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湖西連峰(神石山・東山) [愛知]

2017/02/18(土)

■第345回 : 湖西連峰(神石山(325m)・東山(258m)


この日訪れたのは、今回が初めてとなる愛知県の山です。歩いてきた稜線は大半が愛知・静岡の県境で、どちらの県だとも言える状況なのですが、愛知県側から登って愛知県側に下りましたし、1日を通して愛知県側の豊橋市が整備している「豊橋自然歩道」の標識に導かれて歩いたので、愛知県の山として記録することにしました。

一方「湖西連峰」という呼び方は、主に浜名湖を擁する静岡県側で使われているようです。その名の通り浜名湖の間近に連なる稜線からの、浜名湖や遠州灘を一望する眺めは、遠出するに値するだけの素晴らしいものでした。

(往路)
古淵 05:15-05:41 新横浜 06:00-06:40 静岡
静岡 07:17-08:02 豊橋 08:35-09:08 嵩山

(登山行程)
嵩山バス停 09:10
浅間神社  09:30
427m峰   10:05
富士見岩  10:10-10:20
大知波峠  10:35-10:40
多米峠   11:15-11:20
神石山   12:00-12:15
東山    13:30-13:50
二川駅   14:15

(復路)
二川 14:30-14:57 浜松 15:20-16:39 小田原
小田原 16:46-17:35 相模大野 17:48-18:03 南警察署前


大きなマップで見る

この日は朝一番の新幹線を捕まえて、8時過ぎには豊橋駅に到着していました。
豊橋駅前から嵩山行きのバスに乗って終点で下車します。バス停はバスの転回所に立っていました。
バスが走ってきた国道は、このすぐ先でトンネルに入り、これから登る山々の下を潜ります。つまりこのバス停、いい感じに山の裾野近くまで迫っていて、ここからならほとんど車道を歩かずに山歩きを始められるのでした。

細い車道に入るとすぐにトイレがあって、嵩山蛇穴への道が分かれていましたが、そちらには向かいません。
車道をもう少しだけ歩いて、右手に現れた浅間神社への参道が、今回の登山口。少しの間、段差が大きめで少々きつい石段を登ります(薄暗かったためか、ブレブレの写真になってしまってすみません)。
浅間神社は三社三神からなっていて、人体になぞらえるように、低い方からそれぞれ足浅間・腹浅間・頭浅間と呼ばれています。まず石段を登り切った所にあったのが、足浅間でした。
足浅間からは山道に変わって、少し登ると腹浅間。立派な社殿があって、境内もそこそこの広さがありました。

腹浅間を過ぎると、いよいよ本格的な登山道が始まります。低山だけに枝道が多くて、立ち寄らなかった嵩山蛇穴からの道などが途中で合わさってきたりしますが、分岐点のたびに道標が立つなど良く整備されていました。
稜線上の分岐点まで登ってきました。今回はここを右折して尾根を南下するコースに入ったのですが、北上して登ればすぐの所に頭浅間があったようで、せっかくだから浅間神社三社をすべて巡っておけば良かったかな。
分岐点にあったベンチで少し休んだら、尾根歩きの始まりです。

この尾根は、この先で何度となくアップダウンを繰り返すことになります。その中で、ほぼ最初に登った三角点のあるピークが、実はこの日の最高点。三角点は登山道左手の笹ヤブに埋もれていたのですが、それはともかく、ここが山としては無名で、最高点なのに「427m峰」と書くしかないのがなんとも格好悪い感じです。
上の写真にも一応は写っているのですが、あまりに分かりにくいので、三角点のアップも撮っておきました。
低山だけに、尾根道とはいえ、道の両側にはほぼずっと樹木が立ち並んでいて、あまり景色の良い道とは言えません。それでも、時折左側の樹林が途切れる場所があると、浜名湖を見下ろすことができました。

427m三角点峰から一旦下って、次に登り返したピークには富士見岩があります。かなり大きな岩なのに対して、登山道がすぐ近くを通っているために、その全容を収めた写真は撮れませんでした。
富士見岩の上に登ってみると、浜名湖側の眺めは送電線鉄塔が少し邪魔をしていました。また空気が澄んでいれば、その名の通り富士山や南アルプスが望めるらしいのですが、それも叶わず残念な眺めに終わっています。
こちらは歩いてきた側を振り返ったもの。山並みは浜名湖の北側に沿うようにして、さらにその先へと続いています。それらの山域を総称する呼び名が「弓張山地」で、広義には南アルプスの南端に含めて扱われることも。

とにかくアップダウンの多い稜線で、最後まで合わせると一体いくつのコブを越えて行ったか数え切れません。
それでも、神石山の前後を除けば大きな登りや下りが現れることがなく、登下降は概ね小規模なものばかりで、さほど苦しい思いはさせられずに済みます。しかも斜面の勾配も緩やかな所が大半なので、急な箇所がほとんどない登山道は歩きやすく、アップダウンの多さにかかわらず、とても気持ち良く歩き通すことができました。
そんな緩やかな登山道なので、写真ではのどかな雰囲気に見えるかと思いますが、でも実際はそうでもなかったのです。というのも、とにかく西からの強烈な季節風が間断なく吹き荒れていて、まずその唸り声自体が凄かったですし、送電線がずっと登山道に沿っているために、そこに送電線の風切り音が加わって、かなり騒々しい中を歩いていたのでした。防風のジャケットを着ていたから良かったものの、体感温度もかなり低かったと思います。

次に通過する372m三角点は、登山道のすぐ脇にありました。
372m三角点から軽く下ったところが大知波峠で、開放的で気持ちの良い空間になっていました。
ここは平安時代に栄えた寺院の遺跡で、大きく開けているのもそのためのようです。
建物跡らしい斜面の先には、浜名湖を望むことができました。

さらにアップダウンを続けて進みます。尾根上には照葉樹が多く、こんな真冬でも緑の中を歩けたりしました。
下り斜面の途中で進行方向が開けると、これから進む稜線の様子が良く分かる眺めが広がっていました。
この写真にマウスを乗せると進路を示しますが、まずは正面の稜線を神石山までたどり、そこから西向きの稜線に移って、右端に写っている東山を目指しています。まだまだ先が長いことに加えて、最後までずっとアップダウンが収まらないことを目の当たりにして、少々げっそりする眺めではありましたが‥‥。
その後もいくつかのコブを越えてきましたが、見えるのは前と同じような景色で、あまり進んだ気がしません。
多米峠にはベンチがありました。神石山への登り返しを前に、腰掛けて少し足を休めることができています。

多米峠の先には、珍しく右手側の景色が開けた地点がありました。縮小写真では分かりにくくなりましたが、豊橋市街の先には三河湾が見えていて、その奥には渥美半島の山なんかも眺められました(写真左端)。
神石山の手前にあって、神石山よりも標高の高い351mピークまでは歩きやすかった道も、351mピークを越えると少し様子が変わります。下り着いた鞍部の先で、神石山への登りが始まると、やや傾斜がきつくなりました。
神石山の手前に左手側が大きく開けた場所があって、浜名湖方面を広く見渡せました。神石山からの眺めと大きな違いはないので、山頂が混んでいる時は、ここで展望を楽しむ手もありそう(山頂から1~2分の地点です)。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真は こちら です。

神石山の山頂に到着すると、なぜかここだけが混み合っていて、突然の人の多さにビックリです。南側に下れば、すぐ近くに駐車場とトイレが完備された普門寺の登山口がありますし、新所原駅から歩いてもそう長い距離ではないので、きっとそのあたりから登ってきたお気軽登山の人たちが多かったのでしょう。
展望は東側に限られますが、大きく開けた先に浜名湖や遠州灘を見下ろせる、なかなか爽快な眺めの山頂です。
神石山の標高は、最新値で325mです。この標識は、国土地理院の標高値改定(2014年)前のものなのでしょう。
神石山には一等三角点が設置されていました。
神石山からの展望です。浜名湖はまさに一望といった具合でしたが、少し遠くになるともう霞んでしまって、浜名湖の対岸で浜松アクトタワーが辛うじて見える程度だったのは、ちょっと期待外れでしたけれど。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真は こちら です。

神石山からは、さらに南西に続く尾根に進んで東山まで足を伸ばしています。この先は、ここまでのコースほど緩やかで歩きやすい道が続く訳ではなく、下り始めからして、長い木段での急降下になりました。
また、予めそうと知っていて意図した訳ではなかったのですが、結果的に歩く人の多い普門寺や嵩山に下るコースを選ばなかったことで、神石山の山頂にいる間を除けば、人と会うことの少ない静かな山歩きができています。
神石山から10分ほどで普門寺峠を通過します。地形的には前後のピークがともに小さくて、ささやかな峠といった風情の地点でしたが、交差する峠越えの道はいずれも自然歩道として整備されて良く歩かれているようでした。
この先にも、まだまだ多くのアップダウンが控えていて、最後に目指している東山もその奥に隠れていました。
その代わり、こちらの稜線は次第に見通しの良い場所が増えてきて、景色は楽しめるようになっています。振り返れば今朝から歩いてきた、富士見岩あたりから神石山までの稜線が、もう遠くの風景になりつつありました。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。

二川TV中継所というピークを通過します。ここからは海側の展望を楽しめました。
頻繁な登り下りの繰り返しに、いい加減ウンザリしてきますし、体力的にも疲労が溜まってきましたが、前方にはまだまだいくつものコブが連なっていて、まだまだ頑張らなくてはなりません。ここまで来て、ようやく尾根の末端にあるはずの東山が見えてきたかどうか、というところでした。
その後もひたすらアップダウンを重ねて、どうにか東山が近くに捉えられるような所まで来ました。見るとこの先には、もう小さな登り下りしかなく、しかも登る量よりも下る量のほうが多そうです。
その先にある、ベンチの置かれた鞍部が風越峠で、葦毛湿原から登ってくる道を右から合わせました。
なお、ここに立つ道標が東山までの所要時間を50分としていて、すっかり近付いてきたという感覚があっただけに大いに惑わされたのですが、実際にはその半分ほどの時間で着いています。全くもう驚かさないで欲しいよ!
風越峠の先も、アップダウンはごく小さなものを含めると7回を数えます。その7回目のコブで、250m三角点を横目に見ながら通過すれば、いよいよすぐお隣のピークが目指していた東山。もうヤレヤレといった心境でした。
嵩山から登り始めて、富士見岩の手前から神石山までの稜線を歩いた後で、さらに東山を目指すというのは、予想していた以上にタフなルートだったのです。ただ、アップダウンは回数こそ多いものの、さほど大きな登りがないので、1箇所で大きく疲労させられることがなかったのに助けられました。下りに変わる度に回復を図ることができて、なんとか歩くのを楽しめる気持ちが残っているうちに東山にたどり着けたという感じです。

東山の山頂には、ゆったりとした広さがありました。
地形図には標高値の記載がありませんが、この標識によると258mだそうです。
とにかく海側がいっぱいに開けて、開放感に溢れた山頂からは、ベンチに腰掛けたままで海を眺められました。
その、遠州灘を間近から見下ろす大展望です(左端には浜名湖も見えています)。遠くが霞んでいたので、海と空の色がほぼ一緒で、水平線なんか全く分からない写真になってしまいましたが‥‥。
  ※下の写真は縮小版で、大きな写真は こちら です。
こちらは歩いてきた方向を振り返った1枚です。この真ん中あたりでは、富士見岩から神石山にかけての稜線が、つい先程まで歩いていたのが信じられないほど遠くに見える景色の中にありました。
西側は木立の間からの眺めですが、豊橋市街や三河湾が、当然ながらそれまでよりも大きく見えていました。

東山を後にすると、ようやくあとは下るだけとなります。はじめに木段で一気に高度を下げました。
木段が終わると、その後は緩い下り坂が続きます。終わりも見えてきているので、穏やかな気分で歩けました。
かなり下って車道が絡んでくると、登山道も残すところあとわずかです。

登山道は、伊寶石神社の境内まででした。
伊寶石神社の短い参道を歩いて、道路に出たところが登山口。案内図などが立っていました。
伊寶石神社から東海道線の二川駅までは、10分もかからない距離でした。このあと、在来線も新幹線の「こだま」も意外なほど空いていて、ゆったりした気分で帰京できています。

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