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お伊勢山・花咲山・岩殿山 [大菩薩とその周辺]

2016/01/16(土)

■第319回 : お伊勢山(550m)・花咲山(750m)・岩殿山(634m)


この日は、大月市選定の秀麗富嶽十二景の中で唯一踏んでいなかったお伊勢山を手始めに、登山地図の赤破線コースをたどって花咲山を踏み、一旦山里に下った後は、垂直の大絶壁が迫力満点の稚児落しを経て、最後は堅固な山城があったことで知られ、JR中央線の車窓からもその異様な山容がひときわ目を惹く岩殿山に登るという、変化に富んで緊張する箇所も多かったルートを歩いてきました。

(往路)
古淵 06:51-07:13 八王子 07:15-07:22 高尾
高尾 07:46-08:28 大月 08:40-08:58 上真木

(登山行程)
上真木バス停 09:00
お伊勢山   09:05-09:10
大月西小学校 09:25
花咲山    10:15-10:25
サス平    10:45
浅利公民館  11:15
稚児落し   12:00-12:10
天神山    12:25
岩殿山    13:25-13:35
岩殿上バス停 13:50
猿橋駅    14:10

(復路)
猿橋 14:19-14:51 高尾 14:54-15:00 八王子
八王子 15:20-15:42 古淵


大きなマップで見る

大月駅で下車したのは約5年ぶり。駅舎を改装している様子は、その間も富士急線への乗り換え時などに見ていましたが、久々に駅前に出るとロータリーも新装されて、バスやタクシーの乗り場もスッキリとしていました。
背後は、最後に登る岩殿山です。頂上部の絶壁がまさに天然の要塞となっていて、戦国時代に鉄壁の守備を誇る山城が築かれていたこの山は、JR中央線の車窓風景の中でもとりわけ異彩を放つ存在なので、山に興味がなくても、その姿を目に留めたことがある方は多いのではないでしょうか。

ハマイバ前行きのバスの乗客は4人。うち2人は大月中央病院までの乗車で、残った2人が登山者だったのですが、私がこの上真木バス停で降りた後ももう1人の方は乗って行かれたので、黒岳方面に向かわれたのかも。
上真木バス停前はY字路になっていて、バスを降りたら、バス通りから右手に分かれていく細い道に入ります。
ほんの2~3分登れば、右後方に折り返すような脇道の入口に、お伊勢山を示す道標が立っていました。
さらに道標に従って進むと、最後だけ申し訳程度に山道を歩くことができました。

バス停からたった5分で、あっという間にお伊勢山とされる地点に到着しました。しかし地形的には、この後方にもっと高いエリアが控えていて、山頂とするのが適当な場所ではありません。バス停からの標高差も僅か50mと、登山の対象とするには物足りず、それで秀麗富嶽十二景の中でこれまで唯一登り残していたのでした。
奥に設置されているのは、大月市出身の山岳写真家・白籏史朗氏の顕彰碑です。このほか、秀麗富嶽十二景のパネルなどがいくつも並べて立てられていました。
山それ自体としての魅力はともかく、秀麗富嶽十二景の一座だけに、富士山の眺めはサマになっています。
富士山のアップです。先週まで少なかった雪がようやく増えて、この時期らしい見映えになってきました。
斜面では何本かの紅梅がすでに満開で、周囲に甘い香りを漂わせていました。でも実はこの場所、桜の名所として売り出されていて、春になると桜の花越しに富士山が見られるようです。確かに桜の木が多く見られました。

この周囲には「五福参り」の散策路が整備されていて、お伊勢山から南に延びる尾根に付けられた山道を、その案内に従って進みます。最初に出てくる愛宕神社を見送ったすぐ先には、この上真木大神社がありました。
尾根道なので多少のアップダウンがあり、続いて天満宮のある小さなコブを越えていきます。
天満宮からの下りは桜並木の道になっていて、満開になると見事な景色が見られそうです。お伊勢山一帯では4月に「さくらまつり」が開かれるのですが、夜間はライトアップされるのか、照明も点々と続いていました。
随所にこの「五福参り」の標識があったほか、要所には案内図も設置されていました。
尾根の突端付近にあった根神神社。五福のうちの四福までは、歩いてきた短い尾根道で見られたのでした。

根神神社のすぐ下で住宅地に入ると、次の花咲山に向かうためには、まず大月西小学校を目標に進むことになります。何も案内がなかった代わりに、道路に降りたら進行方向にもう学校の建物が見えていてホッとしました。
その道路は行き止まりでしたが、この細い路地で1本右側の道路に移ると、小学校の前に出られました。
大月西小学校に突き当たったT字路で、花咲山を示す道標を発見しました。登山地図の赤破線コースですが、道案内はほぼ万全で、どちら側から登っても、道標に従っているだけで迷わずに歩けるのではないかと思います。
すぐに小さな川を渡ると、その先に再び標識が立っていて、ここから山道が始まりました。

山道を登り始めたら、すぐに車道を横断します。まだいくらも登っていないのに、ポカポカ陽気にすっかり身体が暖まり、早くもここでジャケットが不要になって、フリースも前ファスナー全開で歩くことが多くなりました。
車道の先で本格的な山道に入ってからも、道は明瞭に続きます。ヤブっぽくなりそうな区間がしっかり刈り払いされていて、1本道で間違えやすそうな分岐もないなど、当面はあまり赤破線コースっぽい雰囲気はありません。
しばらく登ると、岩が露出した一帯に出て、左側の展望が開けました。
その露岩には女幕岩という名前が付けられているようです。
露岩帯からの北西側の眺め。この方向がスッキリ見られたのは、この日のコースではここだけだったようです。
  ※下の写真は山名ガイドを入れた縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
花咲山の手前で、まず717m標高点ピークを越えていきます(この写真はピークの少し手前付近)。
717m峰には大岩山という名前があるらしいのですが、ピークに標識は見当たりませんでした。
717m峰の先に、ロープが下がる急降下が現れました。ロープが途切れた後も、立ち木に身体を委ねるようにしての急下降がしばらく続くので、ここを抜けるにはかなり気を遣っています。地形が急峻なだけでなく、地面がザレて脆いため足場も常に不安定で、単なる足元注意レベルではなく、久しぶりに登山道で危険を感じました。
最近の登山地図でも、ここには「危」マークが記入されています。この箇所の存在が、道案内がしっかりしていて進路が明瞭なこのコースを赤破線で記載している、最大の理由なのかもしれません。

鞍部まで注意深く下ったところで緊張から解放されて、改めて登り返していけば、花咲山に到着です。
露岩帯の手前で6人ほどのグループを抜いてきましたが、その後は全く人の気配がなく、頂上でも1人で静かに過ごしていきます。結果的に、このあとはもう下山するまで誰も見掛けることがありませんでした。
花咲山からの展望は、どの方向も木の枝越しに辛うじて見る形となっていて、木々が葉を落とした季節でなければ、たぶん何も見られないと思います。こちらは、先程露岩帯から眺めてきたのと同じ南大菩薩方向。
東側も、枝と枝の間から百蔵山と扇山を覗くのが精一杯でした(その右下で岩殿山が樹木と重なっています)。

花咲山からの下りは、写真を撮る間もない程の急坂が長く続きました。地面が乾燥していたこの日は、落ち葉が滑るのさえ気を付けていれば普通に下れましたが、雨後や降雪などで地面が緩んでいたら危ないかもしれません。
長い急坂を下り切った鞍部が花咲峠で、写真は下ってきた急斜面を振り返っています。
急坂を下ったと思ったら、そこからは急なコブを2つほど登り下りさせられて、体力的にこたえました。
2つ目のコブを少し過ぎたあたりで、三角点のあるサス平を通過していきます。
ところで、この頃になるとさらに気温が上がって(急な登下降の影響もあったでしょうが)ついにフリースも着ていられなくなり、ここから先は山シャツ姿で行動することになります。この日は、とても真冬とは思えないほどの超小春日和で、これ以降はゴールの猿橋駅までずっと、そのままの格好で快適に過ごせてしまいました。

その後も急な下り坂が断続的に現れます。地面が乾いていなかったら、どこまで安全に下れていたものか‥‥。
頻繁に足を踏ん張る必要があるため、下りなのに決して楽ではなく、かなり足への負担も大きかったと感じました。また逆ルートだとこれが登りになるので、相当キツイのではないでしょうか。
ようやく尾根の末端が近付いてくると、これから向かう天神山や岩殿山などが見られるようになりました。
  ※下の写真にマウスを乗せると、山名ガイドを表示します。
その後も軽いアップダウンが続いて、すんなりと下らせてはもらえません。それでも、この小さな祠のあるコブへの登り返しが最後となって、祠の前に立てば眼下に中央道が見えてきました。
小さな祠のコブからは階段道に変わって、車道まではあっという間でした。

降りてきたのは中央道のすぐ脇。道標はここから大月駅への道順を案内していましたが、浅利集落に出たところで浅利公民館前のT字路を左に進んで、稚児落しへの登山口へと向かいます。
右手を流れる浅利川を見ながら車道を進んでいくと、ほどなく瑞仙橋という小さな吊り橋が現れます。古い地図ではこれを渡る経路が案内されていますが、老朽化による危険のため現在は通行禁止となっていました。
近寄ってみると、渡してある板の傷みが激しくて、あちこちで損壊が見られます。これを渡れればかなり近道になるのですが、この状況では大人しく迂回するしかないでしょう。
ということで、さらに上流にある車道で浅利川を渡って、稚児落しへの登山口まで来ました。

登山口から稚児落しへは、割と急な登りの連続でした。花咲山が登り下りとも結構急で、予想外にかなりの疲労を感じていたところへ、しばしば段差が大きな箇所のある急登が続いて、一向にペースが上がりません。
ゆっくりとしか登れませんが、それでも登るにつれて、稚児落しの大絶壁が間近に迫ってきました。
このあたりまで来ると、その上端あたりを歩くハイカーの姿も見えるようになっています。
なんとか登り詰めて、稚児落しの上端に出ました。すぐ右側で先程見上げた大絶壁がストンと切れ落ちているのですが、そちらに身を乗り出してカメラを構える勇気もないので、なんだか良く分からない写真になっています。
でも大絶壁はかなり先まで続いていて、先のほうはこんな具合に見えていました。中央奥は最後に登る岩殿山です。なお、稚児落しにまつわる伝承については割愛しますので、興味を持たれましたら他の資料をご参照下さい。
稚児落しの向こう端まで先に行ってしまうことにして、その途中で分岐点を通過します。
2007年に大月駅から岩殿山に登った時は、この分岐点で稚児落しを離れて、セーメーバンを目指したのでした。
稚児落しの東側の絶壁上に来ました。右側が切れ落ちているのはここでも変わりません。
最初に通ってきた、北側の絶壁を振り返りました。すごい迫力ですし、崖側に手すりもロープも何もない、自然なままの姿がその迫力をさらにリアルにしていると感じます。もしここで事故でも起きてしまったら、今の世の中だと危険防止柵の設置なんて方向に話が進んでしまいそうなので、そうならないことを切に願うばかりです。
富士山には少し雲がかかってしまいましたが、絶壁上からの展望を楽しみつつ、少し足を休めていきます。
  ※下の写真にマウスを乗せると、山名ガイドを表示します。

最後にもう1度稚児落しを振り返ったら、岩殿山へと向かいます。
小さなコブを2つほど越えて、天神山を踏んでいきます。疲労はさらに進み、この頃になると小さなアップダウンも辛くなっていたので、予定通りのコースを全うできるか少し不安になっていました。
さて、天神山から岩殿山との鞍部へ向けては、クサリ場の下降が2箇所に出てきます。
そのうち最初のクサリ場については、少し手前ですれ違った方から、大団体がネックになって酷い渋滞が起きていると聞かされていました。そして実際に近付いてみると、クサリ場終点のコブ上はその団体だけで超満員で立錐の余地もなく、しかも聞こえてくる会話によると、これから登る人がまだまだいるというではありませんか。
いつまで待たされるか見当も付かないので、戻って林間コースに迂回しましたが、そちらにもロープを頼らないとどうしようもない程の険悪な急登があったりして、危険度は大して変わらなかったのではないでしょうか。

そのため2つ目のクサリ場は、たとえ混んでいても空くまで待って下ろうと行ってみると、こちらは人っ子ひとりいなくて拍子抜け。だから順番を気にせずに自分のペースで下れたのは良かったものの、下降中に右ふくらはぎが攣りそうになったのには慌てました。やはり、花咲山の登り下りの負担が大きかったのでしょう。
ということで、いつになくヘロヘロの状況で岩殿山へ。特に、大月駅からのコースが合流(写真はその合流点)してからの階段の連続は堪えましたが、1歩1歩という感じでどうにか足を進めます。
最後は肩で息をしながら、岩殿山の頂上部に到達。まずは、休憩舎の建つ展望台ピークに寄っていきます。
展望台の前や休憩舎は、多くの家族連れなどで賑わっていました。この時は、登山者の格好をした人よりも、観光客っぽい軽装の人たちが多かったようです。
岩殿山では、南側を中心に180度近い広範囲が見渡せたので、展望写真は2枚に分けました。こちらは南東側。
  ※下の写真は山名ガイドを入れた縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
続いて南西側ですが、富士山がすっかり霞んで見えなくなっていたのが残念でした。
  ※下の写真は山名ガイドを入れた縮小版で、大きな写真(文字入れなし)は こちら です。
最後に、何もないと分かっていましたが、一応最高点にも登っておきます。
最高点は電波施設に大半が占有されていて、登山者としては肩身が狭く、展望もほとんどなかったのですが、そのぶん誰もいなくて静かだったので、こちらで休憩していきました。

岩殿山を後にして、猿橋駅に向かいます。下り始めだけは、普通の坂道だったのですが‥‥。
急斜面ばかりの山だけに、やがて階段が始まると、ほとんどの区間が階段になっていました。コンクリート階段ってのがどうにも味気ないのですが、こうでもしないと道を維持できないのでしょう。
階段が九十九折りになっていて、いかに斜面が急なのかが良く分かります。
何箇所か、穏やかな尾根道に変わる区間もありますが、どれも長くは続きませんでした。
下を走る国道が見えてきたら、長い階段もようやく終わりです。

国道に降りたら、岩殿上バス停の裏側を下って、猿橋駅へのコースに入ります。
あとは猿橋駅まで、車道を歩くだけです。左手には、百蔵山(左)と扇山(右)がずっと見えていました。
猿橋駅に到着。体力的は少し持ち直していて、岩殿山からの下りはいつも通りのペースで歩くことができましたが、それにしても今回はなかなか歩き甲斐のあるコースでした。

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