事前にGoogleのストリートビューで確認済みでした)。二重かずら橋への降り口は、「かずらばし」という道路標識の真下にあり、その右側の建物が料金所です。
いつものように、最後まで時間の余裕を保ったまま下ってきていて、バスの時刻までまだ1時間近くあるので、丸石パークランド(手前の写真で道路左側の建物)で少しゆっくりしていきます。
丸石パークランドでは食事ができるほか、土産物も買えるという情報を得ていて、ここに立ち寄る目的もあって早めに下ってきたのでした。というのもこのあと、バスを乗り換える久保にも、JR線に乗り継ぐ大歩危にも、土産物を買えそうな店がないことが分かっていて、ここが四国内で土産物を買える唯一のチャンスだったのです。
しかし残念ながら、職場で配りやすいものが見つからず、結局お土産はなぜか岡山で買って帰ることに‥‥。
ということで、丸石パークランドではお食事だけを済ませます。せっかくなので祖谷そばを注文しましたが、思っていたよりあっさりした味わいのものでした。2種類ある冷たいそばのうち、そばが食べやすくなっているほうだと言われた「ぶっかけ」を選んだのですが、もう一方の「ざる」を頼んでみたほうが本格的だったのかな。

バス停には私のほかに誰も現れず、1人寂しくバスを待ちます。登山道の様子から、同じコースを下っている登山者がなさそうなことは分かっていましたが、次々と通りすがる観光客も、例外なく車で訪れていたのです。
でもそこまでなら想定内だったのですが、見ノ越からやってきたバスの乗客がたった1人だったのは拍子抜けでした。3系統ある剣山へのバス路線の中で、確かに利便性で最も分が悪そうなのですが、それでも1人だけとは。
大歩危駅までの道のりは長く、2本のバスを乗り継いでいきます。この写真は、久保という地点で乗り継ぎのために降りた際に撮ったもので、人家とバス停以外には何もないような辺鄙な場所でした。
右が二重かずら橋から乗ってきた三好市営バスですが、ここに来るまでに、地元の方のほか、なんと外国人観光客まで乗り合わせてきたのには少しびっくり。その中からここでは、登山者2人が乗り継ぎのために降りました。
久保から乗った四国交通バスは、2人を乗せて発車したら、1時間以上かかる大歩危駅まで人の乗り降りが全くなく、乗客はずっと2人のまま。その2人を大歩危駅で降ろすと、その先は空気だけを運んで走り去りました。
あたりが暗くなる頃にやっと着いた大歩危駅は無人駅で、駅前にも地元の方が利用するスーパーや酒屋がある程度という、観光客が来ても手持ち無沙汰になるような場所でした。大歩危は割と名の通った景勝地だと思うので、かつてはその玄関口としてもう少し賑わっていたのではないかと想像するのですが‥‥。
もっとも、昼間ならば少しはいたかもしれない観光客も、こんな夕方では見掛けるはずもなく、それで余計に寂れた雰囲気に見えてしまったのかもしれません。
特急電車を待っているうちに、すっかり日が暮れました(この写真は実際よりも明るく撮れています)。
そのまま新幹線に乗り継いで帰京してしまうため、この日も瀬戸大橋を渡る頃には全てが漆黒の闇に包まれて、瀬戸内海の景色は何も分からずじまい。次に四国を訪れる時は、明るいうちに海を渡ろうと心に決めたのでした。

タグ:四国
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剣山・次郎笈(前編) ~ 見ノ越から剣山・次郎笈まで ~ [四国]

2015/10/24(土)

■第311回 : 剣山(1955m)・次郎笈(1930m) (前編)


今年の遠征計画は、天気が悪くて見送った以外に、体調が整わずに出発直前に中止することも1度や2度ではなく、全く実行できないままシーズンが終わってしまいそうでした。それでもこの日は、どうにか全ての折り合いがついてくれて、今年最初にして最後になりそうな遠征に、なんとか出掛けることができています。

今回の行先は、四国に2座ある日本百名山のひとつ、剣山です。
祖谷秘境の最奥に位置する山深い頂上からの、360度の大展望が素晴らしかったのはもちろんのこと、剣山から次郎笈・丸石にかけて、どこまでもササ原が続く開放的な縦走路もとても印象深いものでした。

(往路)
[前日] 古淵 14:42-15:12 新横浜 15:29-18:27 岡山
    岡山 19:05-21:14 徳島(泊)
[当日] 徳島 05:40-07:04 貞光 → 貞光ゆうゆう館 07:40-09:20(早着09:10) 見ノ越

(登山行程)
見ノ越バス停 09:15
リフト西島駅 09:55-10:00
剣山本宮前  10:25-10:30
剣山     10:35-10:55
次郎笈    11:35-11:55
丸石     12:40-12:55
丸石避難小屋 13:10
国体橋    13:50-13:55
二重かずら橋 14:15-14:25
二重かずら橋バス停 14:30

(復路)
二重かずら橋 15:28-16:00 久保 16:24-17:34 大歩危
大歩危 18:05-19:41 岡山 19:53-22:54 新横浜
新横浜 23:06-23:30 古淵


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四国への遠征ということで、乗車券も長距離となりました(往復で経路が異なるため、往復割引にはできず)。
往路は経由地が多くて印字しきれずに、手書きで追記される始末。有効日数6日なんてのも初めて見ました。
※乗車券は往復ともに、下車駅での回収を免れるため、同額の範囲で下車駅よりも先の駅まで購入しています。
※中段の近距離券は、上段の往路券では徳島で途中下車できないため、佐古-徳島間用に別途購入したもの。
金曜日の午後は休暇を頂いて、一旦帰宅してから出発します。新横浜駅で新幹線を待っていると、なんとドクターイエローが入線してきました。動いているところを見られるとは、こいつぁ旅の始めから縁起がいいわえ。
新幹線と特急を乗り継いでも、宿泊先の徳島に着いたのは夜9時を過ぎていました。
それで何よりも残念だったのが、人生初の四国上陸だったにもかかわらず、瀬戸大橋を渡る頃にはすっかり夜になっていて、瀬戸内海を渡って四国に入ったという実感に乏しかったこと。
実は往路ばかりか復路でも、瀬戸内海上と四国内の車窓風景は、暗闇を眺めるだけに終わってしまうのです。
移動時間が長かったことで、はるばる遠くまで来たんだなぁ、という気分にだけはなれたのでしたが。。。

翌朝も、まだ暗いうちに徳島駅を出発。結局、徳島の街の様子や周辺の景色は、ほとんど分かりませんでした。
貞光駅で下車します。3路線ある剣山登山バスのうち、ここからの路線が一番早く見ノ越に着き、行動時間を最も長く取れるので、この路線でなければ次郎笈から丸石への縦走は計画できませんでした。それなのに、何故か運行期間はこの路線が一番短くて、今年の運行はこの週末まで。今週が計画実行の最終チャンスだったのです。
貞光駅で待っていても良かったのですが(その場合はもう1本遅い電車でも間に合います)、少し歩いてバスの始発地である道の駅・貞光ゆうゆう館まで来ました。乗車時間が長いので、できれば席を選びたかったのです。
道の駅事務所で乗車券を購入したら、このバス停でバスを待ちます。先客の方が1名だけいらっしゃいました。
この日、貞光ゆうゆう館から乗車したのは10名でした。2番目に並んでいた私は、最前列の窓際に座ることができ、荷物を前に置けて快適だったほか、初めて見る四国での車窓も存分に楽しんでいます。このあと、貞光駅でも10人以上の乗車があって、マイクロバスはほぼ満員になったので、駅で待っていなかったのは正解でした。

見ノ越には、予定よりも10分早く到着。元々余裕を見込んでいた行動時間に、さらに余裕が生まれました。
駐車場のすぐ奥にはリフト乗り場があって、ほとんどの人はそちらに向かっていたようです。
でもリフトを使ってしまうと、あまりにイージーすぎる登山になってしまいますし、やはりここは見ノ越から歩くしかないでしょう。登山口はバス停から道路を少し下った所にあって、登り始めは剱神社への石段でした。

石段を登り終えると、剱神社の境内の隅から、登山道が始まりました。
リフトの西島駅までは、緩やかな傾斜の歩きやすい登山道が続きます。
ただ紅葉に関しては、登り始めの標高ですでに盛りを過ぎていました。
ほどなくリフトの下をくぐり、その後も登山道からリフトが見える地点が多かったです。

リフトの西島駅まで来れば、すでに頂上までの半分以上を登っているのでした。
登山道はここから3本に分かれますが、この背後に大剣神社経由のコースと遊歩道コースが見えていて道標も立っているのに対して、歩く予定の尾根道コースはどこにあるのか不明です(その存在からして分からない)。
しばらく戸惑っていると、駅の建物の右側にある細い隙間を抜けて出てくる人がいます。試しにその隙間の先に行ってみて、無事に尾根道コースの登り口を発見できましたが、ここには道案内が欲しいと思いました。
ということで、尾根道コースを登り始めます。右端に少しだけ写っているのは、リフト西島駅の建物の一部。
尾根道コースは頂上への最短コース。階段が多くて登り応えがありますが、その分だけ高度がどんどん上がって、見るたびに頂上に近付いていくのが分かります。10分ほど登ると、刀掛の分岐点に出ました。
安徳天皇が刀を掛けて休んだ伝説が残される「刀掛の松」。枯死して倒れる前は立派な松だったのでしょうか。

刀掛を過ぎると高木が減って見通しが良くなり、剣山の頂上付近や頂上ヒュッテの建物が見えてきました。
それにしても階段が多い道ですが、段差が小さく作られているので、それほどキツくは感じませんでした。
眼下に峰を連ねている山々では、紅葉が見頃を迎えていそうな感じでした(この時見えていたのは赤帽子山)。

階段が石段に変わると、尾根道コースは間もなく大詰めを迎えます。
剣山本宮の鳥居が現れて、石段を登っていくと・・・
すぐに剣山本宮や頂上ヒュッテが建ち並ぶ一角に出ました。もう頂上は目と鼻の先です。
見ノ越から登ってきても、割とあっけなく着いてしまった感じでした。

剣山本宮と頂上ヒュッテの間にある短い階段を登ったら、もうそこは頂上台地の一部でした。
いよいよ頂上へ。日本百名山ですし、もっと混んでいるかと思っていましたが、人の数はほどほどで、写真撮影の順番待ちも短時間ですんでしまいます。標高2000m近い山の上はすでに晩秋を迎え、風が冷たかった影響もあるかもしれませんが、次々と人の出入りこそあるものの、ここで長居する人をほとんど見ませんでした。
ということで、頂上の標識も、ほかの人たちの映り込みを最小限に抑えて撮ることができました。
広い頂上台地には、標識や三角点がある最高点のほかにも、展望デッキなど居心地の良さそうな場所がいくつかありました。広い頂上に人が分散していて、それで最高点への人の集中が避けられているのかもしれません。
剣山の頂上では、360度の展望が広がっていました。どの方角を見渡しても山また山で、ほとんど平野らしいものが見えず、祖谷秘境の最奥に位置する山深さが感じられる眺めです。
その中でも一番に目を奪われたのが、すぐ隣にあってこれから向かう予定の次郎笈へと続く稜線でした。広々としたササ原の中に道がずっと続いていて、とても気持ち良さそうです。早くあそこを歩きたい!
はやる気持ちを抑えて、西側の展望をカメラに収めました。雲ひとつない晴天の下で、申し分のない絶景です。これで遠くが霞まずに、どちらかの方向に海でも見えていたら最高だったけれど、もう十分な眺めでした。
※下の写真は山名ガイドを入れた縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。

剣山の頂上で少しのんびりしたら、いよいよ次郎笈へ向かいます。
剣山の直下は岩の露出した急坂が続きますが、特に難しい箇所はなくて、グングンと下ります。
急坂を下り終えれば、目の前いっぱいに、来る前から楽しみにしていた景色が広がりました。
下ってきた道を振り返ったところ。右上が先ほどまでいた剣山です。
なんて大らかな景色なんでしょうか。深田久弥が「日本百名山」の中で『昼寝を誘われるようなのんびりした気持のいい所であった』と評していますが(※)、まさにその通りの印象で、しばしば足を止めて写真ばかり撮ってしまいます。
(※)深田が評したのは剣山頂上のことで、現在は裸地化が進んでしまったため、今ならそうは書かなかったと思うのですが、このあたりの稜線ならば、その当時と様子がさほど変わっていないのではないでしょうか。
次郎笈峠で次郎笈を巻いて行く道を分けると、次郎笈への登り返しが始まります。
次郎笈への登りは傾斜が急で、結構キツかったです。
分岐点にもなっている手前のコブまで登れば、次郎笈へはあとひと登りとなります。

次郎笈に到着。標高は剣山とほぼ同じで(25m低いだけ)、一旦200m近く下ってから登り返してきました。
頂上標識です。
それほど広くない頂上ですが、人の数もそこそこで、混み合ってはいません。少し南側に行き過ぎたあたりにもスペースがあるらしく、そちらで休んでいる人たちも多かったようです。
次郎笈もササ原の頂上で遮るものが何もなく、剣山と同様に全方位の展望を楽しむことができます。
まずは、先ほどまでいた剣山を振り返ってみました。
東側の展望です。剣山の東側も、槍戸山のあたりまでは気持ち良さそうな稜線に結ばれていて、そこを歩く登山者もチラホラと見られました。中でも一ノ森からは、剣山と次郎笈が並んだ姿が見られて、剣山を望むのはそこからが最上だと深田久弥が書いているので、もしもまた来る機会があれば、その時はそちらを歩いてみたい。
※下の写真は山名ガイドを入れた縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。

そして反対側を見ると、このあと向かう丸石のあたりまで、ずっとササ原の稜線が続いている模様です。

これから向かう西側の展望です。見えている山々の顔ぶれは剣山にいた頃とさほど変わりませんが‥‥。
※下の写真は山名ガイドを入れた縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。

今回は写真の点数が多くなったので、ここで記事を分割します。続きは 後編 をご覧下さい。
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